辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』
- kasega1960
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辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』によれば、南京陥落の際の新聞報道は、大本営発表よりも先取りしすぎた「暴走」だった。その背景には新聞各社の競争があった。当時の日本国民が戦争の成果に熱狂する体質をすでに持っていたことを忘れてはなるまい。
2016-08-01 16:01:09辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』・・・真珠湾奇襲の時点での大本営発表は正確なばかりか、戦果を「下方修正」すらした。当時は主力が戦艦から空母への過渡期であり、真珠湾攻撃は空母から飛び立った飛行機jによる初の本格的な戦闘だった。
2016-08-01 18:20:04辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』によれば、真珠湾攻撃で唯一の虚偽報道は、「特殊潜航艇」による戦艦一隻打破という点だった。特殊潜航艇は「特攻」であり、五隻とも不毛を役割だったことを大本営は隠した。
2016-08-01 18:40:52辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』によれば、大本営発表が捏造の発表を本格的にはじめたのは、珊瑚海海戦、ミッドウエー作戦、ガダルカナル島近辺の制海権をめぐる諸海戦からである。
2016-08-01 19:40:20辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』・・・そのうち、「転進」「玉砕」という美辞麗句が使われるようになった。
2016-08-01 22:37:52辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』は、大本営発表内実を示すのみならず、太平洋戦争全体の流れを、押さえるべきところは押さえながら、非常にわかりやすく要約してくれてもいる良書ですよ。
2016-08-01 23:59:56辻田真佐憲 『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)』・・・マスコミは大本営発表の「共犯者」だった。この著作で登場したマスコミ側の人間の多くは、戦後順調に出世している。
2016-08-02 00:19:27「航空機の成果確認は、もっぱらパイロットの証言に依存した。高速で戦闘しながらの、海上の豆粒のような目標を正確に判断するには、豊富な経験が不可欠だった。そのため、熟練のパイロットが消耗すると、情報の精度はたちまち低下した」
2016-08-02 00:28:28「こうした事情があったにもかかわらず、現地部隊も、大本営も、その曖昧な情報を厳しく査定しなかった。現地部隊の司令官は、基本的に部下の報告をほとんど疑わなかった。それどころか、大本営で戦果が過小評価された場合には厳重に抗議し、『俺が腹を切って証明する』などと息巻いた」
2016-08-02 00:34:41福島原子力発電所の事故当時の「大本営発表」ぶり。安倍政権下での「報道の中立性」求める圧力。武市早苗総務相の「放送法」に基づき停波を求める可能性についての言及。こうした流れの中で、今、大本営発表の過程を振り返ることの意味。「大本営発表はメディア史の反面教師として未だ色褪せていない」
2016-08-02 00:51:17