• toru_takanashi
    二次創作という行為を一次創作物に対する愛の発露として捉える見方があるけれども、その観点から正しい二次創作と間違った二次創作を区別することがはたして可能なのか、可能だとすればどのようにして可能なのか、ということについて考えていた
  • toru_takanashi
    たとえば『放浪息子』の二次創作として、千葉さんがにとりんのちんこをマミっちゃう話を誰かが書いたとして、その人の二次創作行為は間違っていると言えるのか
  • toru_takanashi
    言えると仮定して、なぜそう言えるのかを考えてみる。まず特定の二次創作行為が間違っているという主張は、二次創作者の一次創作物に対する愛自体が間違っているという主張と、愛自体は間違っていないがその発露に問題があるという主張のどちらかだと考えられる
  • toru_takanashi
    前者については、愛が間違っているということの意味を明確にする必要がある。大雑把に言って、ある人の愛が間違っているというときには、その愛がもとづいているところの、愛の対象についてのその人の認識が間違っているという場合と、認識から愛にいたるメカニズムに欠陥があるという場合が考えられる
  • toru_takanashi
    いずれにせよ、愛自体が間違っているという主張はその愛が二次創作行為に結びつかない場合でもできるので、ここではこれ以上問題にしないことにする。そこで今度は後者の主張、つまり愛自体が正しいか間違っているかはともかくとしてその発露の仕方が間違っているという主張に目を向けてみる
  • toru_takanashi
    その際まず区別しておかなければならないのは、二次創作行為が正しいか間違っているかという評価水準と、二次創作物が優れているか劣っているかという評価水準である。この二つの関係がどうであれ、ここでは前者の評価水準に焦点を絞って考えてみたい
  • toru_takanashi
    さて、特定の作品に対する愛の発露としての特定の二次創作行為が間違っているという主張の根拠としてまず考えられるのは、そこで扱われている一次創作物のファンや制作者に嫌悪感を生じさせるから、というものである
  • toru_takanashi
    だが、ここで問題になっている「間違っている」という評価がたんなる好き嫌いの表現でないとすると、その根拠は当該の二次創作物が評価者個人に嫌悪感を生じさせるからというものであってはならないはずである。では、誰に嫌悪感を生じさせる二次創作が間違った二次創作なのか
  • toru_takanashi
    一次創作物に関わる人(制作者、出版関係者、ファンなど)のうち誰か一人にでも嫌悪感を生じさせるような二次創作は間違っているということだとすると、ほとんどすべての二次創作が間違っていることになる
  • toru_takanashi
    残る選択肢は、関係者のうちの多く(あるいはいくらか)に嫌悪感を抱かせるような二次創作は間違っている、と主張することである
  • toru_takanashi
    しかし、このような曖昧な基準を用いることは、実際の評価において様々な問題を生じさせる危険性がある。たとえば、評価者が実際に嫌悪感をもっている人の数を誇張して特定の二次創作を間違っていると決めつけるといったことを許容することになりかねない
  • toru_takanashi
    こうした理由から、二次創作が間違っているという主張の正当な根拠として関係者の抱く嫌悪感に訴えるという道は、他に道があるならとるべきでない。そこで、他の道を考えてみることにしよう
  • toru_takanashi
    考えうるもう一つの可能性は、一次創作物の価値をそこなうような二次創作は愛の発露として間違っている、と考えることである
  • toru_takanashi
    ここで重要なのは、「愛の発露として」という部分である。ある二次創作行為がそもそも一次創作物に対する愛の発露でない場合、たとえば意図的に一次創作物の価値を貶めようとしておこなった行為であるような場合には、一次創作物の価値をそこなうものだったとしても間違っているとは言えないだろう。
  • toru_takanashi
    (もっとも、二次創作はすべて一次創作物に対する愛の発露であるべきだ、という規範的命題を前提するなら事情は変わってくるが、この命題は議論なしに前提するには強すぎるように思われる。)
  • toru_takanashi
    というあたりまで考えた。ここから二次創作行為が一次創作物の価値をそこなうということが何を意味するのかを考えるつもりですが、眠くなってきたので続きは明日。でも明日になったら飽きてるかもしれない
  • toru_takanashi
    さて、続きを書きましょうかね
  • toru_takanashi
    ある二次創作が愛の発露として間違っているという主張の根拠として、それが扱っている一次創作物の価値をそこなうからというものが考えられる。これははたして妥当な根拠なのか
