認知症の叔父さんが、さらわれちゃった!

認知症高齢者の人生と資産を守る成年後見人制度とその落とし穴。…ぜったいに叔父に法定後見人をつける!のたたかい。
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加藤郁美 @katoikumi

実兄2人と故長兄の妻子しか認識できなくなっている認知症の叔父の資産が守られるように、法定後見人を立てようと家庭裁判所に申立をしようとがんばってきたのだけれど、必要な精神科の診断書を取るのに「本人同意」が必要なのだった。本人「僕はちゃんとやってる!」と激オコなのに、ムリゲーである。

2016-11-05 08:36:58
加藤郁美 @katoikumi

叔父を連れていった叔父の義弟カオル氏サヨコ氏夫妻に、診断書を取らせてほしいと頼んだり、叔父の通っている病院に交渉したりして1ヶ月たってしまった。諦めて家裁申立に踏み出そうとしたら、カオルサヨコ氏はすでに9月7日、高田馬場公証役場で「委任及び任意後見人契約」を登記し、それを秘密に。

2016-11-05 08:46:22
加藤郁美 @katoikumi

「委任及び任意後見人契約」というのは、認知症で判断力がなくなるまでは本人との相談に基づいて委任者が資産を管理し、判断力が無くなったら家庭裁判所に「任意後見監督人」申立をするという「移行型」の制度なんだけど、これを公証役場に登記する際には、精神科医の診断書の必要がない。

2016-11-05 08:53:29
加藤郁美 @katoikumi

任意後見人契約が登記されていると、法定後見人より法的優位性があり law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H…、「本人に特別の不利益がある」と立証できないかぎり、法定後見人の申立ができないんである。しかも、任意後見人に家裁が認めた後見監督人を付ける申立も「本人同意」が必要。

2016-11-05 09:00:12
加藤郁美 @katoikumi

10/13の内閣府「成年後見制度利用促進基本計画」第1回WGが開に、村田斉志氏(最高裁判所事務総局家庭局長)提出の資料がスゴくて、資産および身辺管理の「委任契約」したひとのうち、実際に家裁に任意後見監督人申立が行われたひとは7%以下。cao.go.jp/seinenkouken/i…

2016-11-05 09:19:16
加藤郁美 @katoikumi

つまり、叔父のように、すでに認知症を発症して判断力がないのに、公証役場で「委任契約および任意後見人契約」を登記して、「認知症が発症してない」という設定で、資産を勝手に売られたり、使われたりしている高齢者が93%近くいるということ。 pic.twitter.com/AgfEfn6m6D

2016-11-05 09:26:49
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加藤郁美 @katoikumi

じっさい意を決して先週日曜に妹と、叔父を引き取っているカオルサヨコ氏宅へ行って叔父と話したところ、叔父は公証役場へ行ったことも、「委任契約および任意後見人契約」書にサインしたことも、まるで記憶してないのであった。そして任意後見人のサヨコ氏を目の前に「ホリベサヨコって誰?」と4回。

2016-11-05 09:31:01
加藤郁美 @katoikumi

叔父は、亡くなってたった2ヶ月の妻・春代さんのことももうあまり覚えていなくて、義弟の妻・サヨコさんを「僕の女房」とか言っちゃうのだった(号泣)。叔父のあたまのなかでは「親切な女性が道に迷ったじぶんを家に連れてきてくれた」「そのひとは他のひとも面倒をみていて(サヨコ氏の夫と子供)」

2016-11-05 09:40:25
加藤郁美 @katoikumi

叔父は「この女性と僕は、結婚はしていないけれど一心同体。彼女がこの家で面倒を見ている人たちを、僕が後押ししている。僕が家を守ってる」と語っていた。じっさいサヨコ氏は既に財産管理者として公証役場で登記したので、叔父の企業年金も管理している。叔父の発言はいつも正確(どひー)。

2016-11-05 09:47:49
加藤郁美 @katoikumi

叔父と「資産&身上委任管理契約」を結んだサヨコさんは「任意後見人監督人申立はしない」と言う。「まだ判断力がある」という設定で、叔父の資産を管理するんである。サヨコさんはじぶんを「おかあさん、だもんね」と言い、叔父は「僕の女房」という、でもサヨコさんの名前は「今日、初めて聞いた!」

2016-11-05 09:54:40
加藤郁美 @katoikumi

とちゅうでブチ切れたサヨコさんにわれら姉妹は「あなたたちは何がしたいの!?」「叔父さんの財産管理をしたいの?!」「違うって言うんなら、あなたたちには叔父さんの財産、関係ないでしょ!?」と怒鳴れまくった…サヨコサン、お気持ちがダダ漏れですww

2016-11-05 10:01:06
加藤郁美 @katoikumi

家庭裁判所の管理下に入る「法定後見人」でも、判断力の低下の度合いによって「後見・保佐・補助」のいずれかを選べる。こうして「本人の自己決定性」が尊重されているので、精神科の診断書無しに登記できる任意後見制は廃止すべきでは? 認知症高齢者の財産横領の温床では? ↓内閣府WG資料 pic.twitter.com/vOzYzWPbG3

