日本の電源開発と原発の将来
【原発①】 おいらの父は電力関係のお仕事であったので、原発を含む日本の電源開発については小さな頃から心を動かされるものがあるのです。ただあまりにテクニカルな話題が多く、素人にはお勧めできないわけで。まぁちょっと呟いて見る。
2011-04-05 22:51:26【原発②】 富国強兵の時代から国家産業の血液たる電力開発は国家的な命題。勿論最初は水力発電から始まるわけですな。おいらの父はダムの「導水路設計」というとても珍しいお仕事をしておりました。あるダムの完成パースは、幼少のおいらのリクエストにより赤い自動車が描かれたりしたのですw。
2011-04-05 22:54:28【原発③】 黒部ダムをはじめとする日本の巨大ダムは日本の電源開発の要でございました。多数の犠牲者によってこれらの巨大な城は作られたわけです。父親の持っているダム開発史にはちょっと信じられない数の犠牲者数が掲載されていました。これらのダムが作り出す電力が日本の産業を支えたわけです。
2011-04-05 22:56:52【原発④】 しかし水力発電はご存知のように「ダムに沈む村」という悲劇を生み出します。日本のダムの場合、急峻な地形も相まってダムのサイズや貯水量に比較して水没面積は少ないわけですが、それでも叩きまくられました。NHKあたりがドキュメンタリーを作るたびに複雑な思いがしたもの。
2011-04-05 22:58:45SUGEEEEEEE>QT @aphros67: 【原発②】おいらの父はダムの「導水路設計」というとても珍しいお仕事をしておりました。
2011-04-05 22:59:43【原発⑤】 また水力発電はどうしてもその性質上山岳地帯に作られます。実は水力発電はこれがネックです。工業地帯に送電する段階で送電ロスがでかくなりすぎるわけです。また発電量も巨大プロジェクトの割にはあまりたいしたことがありません。
2011-04-05 23:01:07【原発⑥】 例えば日本最大発電量を誇る奥只見発電所は総計56万KWあるそうですが、これは福島第一原発の1基の原子炉の発電量にも届きません(平均でですが)。これが6基ある福島第一原発の効率性はいうまでもないところ。つまり水力発電で代替するとなると奥只見ダムが6基以上必要となります。
2011-04-05 23:04:44【原発⑦】 このようなこともあいまり、またダムの寿命問題(ダム堆砂)もあることで、どうしても代替電源が必要となるわけです。いかにもクリーン電源にみえる水力発電ですが、様々な問題があるのですね。火力発電所はこうした問題から設置が急がれたわけです。
2011-04-05 23:07:31【原発⑧】 火力発電所のよさは工業地帯近くに設置できるというメリットがあります。こうすることで送電ロスを防げますし、ダムよりも環境への影響は少ないわけです。しかし当初の火力発電所は国内でも採炭できた石炭を燃料としたものでした。石炭燃料は熱効率が悪く、また煤煙問題もでました。
2011-04-05 23:10:46【原発⑨】 結果として熱効率のよい火力発電として石油を燃料とする火力発電が主流となっていくわけですが、オイルショックを契機にこの石油火力発電所は新設禁止となりました。その後環境にやさしいとされるLNGタイプが主流と鳴っていくわけです。
2011-04-05 23:13:57【原発⑩】 現在の火力発電所の割合はwikiによるとLNG28.3%、石炭25.2%、石油10.3%となっています。
2011-04-05 23:14:47【原発⑪】 火力発電はメリットがかなりあります。先ほどいった送電ロスの問題もそうですが、燃料が多種にわたり、資源輸入国である我が国にとっては資源の安全保障上のメリットが大きいわけです。例えばロシアがLNGを値上げすれば石炭を買うといういった次第。
2011-04-05 23:16:51【原発⑫】 またエネルギー効率も意外とよく、例えば鹿島火力発電所であれば、440万KWと水力発電よりも数段高機能の電源となっているわけです。しかし勿論問題もあります。最大の大気汚染の問題です。
2011-04-05 23:20:48【原発⑭】 また火力発電所はCO2排出が当然の仕様となるわけで、おいらは眉唾と思っている地球温暖化問題の要因ともされるわけです。まぁこれはどうでもいいけれどもw。
2011-04-05 23:23:33@aphros67 でもボイラーは専用なら安いけど 混焼は設計もめんどくさいらしいよ 多種のガスなら配管も沢山必要だし
2011-04-05 23:24:43【原発⑮】 そこで「原子力」(・ω・)。紆余曲折を経て1965年に臨界した東海発電所を皮切りに日本では原子力発電を展開し始めたわけです。
2011-04-05 23:28:28【原発⑯】 繰り返しますがおいらはテクニカルな部分はよくわかりません。しかし日本が原子力に抱いた夢は限りなく大きなものだったと思います。ちょっとそのあたりを語って見たくてここまでひっぱったわけですw。
2011-04-05 23:30:03【原発⑰】 日本は核と因縁があります。ウラン型/プルトニウム型原爆投下(1945)、第五福竜丸事件(1954)などは歴史に刻み込まれた悲劇です。当然核に対してきわめて強烈な拒否反応はあったはずです。
2011-04-05 23:33:00@aphros67 このようなことが起こるまで、発電について真剣に考えたことがなく。ダムに沈む村のドキュメントを観て悲しくなっても、それ以上の知識は無いままでした。分かりやすく教えてくださって、ありがたいです。
2011-04-05 23:34:56【原発⑱】 これらの忌避感情はゴジラ(1954)などに見ることができます。核エネルギーは対決し否定しなければならないと考える人々は少なからずいたはずです。しかし同時に核エネルギーに憧憬も覚えたのもまた確かです。
2011-04-05 23:35:04【原発⑲】 よく取り上げえられるのは鉄腕アトム(1951)ですが、子供向け漫画に限らず、アカデミックな世界でも核エネルギーへの憧憬は抑え切れないものがあったはずです。ノーベル賞第一号が湯川秀樹博士であったことなどを見ても、核エネルギーは夢のエネルギーだったのではないでしょうか。
2011-04-05 23:39:12【原発⑳】 核エネルギーによる悲劇を体験しつつ、核エネルギーを利用しようとした先達の心情はどのようなものだったのでしょうか。勿論日本の核武装への架け橋であった可能性も否定しません。しかし利権と私欲だけで核エネルギー開発が行われたかのような批判はやはり偏っていると思います。
2011-04-05 23:41:38