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その1:産業医大論文
マウスでは、生涯1回当り0.5Gyの低線量放射線被ばくを受け続けても生存中にがんが発生しない。しきい値の存在を示唆。 →【無料論文】低線量放射線反復被ばくの発がんへの関与(2016年6月) doi.org/10.7888/juoeh.…
2016-11-19 17:48:09照射線量をどこまで下げたら発癌しなくなるかという体系的な動物実験は聞いたことがない気がする。貴重な報告twitter.com/drsteppenwolf/… 放射線の影響を子孫に遺伝させるにはどれほどの量を照射しなければならないかはこのまとめtogetter.com/li/680454
2016-11-19 18:48:10論文の和文抄録から実験と関連する部分を以下に再録します:
我々の実験系で は特異的自家発生がんが少ないマウスを選択し,目的の誘発がんとしてマウスで自家発生が希有な皮膚がんを選択 した. また被ばくによる他臓器への影響を避け,かつ皮膚限局照射が可能なβ線を用いた. これにより照射部位の 皮膚のみをがんの発生部位とし,他臓器の放射線影響を最小限にして長期反復被ばくを可能にし,放射線誘発腫瘍が 生じる実験系を作った.照射は週3回反復照射で1回当りの線量を0.5~11.8 Gyまで段階的に線量を設定した.11.8 ~2.5 Gy線量域ではどの線量でも発がん時期と発がん率に変化はなかったが,この線量域から1.5~1 Gy線量域に1 回当りの線量を下げると発がん率に変化はみられず発がん時期の遅延が生じた.1回当りの線量0.5 Gyではマウス の生涯を通じ照射を続けてもがんは生じなかった. この結果はマウスでは,生涯低線量放射線被ばくを受け続けて も生存中にがんが発生しない線量,つまりしきい値様線量が存在することを示している.
論文本文を見ると、使用した線源は0Sr-90Yの円盤形線源で、直径2 cm、線量率は2.28-1.79 Gy/min、β線エネルギーは2.24 MeVとあります。線量率を60倍して時間あたりに換算すると136.8-107.4 Gy/hとなり、上でご紹介した阪大・野村教授の実験に使われた線量率43.2 Gy/hと比べるとずっと大きいことがわかります。野村教授の実験では連続照射か1回30秒ずつ2時間おきに照射を繰り返すかですが、今回の実験では目標線量に達するまで連続照射しています(実際は毛を剃った背中の皮膚に円盤状の線源を押し当てる)。
もっとも閾値の存在がきっちり見えたのは、あくまで確立済みの純系実験動物を使った動物実験なればこその話でjstage.jst.go.jp/article/juoeh/… ヒトの場合は純系実験動物と違って閾値に個体差によるばらつきがある結果、集団全体としては「線形閾値なし」として扱わざるを得ないでは?
2016-11-19 19:22:32@parasite2006 セーフティマージンを十分採るという放射線防護の観点からは、集団全体としては「線形閾値なし」として扱う方が安全です。しかし過剰防護によるデメリットが顕在化してきている昨今かと。
2016-11-19 19:28:04「新しい理論や発見は過去の謎を解き、同時に過去の事実も覆すのである。それは私達が囚われているドグマから、私達を解き放ってくれる可能性がある。」ironna.jp/article/2470
2016-11-19 19:37:50その2:放医研論文
(放医研)「じわじわ」被ばくの発がん影響は低い-モデルマウスを用いて低線量率被ばくに起因する発がんリスクを直接的に評価- qst.go.jp/information/it… pic.twitter.com/SgRRR1SbxC
2016-12-14 13:31:14twitter.com/hayano/status/… 論文はここに出ていました(有料)rrjournal.org/doi/abs/10.166… やっぱり純系の実験動物を使うと閾値が見える(知る限りではこの日本語論文jstage.jst.go.jp/article/juoeh/… に続く2報目)
2016-12-14 13:50:24@parasite2006 まあ修復機能を考えるとLNT仮説は無理がありそうですね。(もちろん放射線防護としては有用な仮説ですが)
2016-12-14 19:57:19これからは『低線量反復被曝の発がん影響は低い』とする研究報告が多くでてくると予想する。LNT仮説に冬の時代が訪れるということだ。
2016-12-14 20:07:24「じわじわ」被ばくの発がん影響を動物実験で明らかに -モデルマウスを用いて低線量率被ばくに起因する発がんリスクを直接的に評価-qst.go.jp/information/it… 放医研放射線影響研究部の低線量放射線照射実験室内の写真nirs.qst.go.jp/rd/ref/index.h…
2016-12-14 13:59:38(↑この実験室内の写真は、実験条件を理解するためにリンクを開いてぜひ見ておいていただきたいものです。照射線源の前に実験動物のケージを置いた棚があり、床には照射対象を載せた台をおいて移動させ照射線量を変えるためと思われるレールが見えます↓)
マウスでの実験だが→“被ばくに起因するがんと自然に生じたがんを遺伝子解析で区別できる特殊なマウスを用いて被ばく後のがんの発生率を調査””被ばくの総量が同じでも、時間当たりの被ばく量が少ないほど、被ばくに起因するがんのリスクは低下”等 twitter.com/parasite2006/s…
2016-12-14 14:04:50「少しずつじわじわと長期間被ばくした場合には、短時間で一度に被ばくした場合よりも、被ばくに起因する発がんのリスクが小さくなること、また、線量率がさらに低くなるとそのリスクは見えなくなることが実験的に明らかに」というのがポイントかな twitter.com/Ryoko_is/statu…
2016-12-14 14:07:08@uhea ここで低線量といいたいのは総線量100 mGyの群でしょ(線量率1.1 mGy/h)。ただしこの線量率、福島第一原発事故後だと2011年3月12日に双葉町上羽鳥で計測された最大値のオーダー(グラフの縦軸の単位はnGy/h)twitter.com/shanghai_ii/st…
2016-12-14 16:00:16(再掲)双葉町上羽鳥MPの電離箱測定値 紫プロットが20秒値、橙色〇が既報の1時間値、赤線が20秒値の1時間移動平均値です。既報の1時間値は間引き値ではなくて移動平均値です。 pic.twitter.com/YhwgNzvQkb
2014-03-12 09:08:01@parasite2006 リンク先では低線量被曝①(5.4mGy/h)と②(1.1mGy/h)がありますよね? ほんでもって②の方は未照射群と差がない、って結論ですよね?
2016-12-14 18:02:12