2016-11-05 10:07:12
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加藤郁美 @katoikumi

高度成長期から定年まで大企業に勤めていた後期高齢者層は、毎月30万40万という企業年金が入ってくる。少子化で、子供のいない人も増えている。高齢者と若年層の経済格差少子化の時代に、「任意後見制度」を悪用するケースは増えてきそう。血族だけでなく、ウチのように姻族、あるいは他人でも。

2016-11-05 10:14:05
加藤郁美 @katoikumi

北九州成年後見センターさんのサイトはひじょうに参考になります。 miruto.info/index.php?id=7…

2016-11-05 10:18:28
加藤郁美 @katoikumi

日弁連も、自己決定性の重要性を述べつつも、「任意後見契約の際に、公証人に拒否権を与えること」(現在は診断書請求権がないので、怪しくても登記手続きを拒否できない)、「任意後見監督人申立のハードルを下げる」(今は本人同意が必要)」を提言 nichibenren.or.jp/activity/docum…

2016-11-05 10:31:29
加藤郁美 @katoikumi

行政書士試験研究センターによる「成年後見制度の実態と行政書士」はひじょうにリアルで参考になりました。gyosei-shiken.or.jp/research/pdf/s… … …とゆうか、叔父の任意後見受任者カオルサヨコ氏は、成年後見法のあらゆる隙を突いてきていてガクブルです(( ;゚Д゚))))))。

2016-11-05 10:41:29
加藤郁美 @katoikumi

筑波大学法科大学院の上山泰氏の「任意後見契約の優越的地位の限界について」lawschool.tsukuba.ac.jp/pdf_kiyou/tlj-… も、参考に。任意後見人制度が悪用されるケースが増えていること。任意後見の優越性があると、財産を略取されかかっている身寄りのない高齢者を、自治体が救えないこと。

2016-11-05 10:47:30
加藤郁美 @katoikumi

書籍では新井誠氏ほか「成年後見制度: 法の理論と実務 第2版」amazon.co.jp/%E6%88%90%E5%B… が参考になり、父とわたしを勇気づけてくれました。

2016-11-05 11:02:41
加藤郁美 @katoikumi

任意後見人となり同居している「叔父いわく僕の女房サヨコ」氏が独身ならば、それもまた叔父の第二の人生だけど、その家にはサヨコ氏の夫も子供も同居してて…火サスかワイドショーかという事件になる可能性もなくもないというシャレにならん状況…ひじょうに困難ですが、がんばって家裁に申立します。

2016-11-05 11:12:32
加藤郁美 @katoikumi

もう実兄のことしか認識できず「自分が誰と何処ににいるのかわからない」という不安に刻々とさらされている叔父が、カオルサヨコ氏が実兄や姪たちの手紙や電話を取り次いでくれないなかで、「兄さん達は僕に連絡をくれない」「僕は加藤家から外されてしまった」と訴える姿にはほんとうに胸を突かれた。

2016-11-05 11:18:54
加藤郁美 @katoikumi

叔父のいなくなった自宅マンション、電気もガスも電話も切られた室内に、お骨が放置されている叔父の妻・春代さん、夫に死後2ヶ月で忘れかけられている、明るく闊達だった春代叔母のことを思うたび、なぜもっと早く叔父の認知症について話し合わなかったかと、ただただ後悔に涙するばかりです。

2016-11-05 11:23:12
加藤郁美 @katoikumi

法定後見人制度というのは、申立した人間が財産管理をする制度ではなく、家庭裁判所が選んだ後見人が、本人に代わって介護や支出を管理する制度。だから叔父の法定後見人の申立に成功しても、血族は叔父の資産の内容を知ることさえないのです。 togetter.com/li/1044933

2016-11-06 08:15:23
加藤郁美 @katoikumi

だから、弁護士さんも特段にこちらサイドの味方はしてくれません。「後見人がついても、叔父さんの身柄が血族のほうに返されるとは限らないし、叔父さんの資産内容も開示されません」と説明されています。このことが理解されなかったり、納得されなかったりで広まっていない制度だと思います。

2016-11-06 08:18:35
加藤郁美 @katoikumi

うちのの血族は、それだけでもせめて!と必死で動いてます。叔父には子供がいないので、叔父がこのようなことに陥入るまで、叔父の窮状を知ってあげることができなかった。せめて法定後見人をつけて、叔父が生きている限り、叔父が頑張って働いて得た資産を、叔父の生活のためだけに使えるようしたい。

2016-11-06 08:28:53
加藤郁美 @katoikumi

もちろん、法定後見人は子供や親族がなることもできます。申立ての際に「後見人候補」を申請するのです。うちの場合は、実兄が高齢で後見人職務はこなせないため、血族姻族の争いになっているので中立性をはかるため、家裁に弁護士・司法書士・介護福祉士の方から良い方を選任してもらう方式にしました

2016-11-06 08:36:43