- MikanPolarin
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時間指定ツイート機能を使ったらめちゃくちゃになりました。
こっちでは並び替えたのでよろしくどうぞ
「はぁ、はぁ……くっ……」 狂ったように酸素を求めて、荒い呼吸を繰り返す。 遅れる、遅れる遅れる! 時間を確認すると8時55分。1限の講義まで5分しかない。 大学と家は歩けば20分ほどの距離。が、徒歩で20分というのは割と距離がある。
2016-10-26 23:23:01くそ、なんのために大学の近くに下宿してるんだよ! ようやく大学が見えて、両足に力が入る。頼む、間に合え! 「はぁ、はぁ、はぁ……はぁ……」 校舎に飛び込み――中庭を走り抜けて――講堂の扉を滑り抜ける。 「よっしゃ! セーフ!」 「残念、1分遅刻です」
2016-10-26 23:24:03教授の声にハッとして講堂の時計を見ると、長針が12の少し右に傾いていた。 「これで君の遅刻は3回目だね。君には私の講義の単位をあげられません」 「ま、マジですか!?」 「1分のミスの大きさを、その身を以て知れたという意味では、有意義な講義でしたね」 「ちょ、待ってください!」
2016-10-26 23:24:03「待ってましたよ? 9時まではね。さて、君には学生指導課から来年の話があるだろうから退室してください」 「来年って……え、俺留年するんですか!」 なんということだ。そのあまりに無慈悲な宣告に、俺は膝から崩れ落ちる。 「いやだ……いやだ! 留年はいやだあああああああああああ!!」
2016-10-26 23:24:03「うわああああああああああああああ…………あ、あ?」 家の天井が見える。この朝特有の眠気と身体の重さ……今のは夢? 「あっ、今何時だ!?」 さっきまでの恐ろしすぎる光景を思い出して、慌ててスマホを確認する。
2016-10-26 23:24:02『6時58分』 お、おぉ……あぁ……助かった……。 なんて心臓に悪い夢なんだ。おかげで寝汗がすごい。 まだアラームすら鳴ってない時間だ。よかった。本当によかった。 ホント、朝からなんて夢を見るんだ。今まで見たどんな夢よりも怖かった。
2016-10-26 23:24:02さて、もう一眠り……。 「…………やめよう」 まだ寝ていたかったが、あんな夢を見た後だ。今度こそ本当に寝坊する気がする。 「お、今日は早いねー。おはよ♪」 「うおわ!!」
2016-10-26 23:25:03台所のほうから、女の子がひょこっと顔を出した。 「いたんですね……あさなさん」 「うん。今日は月曜日でしょ? 君、一番月曜の朝が苦手みたいだから」 それを見越して、俺のところへ? 本当にこの人は、どこまで俺に優しいんだろう。 「お気遣いありがとうございます」
2016-10-26 23:25:02「固いなー。わたしと君の仲じゃない。もっと気楽に、ね?」 と言われても、俺と話してくれる女の子はあさなさんしかいないし、距離の取り方がイマイチわからない。 「じゃあえっと、ありがとう?」 「どういたしまして」
2016-10-26 23:25:01と、そこでチーンというトースターの音が聞こえた。 「あ、できたできた。朝ご飯作ったから一緒に食べよー」 「……」 感慨が多すぎて、しばらく声が出なかった。
2016-10-26 23:25:03時刻は7時30分。家を出る時間まではまだ1時間ある。 トーストとスクランブルエッグをおいしく頂いた後、あさなさんが淹れてくれた食後のコーヒーを楽しんでいた。 向かい座るあさなさんはミルクを飲んでいる。もちろん牛の。
2016-10-26 23:25:03まさかこの狭い部屋の小さなテーブルを、女の子と囲む日が来るとは思わなかった。 「……あさなさんって、朝搾り専用なのに、朝ご飯まで作ってくれるんですか?」 「朝ご飯をちゃんと食べないと、出るものも出ないよー」 「あの、元気の話ですよね?」
2016-10-26 23:25:02「それもだけど……男の子は他にも出さないといけないものがあるでしょ」 「あ、やっぱりそっちなんですね」 恥ずかしげも無くそういうことを言うので、こっちが恥ずかしい気分になってくる。 「んふふー。じゃあ、お腹もいっぱいになったところで、朝搾りしよ♪」 「……っ」
2016-10-26 23:26:07「あれ? 今日はしたくない?」 「あの……」 「んー?」 あさなさんの魅力的で危ない誘いに、一気に俺の男の部分が反応してしまう。 「俺、初めてあさなさんにしてもらった時から、自分ではしてないんです……」
2016-10-26 23:26:07土曜日にもあさなさんに会ったけど、その時は一緒に寝ただけでそういうことはしなかった。 「んー、まあ頻度は人それぞれだと思うよ?」 「いや、俺は毎日1回ぐらいは大体してたんですよ」 ふと思う。女の子相手に何の話をしてるんだろうか。
2016-10-26 23:26:06「え、じゃあどうして? 禁欲でも始めたの?」 「そのですね……溜めてたら、またあさなさんが……朝搾りしに来てくれるかなって……」 割と恥ずかしいことを言っている気がした。でも、あさなさんには言いたかった。 「あっははは……あは……そうなんだ? ふふー、嬉しい」
2016-10-26 23:26:06うつむいて、もじっとしてから、また俺のほうを向いて微笑んだ。 行為には躊躇なく誘うのに、普通の話をしているだけで照れるところは、あさなさんの密かな魅力だと思う。
2016-10-26 23:26:08「これでいいんですか?」 あさなさんに言われた通りに、ベッドに腰掛ける。 「うん。大丈夫。失礼しまーす」 言ってあさなさんは俺の脚の間に身体を割り込ませ、俺があさなさんを見下ろす構図になる。 「んふふー。パンツ脱げる?」
2016-10-26 23:26:07「そ、それぐらいできます」 「この前は恥ずかしがってたよねー」 「うっ……情けなくなってくるので、言わないでください……」 「ごめんごめん」 やはり女の子の目の前で大切な部分をさらけ出すのには躊躇があった。
2016-10-26 23:26:08でも、俺だってこの行為を受け入れるからには、少しは男らしくしないと。 「お、男なら覚悟を決めろ……」 恥ずかしさを紛らわすように言いながら、ズボンと一緒にパンツをおろした。 「あはは、それわたしのやつー」 「すみません、お借りしました」
2016-10-26 23:27:03「よかろー。この借りは……コレで返してもらうから♪」 「っ」 あさなさんのぷにっとした女の子の手が、大事なところに絡みつく。 「ふふ。固くなーれー、大きくなーれー」 楽しそうにそこに指を這わせるあさなさん。
2016-10-26 23:27:03一方、俺は1週間ぶりの感覚に深く感動を覚えていた。 「……もう固くなってきた。さすが1週間溜まってるだけはあるねー」 「優しくしてくださいね……あさなさん上手だから、すぐ出るかもしれないです」
2016-10-26 23:27:04