Age of Wonders III -Chronicle of Valmsun Runekeeper-

PCゲームソフト、『Age of Wonders III』のプレイ記録その1です。 主人公たる君主はドワーフのソーサラー、"ルーンの護り手"ヴァルムスン。 AoW3って何?という方はこちらの紹介記事がわかりやすいです。やろう。 http://aow3.blog.fc2.com/blog-entry-34.html
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まんぼ @manbo_khazad

かつてこの一帯、ウユルタ地方で一大勢力を築いていたドワーフのロガーン氏族であったが、数多の侵略者や天災、飢饉などによって年月と共に王国は衰退し、いまや山間の小さな村、ロガーン・ドゥルを残すのみとなっていた。 #AoW3CoV

2016-07-21 02:08:11
まんぼ @manbo_khazad

そんな折、王族として生を受けたヴァルムスンは生まれつき強いルーンの祝福を受けており、類まれな魔法の才能を持ち合わせていた。それだけではなく、若きヴァルムスンには近年衰える氏族の者に欠けていた強い意志があった。「かつての祖先の栄光を取り戻したい…」このことである。 #AoW3CoV

2016-07-21 02:08:25
まんぼ @manbo_khazad

成人するとまもなく彼の父はヴァルムスンに氏族長の座を譲り、かくしてここに"ルーンの護り手"ヴァルムスンの物語が幕を開ける。 -Chronicle of Valmsun Runekeeper- #AoW3CoV pic.twitter.com/5vDFITmleT

2016-07-21 02:09:28
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第1章 ロガーン・ドゥルの勃興

まんぼ @manbo_khazad

「ヴァルムスン、あんたが立つというのなら、喜んで"全ての父"の祝福を授けよう。」幼馴染みの"白き鋼"タイロバーが一番に馳せ参じた。 「タイロバー、きみが力を貸してくれるというのなら、これほど心強いことはないよ!」 #AoW3CoV pic.twitter.com/lPd3I0uVDx

2016-07-21 02:15:54
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まんぼ @manbo_khazad

さて、行き先こそはっきりしているものの、ヴァルムスンには実のところまだどのような道を取るべきか、わかっていないところも多かった。なにぶん彼は若いのだ。「まずは何事も知ることからはじめることにしよう。」彼はロガーン・ドゥル周辺の偵察から取り掛かることにした。 #AoW3CoV

2016-07-22 03:18:52
まんぼ @manbo_khazad

幸い彼の手元には父の代から引き継いだウルムという名の猪乗り(ボア・ライダー)が一人おり、それにヴァルムスン自身、そしてタイロバーもめいめい一日に数百里を走っても疲れることのない屈強な乗騎である猪を有している。これら三騎で、まずは辺りの山野をくまなく駆け回った。 #AoW3CoV

2016-07-22 03:19:38
まんぼ @manbo_khazad

その間、ロガーン・ドゥルで何もなかったわけではない。村は幸い魔術師の炉を有していたため、まずはヴァルムスン同様に魔術を使える兵士の研究と育成。同時に周辺に拠点を築くための建築ギルドの設立である。このようなことでさえ、今のロガーン・ドゥルには失われていたのだ。 #AoW3CoV

2016-07-22 03:21:21
まんぼ @manbo_khazad

少しずつロガーン・ドゥルの周囲が明らかになっていった。まずヴァルムスンが気が付いたことは、思いのほか、野の独立勢力が多いということである。彼らをうまく攻め落とすか傘下に入れることができれば、大きな一歩となるはずだ。 #AoW3CoV pic.twitter.com/jpze7a1F1v

2016-07-22 03:24:12
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まんぼ @manbo_khazad

西の山間部を抜けた先は一気に気温が下がり、雪原となっていた。「さすがにここを抜けてくる者もそういないだろう。」ヴァルムスンはそう判断し、赤くなった鼻をすすりながら、ひとまずこれ以上先に進むのをやめてきびすを返した。 #AoW3CoV pic.twitter.com/2Zvk2jOkHW

2016-07-22 03:27:09
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まんぼ @manbo_khazad

一方、東に進んだウルムの方でも発見があった。オランティウスという人間の小勢力が山間に拠点を構えていたのだ。彼らは特にウルムに敵対的でもなかったため、「貴君らのこと、わが王にお伝えいたす」とだけ伝えると帰途に着いた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/DqNKnHrCPP

2016-07-22 03:33:39
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まんぼ @manbo_khazad

このようにしてロガーン・ドゥルをとりまく現在の状況が明らかになる一方で、着々と研究や生産も進んでいた。ギルドと共に最初の入植隊が完成し、魔術兵の訓練も行われていた。魔法力の鍛錬や新たな呪文の研究も日夜行われていた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/VAjuPsHVjF

2016-07-22 03:37:14
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まんぼ @manbo_khazad

新しい王がなにやらこれまでと違うおかしなことを始めたという風聞もロガーン・ドゥルの民の間で時折ささやかれたが、差し当たっては大きな不満になるでもなく、また祭祀であるタイロバーの口添えも彼が祖先の道から外れていないという裏づけとなっていた。 #AoW3CoV

