日本による原潜保有の可能性について

前回の16大綱で政府が密かに原潜保有を検討していたという記事が出た。それを巡る考察。米国からヴァージニア級原潜を購入するなどの形であれば、日本が原潜を保有することは不可能ではないだろう。しかしコストと政治というネックはある。
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fj197099 @fj197099

原潜保有 政府が検討 16年防衛大綱 中国に対抗も断念(http://bit.ly/ep0Q5O)…重要な話である。中国の軍拡に伴い対潜水艦戦能力の向上が求められるのは必須だ。故に昨年防衛大綱でも潜水艦増隻を決めている。だが通常動力(ディーゼル)型潜水艦には致命的欠陥がある。

2011-02-18 11:38:48
fj197099 @fj197099

つまりはこれはバッテリーで動く潜水艦である。電池が切れれば浮上してシュノーケリングしつつディーゼル発電を行って充電をしなければならない。その時は潜水艦は極めて脆弱になるし敵への対処もできない。航行性能に無視できない限界がある。これが日本の持つ通常動力型潜水艦の限界なのである。

2011-02-18 11:40:58
fj197099 @fj197099

近年は非大気依存(AIP)推進という通常動力型潜水艦の航行性能を向上させる新技術も実用化されているが、一定の効果はあるもののやはり限界は存在する。その点、原潜なら核動力で動くから航続距離は無限だ。バッテリーを気にせず敵を高速追撃することも可能である。両者の間には根本的相違がある。

2011-02-18 11:44:24
fj197099 @fj197099

故に、日本政府が16大綱の時点で原潜保有を密かに検討していたとしても驚くには当たらない。おそらく米国ヴァージニア級潜水艦を購入するという発想だったのだろう。しかし原潜の保守管理や運用には特別のノウハウが必要だ。世論の核アレルギーにも配慮する必要がある。故に見送られたのだろう。

2011-02-18 11:46:27
fj197099 @fj197099

16大綱の時点では時期尚早と判断された原潜であるが、ならば今次23大綱の策定でこの点がどう議論されたのか気になる所である。安防懇報告書もこれを取り上げれば面白かったかもしれぬ。将来も防衛大綱改定に辺り安防懇報告書の様なものを出すのであれば、この問題が取り上げられてもおかしくない。

2011-02-18 11:49:25
fj197099 @fj197099

ちなみに付け加えれば、日本には陸上の原子力発電所の運用には長い経験があるし、核動力の米艦船も空母や潜水艦をはじめとして頻繁に寄港している実績がある。コストと政治という二つの障害を除けば、技術的な観点からは日本が原潜運用を出来ないという理由は存在しない。案外可能な話かもしれない。

2011-02-18 12:18:43
fj197099 @fj197099

どうせ原潜は自国生産はできず米国から買うことになるのです。仮に日米間でそうした合意が可能ならばこうした協定の改定にも問題はないと見るべきでしょう。@makkinobo つ「日米原子力協定」:受理された核物質等は、~いかなる軍事的目的のためにも使用してはならないことを規定している。

2011-02-18 12:33:50
fj197099 @fj197099

原潜が通常型より音の問題があるのは事実。しかし米海軍が保有する潜水艦を全て原潜にしているのはどういう訳か。技術的には解決可能という訳です。その米国の原潜を購入すれば問題は余り大きくないでしょう。@PaperWasp14704 どうやら原潜には騒音の問題がある模様です。

2011-02-18 12:47:12
fj197099 @fj197099

政治の問題は仮定の話になり考慮から外します。どうせ断言できるような結論は出てきません。なお原潜発注数が増える事は国防費削減傾向の米国にとってもメリットではあります。@makkinobo いたずらに軍事バランスを刺激する様な性格の兵器を日本が所有することにアメリカが同意するかどうか

2011-02-18 12:51:15
fj197099 @fj197099

ちなみに言うと、その「いたずらに軍事バランスを刺激する様な性格の兵器」=ヴァージニア級攻撃原潜、オハイオ級巡航ミサイル原潜(SSGN)等を米国は近年頻繁にグアム~横須賀等に寄航させています。国際環境の変化が起こりつつあるという与件がある訳です。@makkinobo

2011-02-18 12:54:23