アイドルスレイヤー#Side Story1【ユメノ&ルイース】中編

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｢どこだ……？｣廃ビルの一区画、落書きやゴミなどのヨタモノの痕跡を尻目に、小さな少女はロシアンアサルトライフルを構えながら何者かを探す。少女の蒼眼は怯えと闘争本能に染まっていた。 物音がした、少女は音の聞こえた方向にライフルを向ける。｢そこか……！？｣1 #ナナニン

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ライフルを向けた暗闇から謎のリングが飛翔！少女の右足を付近の廃デスクに縛り付ける！｢なんだ！？｣｢イヤーッ！｣ 動揺する少女にさらにヤリめいたキック攻撃！ライフルを弾き飛ばす！｢これで物騒なものは片付いたわね、ドーモ、堺屋ユメノです｣2 #ナナニン

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｢ムッ、ドーモ、ターシャ･ロマノフスキーと申す！｣不愉快そうに眉間に皺を寄せながらターシャはアイサツする。｢ターシャ=サン、もう勝負は決したし、うちの組織に来れば命だけは助け……｣｢イヤーッ！｣ターシャの手にはバラライカ機関銃！隠し持っていたのだ！BATATATA！3 #ナナニン

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｢イヤーッ！｣ユメノはジャンプで距離を広げ、大型フープをビッグチャクラムめいて振り回しながら重金属弾を弾く。｢ここまでなめてかかられては、面目が立たん｣ ｢ユメノお姉さんはターシャ=サンのためを思って言ったんだけどな？｣返答代わりのホースめいた弾幕が襲いかかる！4 #ナナニン

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｢ヌウーッ……！｣フープ防御によりしのいでいるが、このままではジリー･プアー(徐々に不利)だ。と、ターシャは弾を切らしたのかマガジン交換。好機とみたユメノはすかさずフープ投擲！ターシャはジャンプで回避！そこへユメノが接近！機関銃ごと両手をフープで拘束！6 #ナナニン

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ターシャは唯一残った左足でヤバレカバレのキックを繰り出そうとするが、圧倒的優位のユメノに止められる。｢どうする？ターシャ=サン｣｢ヌウーッ……｣｢おや、ユメノ=サンがもう無力化していましたか｣キツネめいた獣がフロアにエントリーしたかと思いきや、獣は女の姿となった。6 #ナナニン

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｢ドーモ、チャチャ=サン、なんとか1人で片付けられました｣｢……彼女はどうするつもりです？｣｢連れて帰ります、捕まえてしまったので｣ユメノは当たり前というように答える。｢ザッケンナコラー！｣｢アイエッ！？｣チャチャの剣幕にたじろぐユメノ！｢任務の内容は何でしたか？｣7 #ナナニン

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任務の内容とは、西からの工作員であるターシャの殺害である。｢しかし、捕まえてしまった以上わざわざ殺すわけには……｣｢……わかりました、一応彼女は連れて帰りましょう｣チャチャは渋々頷く。｢ただし、今後はこのようなことのないように、任務は厳守ですよ｣｢ハイ！｣7 #ナナニン

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元よりユメノにはターシャを手にかけるつもりなどさらさらなかった。彼女にとって、アイドルとは神聖な汚すべきでないものであり、ユメノの知るそれとは名前以外は異なった存在だとしても、殺めることなどできない相談だった。 故にユメノはクオンジに居心地の悪さを覚え始める。9 #ナナニン

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クオンジはアイドルを生かすための組織だ、とシズカはユメノに語ってみせた。しかし実際にユメノが見ると、このような血なまぐさい話ばかりだった。 待遇も気に入っていなかった。ユメノはシズカからその憑依した力を高く評価され、高待遇で組織にスカウトされた。10 #ナナニン

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しかし、それが逆効果であった。周りのアイドルから浮いてしまい、彼女のストレスをより蓄積させる結果となってしまったのだから。 ユメノも努力をしなかったわけではない。ある時、ユメノはクオンジの5強かつ、研究開発を担当する夜舞サヲリに相談をした。11 #ナナニン

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｢サヲリ=サン！私用のアイドルを作って！｣｢エッ｣ユメノはサヲリのフランス人形めいた白さの手を握り懇願する。｢うーん、ヤマイの持っている技術でも、それは難しいですネー……｣｢……｣｢あっ、でも｣サヲリはユメノを元気付けようと明るい話をする。12 #ナナニン

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｢クンレンセイ？｣｢シズカ=サンがアイドルを自分達で作ろうとしているんですよ、中途半端ですけどネ｣最後の言葉にユメノは落胆した。｢ちゃんとしたカワイイアイドルの友達がいいなぁ｣｢うーん、そうですか…｣あとは培養アイドルしかないが、実用化には程遠いとユメノは知った。13 #ナナニン

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酸噴射マスクの試作品とにらみあうサヲリを尻目に、ユメノは次にチャチャの元に向かった。チャチャも5強の1人であり、なおかつ組織の運営を担っている。｢ユメノ=サン、ヨコシマな願いであればやめた方がいいですよ｣入室するなり、チャチャはユメノに向かい言った。14 #ナナニン

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｢ヨコシマだなんて、いやだなぁ｣｢先程サヲリ=サンにヨコシマな話をして、今ここでまた同じ話をしようとしているのでは？｣｢……なんでわかるんですか？｣｢アイドルの勘です｣チャチャは不敵に笑った。しかしユメノにはもう後がない。ここで頼み込むしかないのだ。ヨコシマでも。15 #ナナニン

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｢私にアイドルを1人つけてください……！｣｢ダメです｣｢エッ｣｢アイドルと近づきたいなら、自力でお励みなさい｣チャチャは突き放すと、そのまま奥に引っ込んでしまった。 それから数日後、ユメノはある決意をした。セプク覚悟の決意を。16 #ナナニン

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クオンジと敵対するエリアの筆頭である、野々原ヒメ率いるセッパク･アーケードの範囲内に、組織からの離脱を支援してくれる隠れ家があるというのだ。他のアイドル同士の噂話を偶然聞いたユメノは、早速これについて調べ、ここに行くことを決めた。こことオサラバするために。17 #ナナニン

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……ユメノはその後自分がこのエリアに深く関わることになるなど、全く想像すらしていなかった。18 #ナナニン

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【ユメノ&ルイース】中編 完 #ナナニン

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今回出てきたアイドル3名ですが、ターシャちゃんとチャチャ様について、ナナシス本編知らない人に補足 本編ターシャちゃんはかわいく純粋なロシアっ子なので、一度見てみてね チャチャ様もキツネには変幻しないけど、毒舌はすごいですね…… pic.twitter.com/nBu9mIkIof

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ちなみに、今回のユメノのスキルはなんなんだよ？と思われてる方が支配人にもいると思うので元ネタバラしますと、このルイ様のフラフープですね これが伸縮自在になって、生成可能になったものと考えてください pic.twitter.com/I1VZmxWqkb

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それじゃ、ニンジャ読んで、ナナシスイベントのスタミナ消費にいきます…… ではオタッシャデー！