  • toru_takanashi
    特定の二次創作が一次創作物の価値をそこなうと言われる場合に、まず問題なのは、多くの場合、一次創作物がどのような点でどのような価値をもつのかに関する意見は作品の受け取り手によってかなり異なるということである。
  • toru_takanashi
    そのような場合、一次創作物の価値をそこなうという理由で二次創作を批判したとしても、その批判は批判者の一次創作物に対する主観的な見方にもとづいたものになりがちである。
  • toru_takanashi
    だとすると、そのような批判は結局のところ、「私はこの二次創作が嫌いだ」という主張とほとんど区別できず、批判者が問題にしているのは正しいか間違っているかではなく、好きか嫌いかだということになるように思われる。
  • toru_takanashi
    また、一次創作物について客観的な評価が定まっていたとしても、別の問題が残っている。それは、二次創作行為の面白さは(少なくとも部分的には)一次創作物の新たな側面を発見するという点にある、ということである。
  • toru_takanashi
    この論点自体が議論の余地のあるものではあるが、一次創作物についてそれまで気づかれていなかった側面を発見させてくれるということが、面白い二次創作の一つの特徴だという考えは、広く受け入れられているように思われる。
  • toru_takanashi
    だとすると、一次創作物についてのすでに定まった評価とぶつかることもなく、それを変えることもないような二次創作は、つまらないということになる。にもかかわらずあえて「一次創作物の価値をそこなう二次創作は間違っている」と主張するなら、つまらない二次創作こそが正しいと言っていることになる
  • toru_takanashi
    以上の議論は、ある二次創作が間違っているという主張の可能な根拠をすべて検討したわけではないが、暫定的な結論として言えそうなのは、二次創作が愛の発露として正しいか間違っているかに関する評価は、それが面白いかつまらないかという評価から独立であり、後者に比べて不毛だということである
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コメント

  • akami_orihime
    うちのHDDには、ショスタコーヴィチ「森の歌」の歌詞に対する「間違った二次創作」が転がっています。……自分で作っておいてアレですが、あれを「正しい二次創作」とは思えない。なのでお蔵入り決定済み。
  • sleepsounds
    なんとなくだけど、「間違ってない二次創作」を定義した方が話が早そうな気がする。個人的には創作を「正しい/間違い」の評価軸で語るのはあんまり意味ないとも思ってたりするけど。
  • wsplus
    間違ってるかどうかどうかはなく、ファンに喜ばれる二次創作とは何なのかを語った方が建設的かと。
  • toru_takanashi
    読みにくい文章にも関わらず、たくさんの方に読んでいただいて、望外の喜びです。特にコメントをくださった方、ありがとうございます。結論までカいてから応答したいと思います。
  • toru_takanashi
    続きを足しました
  • toru_takanashi
    @akami_orihime なぜ「間違った二次創作」だと判断されたのか、興味があります。
  • toru_takanashi
    @sleepsounds こういうことを考えたきっかけが、ある二次創作について「こんなの間違ってる」という主旨の主張を見て、どういう意味なのかが気になったからというのもあるのですが、「正しい二次創作」を定義しようとするよりも「間違った二次創作」を定義しようとする方が楽だと思ったのでそうしました
  • toru_takanashi
    @sleepsounds それと、後出しジャンケン的なお答えで申し訳ありませんが、二次創作を「正しい/間違い」の評価軸で語るのはあまり意味がないというのには、全く同意します。なぜ意味がないのかを考えてみたのです。
  • toru_takanashi
    @wsplus 完全に同意します。ただ、二次創作について「面白い/つまらない」だけでなく「正しい/間違っている」という評価もしばしばなされている(と私の目には映る)ので、後者がどれだけ意味のある評価なのかを考えてみました。どういう二次創作がファンに喜ばれるのかというテーマは、今の私の手には余りますね
  • toru_takanashi
    コメント欄で@飛ばして良かったのかな。とぅぎゃったーに不慣れなもので。問題があったら言ってください
  • fuayue
    正しいとか間違ってるとかは個々人の主観の相違に過ぎない。リスペクトもあればディスリスペクトもあり、オマージュやアンチテーゼやパロディへの分化もある。それが二次創作。
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