丹生谷貴志ツイートまとめ(2016年6月)

丹生谷貴志さんの2016年6月のツイートをまとめました。
0
nibuya @cbfn

「盗掘者に死体を運び去られたあとの古代の墳墓のように見える」といった比喩が読む目を浮かせる。盗掘者は普通装飾品を剥いで死体を墳墓に放置して行くものではないだろうか? その死体に魔術的薬効やら希少価値がない限り? まあ、装飾品ごと外に持ち去って死体は遺棄するのもありだから屁理屈。

2016-06-02 01:57:13
nibuya @cbfn

余談。太陽の塔を「お間抜けな巨大ペンギンみたいで可愛い」なんて言おうものなら今やその「核エネルギーの君臨を謳い上げる不吉な偶像性」への無知を詰られる訳で、それはその通りの内実であっても、太陽の塔が形態的にお間抜けな巨大ペンギンのようで可愛いことに変わりはなくて・・・

2016-06-02 22:37:45
nibuya @cbfn

余談。建築家・建築理論家の文章はおおかた刺激的で示唆的(深刻・予言的etc)だが、一方、何故かどこか勤勉で憂い顔のローマ皇帝の日誌めいた趣を帯びていて辟易しもする・・・。

2016-06-02 23:26:19
nibuya @cbfn

余談。10個の”同じもの”の中から一つを選ぶという時、潜在的にそれらの10個は互いに互いを否定するものとして現象する。「10個の関係性のウルトラ民主主義、すなわちジャコバン主義的殺し合いの潜在的現象」・・・単純な事態のバロックでレトリカルで、要はペダンチックな自動表現。眠たい。

2016-06-03 02:03:54
nibuya @cbfn

余談。知人はいわゆる訳アリ物件に居住している。幽霊云々ではなく小規模火事で先住家族が亡くなり改修した物件。・・先日、大分以前の卒業生が東京から逃げてきたと言う。彼の感覚ではフクシマ以来東京以東全部が彼には訳アリ物件にしか思えないのだそうだ。訳アリ物件感覚の拡張が世界を覆うわけだ。

2016-06-03 09:45:42
nibuya @cbfn

余談。マリア・ピリスのバッハのコンチェルト、バックはコルボで美しいが、オリヴェイラの『神曲』の末尾、奇妙な精神病院の部屋でシューマンを弾くピリスの恐ろしいほど緊迫した激しい演奏を知っていると、ここでは演奏が可憐で端正だがひどくおとなしい感じがするのに軽い肩透かしを覚え・・・

2016-06-07 22:39:51
nibuya @cbfn

例えばフランス等で調査型の「文化人類学」がほぼ終息したのは対象人間集団を希少動物のように扱わざるを得ないことへの罪業間とその集団の事実上の滅亡という要因があったようだ。むろん滅亡要因に調査者も直接間接に加担してもいたわけで・・・今更ながら・・・

2016-06-11 00:42:39
nibuya @cbfn

余談。何故か加山雄三の『夕陽は赤く』と『暗い波』をiTuneで聴く。子供の頃『若大将シリーズ』と三島由紀夫を同じ時期に知ったので僕の中ではあの頃の加山雄三と三島さんが妙な具合に連結してしまう。「一に長島二に加山、三、四がなくで五に三島」なんてアホな胸毛自慢を三島さんがしてた記憶。

2016-06-13 02:46:47
nibuya @cbfn

余談。「私的言語」の空間をくくり出すことは沈思の繊細を要するが難事ではない。能動化された「私的言語」を想像することはほとんど不可能に属する・・・パウル・ツェラン的問題???

