第五章から読み解くfgo時空のジュナカルの価値観の相違

スズト＝ストロングは秩序善 @21world_suzuto

昨夜のカルナくんとアルジュナくんの考察、もうちょっと突き詰めていきたい感ある。

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キリングフィールド読み返してると、ジュナくんが最初にお前とまた戦いたかった、それが最も重要だったって旨の独白してるね。これに対してカルナくんは長い無言の後、そうだなって曖昧な肯定の仕方をしている。

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カルナくんはこの時点で、生前のジュナくんと現在のジュナくんの相違を知るわけだ。正しき英霊であろうとしながら、カルナの居ない聖杯戦争に落胆した筈だと。その上で、この機会はもう二度とないだろうと。つまり、ここでジュナくんはカルナくんに対してSOSを発してたんだ。

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カルナくんが水着イベでジナコについて言及していたから、彼は鯖として呼び出されてきた聖杯戦争を覚えているタイプのカルナくんなんだと思うんだ。だから生前そのままのカルナくんとの価値観とは、また少し違っているだろう。そして彼はジュナくんにもその可能性を感じ取っていた。

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だからカルナくんは、まず「現在、目の前に居る」ジュナくんが、生前とはどう変わっていて、何を望んでいるのかを知りたいと思った。結果、生前は英雄(国の教義に忠実な模範的存在)としての振る舞いを望んでいた(実質的には流されてただけだけど、英雄的には正解回答)ジュナくんではなくなっている

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そこには個人としての望みを優先させたジュナくんがいたっていうことだね。だけど彼は正しく自分の望みを理解してはいない。なんかふと思ったんだけど、もしかしたらカルナくんは少しがっかりしたのかもしれないなって。彼はもしかしたら生前の英雄的振る舞いをするジュナくんが好きだったのかもと。

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ジュナくんは生前の時点で葛藤を抱いていた(いなかったら今現在こんなにもこじれてないからだ)のを、彼は見抜いていたのかもしれないなぁと。その上で英雄としての振る舞いを選んだジュナくんは、彼の目から見て、授けられたものに対して思うところはあってもそれに相応しい人物であろうとしてる。

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その点において、彼は自分の価値観との共通性を見たのかもしれないね。更に言えば、ここはまだ予想でしかないのだけど、カルナくんは戦闘狂の気があるから、自分と拮抗する実力者の存在が嬉しかったのだろう。生前のジュナくんはカルナくんにとって、理想的な対等者だったのだ。

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対等者だったものが、そうじゃなくなるということは、カルナくんにとっては助ける対象の範疇に入る。しかもジュナくんは「カルナがいることで他の全ての優先順位の先頭に立った」「(あの卑怯な一手で終わらせなければ、続いたであろう)続きをしよう」とまで言った。因果は全て自分にかかっている。

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これはもう自分以外ではどうしようもない状態なんだな、とカルナくんは判断したわけだ。だから戦略面でも理に適っているし、ジュナくんも見過ごせなくなったカルナくんは一騎打ちを受けた。それは武人としては、これ以上もなく喜ばしいことだったのだろう。だけど、カルナくんの望みとは違っていた。

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カルナくんの望みは、自分を必要としてくれた存在への助力＝人理修復を望むエジソンに手を貸すこと。最終的な目的地がすれ違っている上に、ジュナくんの英雄性を削いでしまったのが自分という事実を思い知りながら、同時に心が沸き立ってしまう。矛盾を抱えていた。

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だから、そうだなという曖昧な返答をしたんだろうね。その気持ちは俺も理解できる、俺もお前との闘いを望んでいた。だが、それは俺の本懐かと聞かれると違うのだ。…しかし今のお前を前にして、否定するのはあまりに残酷だ。お前の希望を絶つのは本位ではない。彼なりの誠意の結果が、そうだな、だった

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決して「そうだ」とは言い切れなかった。癒えることのない宿痾に囚われていると。どんなシーンでも闘うことを喜ばしく思ってしまう武人としての性。そして、英雄性よりも個人としての感情を、どうしたって、そしてこれからも、永遠に残り続けるだろう業を。「だからこそ、それは歓喜」だったわけだ。

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「だからこそ」って言葉には「つまり」という意味と、同時にそれまでの文脈への否定の側面も有している。つまりそれは歓喜だった、でもありながらカルナくんは、自分の本懐とは厳密には違う位置にありながら、アルジュナが自分の英雄性を見失いかけながら、それでも闘えるのは歓びだった、にもなる。

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ここまでが、生前とは違う彼らのスタンスの確認と、その上での彼らの望みの違いの明確化(カルナにおけるエジソンの目的への助力と、アルジュナにおける自分で選択するという行為＝カルナとの闘いの続き)。そして同時に感情面では、この闘いをどうしても喜んでしまうという本懐と感情の剥離がわかった

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カルナくんの本懐と感情の剥離がよくわからんって人は、蒼穹のファフナーエグゾダス第１７話、永訣の火を見ることをお勧めする。あの話におけるカノンの最後の独白が、まさしくその通りの回答だから。

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第五章から読み解くジュナカル考察続き始めるよ。

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アメリカ大陸に置いて、彼らを縛るものはもう何も無かった。だからこそカルナくんは、感情面ではジュナくんと闘えることを喜びながら、それが目的ではないのだと明言化した。「この力は正しく生きようとする者のために使うもの」だと。あくまでジュナくんが敵対するから闘うに過ぎないのだと。

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でもジュナくんは「対等な立場でカルナと闘えるのなら、世界が滅んでも構わない」と言う。それはカルナくんにとって望まないことだ。ジュナくんが能力・肉体面に英雄に相応しくあると同時に、精神的にも(結果論だったとは言え)英雄であってこそ、彼にとっては初めて対等なんだと思う。

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カルナくんにとって生前の不利は、確かに不利ではあったけれども、それだけでしかないんだろう。数々の不利によって敗北したけれども、それはジュナくんと対等であるか否かを決定付けるものではなかった。外界からの干渉は問題じゃないんだ。ジュナくんの在り方こそ、彼にとっては最重要事項なんだ。

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そしてジュナくんが英雄性を取り戻すことは、イコール正しく生きようとするためのものに助力してくれるだろうとも思っていたんだろう。ジュナくんの根底にあるものを信じていたんだな、カルナくんは。その上で、自分のせいで血迷っているだけだと判断した。だから約束を求めた。

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決着がつくと言うことは、どちらかが倒れるということ。自分が生き延びれば良し。だがジュナくんが生き延びれば、自然と人理修復のための手段が減る。自分を倒した後のアルジュナは、何をするだろうか。もう、何もしないのではないのか。目的を果たしたと思い込み、全てを放棄するのではないか。

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それはカルナにとって無駄死にだ。今回の戦争を勝利するという自分の目的からしたら、全く意味の無い行為になってしまう。だから彼は約束を求めたし、ジュナくんはその約束を受け入れた。カルナくんを倒した後の世界に興味が無いからこそかもしれないし、カルナくんが願ったからかもしれない。

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もしくはそれこそジュナくんの英雄性に即した行動だと、納得したからかもしれない。どちらにせよこの一騎打ちでジュナくんの願いは叶う筈だったのだから。願いとは、叶った後に何も残らないものでは、ない筈なのに。

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結果は作中の通りだ。カルナくんは非業の死を迎え、最後の最後にサーヴァントとしての務めを果たして死んだ。それが自分を最初に必要としたエジソン、そして今のマスターの願いを叶えるための行動になるからだ。そしてジュナくんは、またも外からの干渉のせいで取り残された。