@miyayouさんの「ゲームが見る夢、ユーザーが見る夢」を自分用に

内容ほとんど同じです。 三宅さんに飛んだ@及び派生ツイートをまとめてみました。雑食な方向で。時系列順で。 本元は@miyayouさんの http://togetter.com/li/100963 です。 続きを読む
9
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

かつて80年代のゲームはユーザーの想像を刺激する素材だった。僕らは何倍も拡大してゲームを味わっていた。僕らが夢見ていた。現在のゲームはゲーム自身の情報を受け手が解釈する。夢を見ているのはゲームであって、ユーザーはその夢を見ている。この違いがわからないと10年代のゲームは語れない。

2011-02-14 22:13:44
tarako @_tarako

@miyayou 技術の進歩だけでなく、80年代に夢を見ていた人がその夢を今この10年代で作っている、ということでしょうか。

2011-02-14 22:18:04
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】80年代のゲームはユーザーに夢を見せようとしていた。貧弱なハードの上から、最大限の情報を発信してユーザーを刺激しようとしていた。現在のゲームは、ゲーム自身の中で全てを実現できると思っている。CG,オーケストラ…ゲームは次第に、ゲーム自身が夢を見るメディアになった。

2011-02-14 22:20:53
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】プレイステーションはその二つの端境期だった。ゲームも、ユーザーも仲良く夢を見ていた。少々足りない表現はユーザーが頭の中で補完して、生まれたばかりの3DCGも賢明にユーザーのために踊っていた。しかし、ハードウェアの性能の向上は、ゲーム自身が見る夢を拡大するようになった。

2011-02-14 22:22:57
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】ユーザーの夢とゲームが見る夢、皮肉なことに、ゲームの表現が増せば増すほど、それはゲーム自身に夢になって行った。嗜好が先鋭化と固定化の一途をたどり、受け取ることのユーザーはますます限定されて行った。ユーザーは、より表現力のないメディアへの回帰さえ求めた。

2011-02-14 22:25:14
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】表現力の向上、ゲーム自身の見る夢の拡大こそがユーザーのためだと信じて疑わなかった10年を通じて、その結果を今一度反省せねばならない。次の10年にゲームをどのような方向に進化させて行くべきかを考えねばならない。ユーザーがもう一度ゲームと一緒に夢を見るにはどうすればいいのか?

2011-02-14 22:27:12
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】ゲーム売り場に行けば、たくさんの映像や画像が流れている。ゲーム自身の見る夢が膨大な情報と共にユーザーに降り注いでいる。しかし、その情報に押し流されて遠ざかってしまうユーザーもいるのだ。つまり、そこには安心がない。夢をコントロールするのはゲームであってユーザーではないから。

2011-02-14 22:29:05
浮田 @Floatune

@miyayou 絵画の歴史において、写真の登場によりリアルさへの追求が廃れて印象派が生まれた経緯を考えると、ビデオゲームのデザインも転換期に来ているのかもしれません。

2011-02-14 22:31:10
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】おそらく現在足りていないAIとプロシージャル技術の本格的導入をもってゲームが見る夢は完成するだろう。だがゲームが見る夢が完成した時、ゲームの前にユーザーがいるとは限らないのだ。次の10年にゲームが向かうべき道はどこだろう?ユーザーと共にあるゲームはどこだろう?

2011-02-14 22:32:01
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】じゃあ、今、人々はどこで一番夢を見ているだろう?コミック、アニメ、それともゲーム、ARG、ボードゲーム、携帯電話、携帯ゲーム機?ふと気がつくと、そこには明確な答えがないことに気付く。平準化された情報社会は、情報の中で夢を見ることを奪ってしまったのだろうか?

2011-02-14 22:33:58
yemerablue @yemeue

@miyayou 今、というか10年位前からそれをある意味果たしつつあるのは東方なんだと思いますが。二次創作がひとつのユーザーとゲームの共有点だと思います。

2011-02-14 22:34:16
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】かつてコンピュータが珍しかった時代に、ゲームは深い井戸の中の世界のように存在した。僕たちはそこに出入りすることで子供のように冒険をしていた。しかし情報社会は井戸を埋めて、デジタルで社会を平準化してしまった。かつてのような井戸は作れないし、井戸は掘ってもすぐに埋まってしまう

2011-02-14 22:36:24
あっちゃん @taniatsu

今は作り手のオナニーだよね RT @miyayou: かつて80年代のゲームはユーザーの想像を刺激する素材だった。僕らは何倍も拡大してゲームを味わっていた。僕らが夢見ていた。現在のゲームはゲーム自身の情報を受け手が解釈する。夢を見ているのはゲームであって、ユーザーはその夢を見