2016-07-22 03:40:52
まんぼ @manbo_khazad

魔術兵の数が十分に整ったら、まず近隣の資源拠点の獲得から始めよう… そう考えていた折、東より戻ったウルムが携えて来た予想外の報せが、ヴァルムスンとタイロバーに、幾分か予定より早い初陣をもたらすこととなったのである。 #AoW3CoV pic.twitter.com/5EjjQD5yvR

2016-07-22 03:46:47
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まんぼ @manbo_khazad

「貴君らのこと、わが王にお伝えいたす」そう言ったウルムが反転してそう時を待たずに、後方から早馬が彼を呼び止めた。「ドワーフ殿! お待ちを!」なにやら物々しい様子のその使者がウルムに伝えたのは、助勢の依頼であった。 #AoW3CoV pic.twitter.com/HmhutatLI4

2016-07-23 02:10:05
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まんぼ @manbo_khazad

「ティグラン(豹人)の探査部隊が監視塔を勝手に建造してしまったのです。山間部ゆえ我々も兵を進めづらく…」件の塔はロガーン・ドゥルから北の山中にあるという。「ご助力願えるならば、貴殿らとの友好をお約束しよう。」 #AoW3CoV pic.twitter.com/SDQRL9b2u7

2016-07-23 02:11:55
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まんぼ @manbo_khazad

「タイロバー、ここはどうしたものかな。」報せを受けたヴァルムスンは信頼する友に尋ねた。 「あんたのいいと思うようにすればいい。どうすればいいかは、もうわかってるんだろう?」 ヴァルムスンは友の言葉ににやりと微笑む。 #AoW3CoV pic.twitter.com/C69UhAy9NJ

2016-07-23 02:24:06
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まんぼ @manbo_khazad

このぶっきらぼうな幼馴染みのドワーフは、昔から積極的に自らの意見を言うことは少ないが、しかし彼と言葉を交わすことでヴァルムスンは考えをまとめ、結論を出すことがしばしばあった。 #AoW3CoV

2016-07-23 02:25:45
まんぼ @manbo_khazad

「我々の勢力はまだ小さい。友好を築ける相手なら、築いておくに越したことはないね。彼らと同盟を結ぶことができれば、これからの地盤固めも進め易くなることだろうし。」 「ならば、やるべきことはひとつ…」 タイロバーはローガン・ドゥルの北に険しくそびえる山を見上げる。 #AoW3CoV

2016-07-23 02:27:10
まんぼ @manbo_khazad

魔術兵は未だ訓練が終わっておらず、となると目下ヴァルムスンの保有する兵力は父の代から継承した5部隊とタイロバー、そしてウルムの猪乗り(ボア・ライダー)小隊のみである。今回は不測の事態に備えるため、ウルムの隊はロガーン・ドゥルの守りに残すこととなった。 #AoW3CoV

2016-07-23 02:34:13
まんぼ @manbo_khazad

5部隊の内訳としては、まず"炉の神官(フォージプリースト)"隊が1部隊。神格の加護を引き出し、味方の傷を癒し、魔法的な付与能力を持つ老練の者たちだ。近接戦闘も行えるが、あまり前に出すべきではないだろう。 #AoW3CoV pic.twitter.com/eQxDRvJP1P

2016-07-23 02:43:13
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まんぼ @manbo_khazad

次に斧兵(アクスマン)が2部隊。攻防に優れた伝統的なドワーフ軍の要である。そして山師(プロスペクター)が2部隊。鉱夫出身の彼らは錬度は低いが、投石攻撃も行えるため、現状では重要な戦力のひとつだ。 #AoW3CoV pic.twitter.com/uvlEKmaFX8

2016-07-23 02:45:13
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まんぼ @manbo_khazad

ヴァルムスンにとって初めての部隊を率いての山越えであったが、実際彼らはみなドワーフであり、たいした問題もなく易々と険しい山岳を踏破してしまった。はたしてその先、周囲を山に囲まれた谷間の荒地に、監視塔が発見された。 #AoW3CoV pic.twitter.com/hSkN8XPlSJ

2016-07-23 02:50:56
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まんぼ @manbo_khazad

「山越えがこんなに簡単となると、これから先の進め方も再考の余地があるかも知れないな…」 ヴァルムスンにとってこれは朗報ではあったが、しかしこのことは同時に、ロガーン・ドゥルとその一帯が周囲を山に囲まれているからといって、決して安全ではないということも示していた。 #AoW3CoV

2016-07-23 02:53:51
まんぼ @manbo_khazad

気を取り直し、ヴァルムスンは目の前にそびえる監視塔に対して呼ばわる。 「これなるはロガーン・ドゥルのヴァルムスン。オランティウスの人間より依頼され、この塔の撤去を求めるものである! 交渉に応じるならば――」 #AoW3CoV pic.twitter.com/klct0jImSe

2016-07-23 03:00:51
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