• 2011/03/22 10:58:00
    ニュース 買い占め scm 震災 +

    買い溜めとSCM

    早稲田MBAでコカ・コーラ元CFOの古谷氏によるSCM(サプライチェーンマネジメント)の解説。
    主著書「コカ・コーラに学ぶ ビッグ・ウォレット戦略」「「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?―将来どちらのほうが儲かるかで考える損得学 」等
    by daiheiwa
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  • FuruyaBunta
    震災後の節電や買い溜め問題で痛感することは、サプライチェーンを左右する本当の力は最終消費者にあるということです。買い溜めして供給側に増産を迫ることもできれば、他者を慮って電力が余るほど控えることもできる。まさに「お客様は神様」です。
  • FuruyaBunta
    買い溜めで在庫が払底して、増産につぐ増産をしているメーカーは、さぞかし儲かるだろうと思われているかも知れません。しかし、実際は逆になります。無理な増産や供給のためには、効率の悪い設備を動かしたり、無理な残業をしたり、遠くから運んだりして、余計にコストがかかります。
  • FuruyaBunta
    余計にコストが掛っても、余計に売れればよいのですが、買い溜めしたからといって最終消費量が増えるわけではありません。つまり、買い溜めされた商品は消費者のところで「在庫」として積み上がっている。いずれ消費者自身がそのことに気付きます。
  • FuruyaBunta
    自分の過剰在庫に気付いた消費者は、今度は買い控えを始めます。いつまで?。過剰在庫=買い溜めした分がなくなるまでです。つまり、メーカーがいま増産している分は、通常であればもっと後に生産する分を先食いしているに過ぎません。あとから見れば販売量の合計は一緒だったということになる。
  • FuruyaBunta
    通期での販売量は一緒で、コストは余計にかかる。買い溜めによって供給者側も損をする理由です。さらに悲劇的なのは、買い溜めに対して真っ正直に増産した場合、在庫のかなりの部分が滞留して廃棄されたり、投げ売りされたりすることになるだろうということです。
  • FuruyaBunta
    多くの供給者(メーカーや卸売・小売業者)が過去の販売実績に従って必要在庫量を計算し、必要在庫量を満たすように生産量や仕入量を決定しています。これが悲劇の原因になります。詳しい説明は省きますが、急に売れ出すとそれ以上の勢いで増産、追加仕入することになるからです。
  • FuruyaBunta
    増産して在庫が追いついたころ、今度は買い控えが始まります。当然、店舗や工場の在庫は回転が急激に鈍って賞味期限切れなどのリスクが高まります。困った供給者は投げ売りするか、最悪賞味期限切れなどで廃棄するということにもなりかねないということです。
  • FuruyaBunta
    社会全体のコストとして考えも、買い溜めは誰の得にもなりません。しかし「お客様は神様」。お客様の意思を供給側が変えるのは容易ではありません。何とかならないのかというと、ひとつ手段があります。
  • FuruyaBunta
    買い溜めが起きている商品の値上げをすることです。「弱みに付け込んで」と思われるかもしれませんが、社会全体のコストから考えて合理的なことだと思います。
  • FuruyaBunta
    具体的にイメージしてください。ガソリンスタンドに並んで順番が回ってきたとき、いつもと同じ値段だったら「この際満タンで」と頼むでしょうが、もし一時的な3割増しだったら?。店側から制限されなくても必要量だけにするのではないでしょうか。買い溜めを抑制する効果です。
  • FuruyaBunta
    先ほど書いたように買い溜めに応えるには追加コストがかかるので、値上げはそもそもやむを得ないことです。そのコストを消費者側に示して合理的な判断を促すことにもなります。SCMは奥が深い。
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コメント

  • tyama1965
    東京電力の計画停電に対して、今後の「値上げ・課税」による需給調整が議論になるのと同じロジックですね。
  • lkj777
    このロジックは大都会における電池の買占めのケースにおいては成立する。しかし東北でこのロジックは通用しない。完全競争市場ではないから。そこでこのロジックを適用すると・・・まあその先は言わなくてもわかるよね。
  • recklesstalking
    ↑いや、これは金融日記の人が言ってることとは違って、前半はSCMの仕組みの話だよ。「ビール・ゲーム」で検索してみるといいと思う。 / その上で、後半で提示されている解決策は金融日記の人と同じで疑問符が残るので、各々が考えればいいと思う
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