2016-06-18 14:22:21
nibuya @cbfn

余談。前も書いたか、フランス人は生涯二冊しか本を読まないという俚言があります。無論これには裏があって、二冊のうち一冊は「聖書」、聖書だけは必ず読むという自慢です。これも今や怪しいのかもしれませんが、ともかく「聖書だけは読む」という自負に彼らの隠密の思考形成、思想教育があるわけです

2016-06-22 09:41:20
nibuya @cbfn

昨日は「夏至」、昼の時間が一年で最も長く、月は「イチゴ月」・・・をすっかり忘れていて、思い出すと、ストーンヘンジから何から、古代の全遺跡が夏至の夕陽を指すのを・・・思い出せ、と自分に確認する。

2016-06-22 10:13:54
nibuya @cbfn

世界が「真面目に扱われ思考されるべきもの」と措定されたのは多分二百年程前の至極最近のことだろう。だから今や世界を真面目に思考する必要がない条件が今整いつつあるとしても、そのこと自体には既知しかなくて新しさはないのだが、まあ、久しぶりに返された与件は真面目に(!)楽しむ必要がある。

2016-06-25 18:00:58
nibuya @cbfn

グールドの論文に引かれて、敬遠していたR・シュトラウスの泥縄式視聴。ナチ政権下で作られたオペラ『無口な女』の不意打ちめいて驚かされる和声と音響・・・「19世紀末から第二次大戦後まで、長生きしすぎて周りから何者だかわからなくなったシュトラウスの驚異」とかグールドが書いていたはず・・

2016-06-25 23:50:35
nibuya @cbfn

シュトラウスの歌曲「オフィーリア」はシュワルツコップに合わせてグールドがピアノ伴奏・・・まさに珍しく、明らかにグールドが共演者に崇敬を以って伴奏している感じが分かり、むろんシュワルツコップはグールドに向けて何かを受け渡すように微笑んでいるはずで・・・は分かりませんが、いい感じ。

2016-06-25 23:58:42
nibuya @cbfn

余談。英国に関して言えば「歴史をエンタテイメントに変える」という素敵に度し難い潜在力を感じ、大変なんでしょうがなんか楽しい、と言えば不謹慎か。苦手なシェイクスピアを読み直す気になってしまう。まずはタイタスアンドロニカスあたりから、小田島訳全集は学生にあげちゃったんで福田訳を探す。

2016-06-26 10:48:35
nibuya @cbfn

余談続き。苦手シェイクスピアついでにさらに苦手ワーグナーの泥縄試聴に乗り出す「必要」が出てくる・・・なんの「必要」か自分でも判然としない、ここら辺に無意味な「克己心」があったりする性格、他はだらしないんですが。『ウィッチャー3』みたいなもんだと思えば聴けるでしょうと勝手に決める。

2016-06-26 11:20:51
nibuya @cbfn

「・・・ハイル! ローマよ、どうぞ喪服姿のままに勝利を喜びなさるよう!」というタイタス・アンドロニカス登場の最初の晴れやかな(?)台詞が昔から妙に気にいっていて・・・

2016-06-27 09:58:24
nibuya @cbfn

余談。何であれ脅迫からしか話を始めない者を信じないこと。「このままでは世界は〜なってしまう」「日本は〜なってしまう」「経済は〜なってしまう」「政治は〜なってしまう」「老後と医療は〜なってしまう」「文学は〜なってしまう」etc。陳腐な憂い顔の脅迫者による教育の歴史!!!

2016-06-27 10:14:59
nibuya @cbfn

余談。授業で思いつきで口走ってしまった実朝伝説を調べ直そうと・・・しかし手元にあったのは山崎正和さんの戯曲『実朝出帆』くらいで・・・久しぶりに読み返して・・しかしまるで「フール・オン・ザ・ヒル」を聴き返したような気分になる戯曲・・・おお、如何にも「文学者愛好」の将軍実朝って・・・

2016-06-28 00:08:58
nibuya @cbfn

余談。俳優を想像すると虫酸が走る人間嫌い(!)なので、戯曲を読むときは色々に色分けした発酵球体が話し動く設定にする、或いはどうしても擬人化が必要なら、相変わらずゲーナ/チェブ型の生き物(人形ではない!)を想像し配置する。或いはダリの『恋愛感情を表現する二つのパン』を想像する・・。

2016-06-30 07:47:44