2011-02-14 22:37:20
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】深い井戸を掘ることをやめて、浅い仕掛けを繋いだゲームがソーシャルであり、軽いMOゲームだったりする。コンソールではなくて携帯ゲーム機のコミュニケーションであったりする。現代の情報社会で、一箇所の情報井戸に入ることは危険なのだという意識がどこかにある。

2011-02-14 22:37:43
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】常に浅瀬をめぐりながら、彼方こなたからやって来る情報に目を光らせていなければならない(何のために?)。ツイッターや FACEBOOK は、そんな浅瀬のコミュニケーションを実現した、薄く広いつながりで、ここに人が集まるのは、ごく自然なことだ。

2011-02-14 22:39:31
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】だから、もし、ツイッターから始まる巨大MMOPRGがあっても、人はそこに入り込まずに浅瀬でたゆたうだけだろう。深い井戸に入り込むことは、大きくて薄いコミュニケーション層から逸脱してしまうからだ。僕たちは、そういう意味で、薄くて巨大な膜の中に囚われてしまっているんだ。

2011-02-14 22:40:36
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】ゲームは深くて大きな物語を提供したい。しかし、社会はますますどこまでも薄く広い膜の中に人々を閉じ込めようとする。逆に、この薄い膜の中でゲームを展開しようとするのがソーシャルゲームやコミュニケーションゲームであって、この水平方向の展開は、水平方向のゲームの可能性を示した。

2011-02-14 22:42:32
企画屋@川村(ゲームデザイナー芸人) @yas_kawamura

.@miyayou 全てのゲームがユーザーに寄り添うなどと言う考え自体が傲慢だ。車と同じで移動して観光したい人間はスポーツカーの性能は無意味に思えるし、置いて行かれた気持ちになる。マッスルカーやスーパーカーの進歩にも興味は無かろう。だが日常のためには乗らない車にも意味はある。

2011-02-14 22:42:59
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】垂直(井戸)か?水平化か(ソーシャル)?もはや、どんな深い井戸の吸引力も、薄い膜に囚われたユーザーを長い時間束縛することは、難しくなりつつある。ゲームを長時間すること自体、危険だという意識さえある。

2011-02-14 22:44:17
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

【承前】次の10年でヒットするゲームは、この状況で、再び大きな穴(ボイド)を作ってユーザーを引き付けるゲームなのか、それとも限りなく薄く広がって行くゲームなのか、それともこの両者の融合か、全く違う次元から展開されるゲームがあるのか、僕はみんなと考え始めたい。(おしまい。さんくす)

2011-02-14 22:46:30
企画屋@川村(ゲームデザイナー芸人) @yas_kawamura

ゲームとしてゲームを論じるからややこしいのだ。ゲームはそのうちゲームではなくなると考えれば良いんだ。娯楽ではあるが、ゲームという枠では捉えられないものへと進歩してゆく道筋は、絶対に残さなくてはならない。なぜなら人にできる体験には限界があるが、そういった仮想体験は限界がない。

2011-02-14 22:48:26
企画屋@川村(ゲームデザイナー芸人) @yas_kawamura

現実の人生では人は容易に死ぬことができないし、他を傷つけることもできない。痛みを伴い、リスクを伴う体験をすることは人生への大きなダメージがある。過去、未来、数万光年離れた土地の今のできごとなど、時空を超越した体験をすることもできない。しかしそれが可能だ、仮想の体験ならば。

2011-02-14 22:50:57
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

「ゲームが見る夢、ユーザーが見る夢」をトゥギャりました。 http://togetter.com/li/100963

2011-02-14 22:54:26
企画屋@川村(ゲームデザイナー芸人) @yas_kawamura

無論エンターティメントという枠の中の仮想で済むからこそ出来る体験ではあるが、今の人生だけでは得られない経験は人間に大きな影響を及ぼすだろう。そういう意味で将来的には現実と仮想はならされて地続きになってゆく。遊びじゃない遊びが人生を広げてゆく。いまはその入口に立っている。

2011-02-14 22:54:59
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

東方はうまくユーザー自身が夢見るようにしているよね。そこは勉強になるね。 RT @yemeue 今、というか10年位前からそれをある意味果たしつつあるのは東方なんだと思いますが。二次創作がひとつのユーザーとゲームの共有点だと思います。

2011-02-14 22:57:34