T34に観る「勝利こそ全て」の思想とモノヅクリ(笑)

奥野さんが翻訳された『T-34再考』の記事に触発された@RASENJINさんと@bakaganeさんのtweetをまとめました。
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Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

いつもソ連兵の手記を翻訳されている奥野さんが、今度はT-34に関する史論を訳されてますよ。http://bit.ly/e1I7QE

2011-04-28 00:09:10
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

「戦場での戦車の寿命は短く、平均すると(鉄道での輸送や修理に要する期間を除いて)4日から10日、あるいは1回から3回の攻撃で最期を迎えることになってしまう」

2011-04-28 00:15:42
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

「1942年、T-34が戦闘により失われるまでの平均走行距離は66.7キロで、これはオーバーホールが必要になるまでの走行距離[すなわち200キロ]のちょうど3分の1にあたる。つまり、大部分の戦車は故障する余裕さえ与えられなかったのだ。」

2011-04-28 00:15:50
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

「1942年3月から1943年5月までの間、ソ連ではスプリング材の生産そのものが行われていない。調達は完全なレンドリース頼りで、それ故にあらゆる手段を講じて節約が試みられた」うへえ

2011-04-28 00:24:40
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

うん、やっぱりT-34は好きな戦車だな。戦争に勝つための兵器だ。

2011-04-28 00:38:30
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

「最も重要な戦闘能力と戦時の基準とをはっきり理解した人物が、ロシア兵の特質と当該兵器が使用される場所の地形、及び現在のロシアの工業力を計算に入れた上でこの戦車を設計したことは一目瞭然であろう」

2011-04-28 00:40:59
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

「ロシアは工業大国となってから日が浅く、またその工業地区の多くが敵に占領され、工場と労働力を急いで疎開させた結果として大きな損失を被っているという事実を考慮に入れるなら、これほど効果的な戦車を開発し、かくも多数生産している事実自体が第一級の技術的達成なのである」

2011-04-28 00:41:14
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

トカレフなども同じ方向性かな(大好き)。まぁ、一方で妙に繊細なもの作って失敗することも多いのだけど。

2011-04-28 00:42:29
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

@Come_Dorobow 41年や42年の段階では「いやもう全然足りないんですけど」て感じなんですよこれがまた。

2011-04-28 00:49:17
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

T-34も工場が疎開したりで、41年や42年の段階では数が全然足りません。モスクワ攻防戦の頃はジューコフに戦車くれと言われたスターリンが「いや手持ちないから」と答えたほど。どんな状況でも、これで十分数は足りていると感じる前線指揮官はいないだろうけど……。

2011-04-28 00:54:36
銅大 @bakagane

奥野さん翻訳のT-34再考の記事の冒頭。 『赤軍が失った中型戦車の割合は、実に80%を超えている』 ふーむ。アメリカ軍の中戦車。つまりシャーマンの損害はいかがなものだったろうか。 http://bit.ly/e1I7QE

2011-04-28 00:55:11
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

数の上ではT-60やT-70といった軽戦車の方が多かった時期も長いのだけど、あまりソ連の軽戦車って話題になりませんよね。T-34が足りない間必死に戦場を支えた頑張り屋さんだと思うのだけども。乗っていた戦車兵もどんな気持ちだったのか……

2011-04-28 00:57:34
銅大 @bakagane

『T-34再考』の記事を読んで思うのが、やはり、あの大祖国戦争に求められた戦車とは「使い捨て兵器」だったのだということだ。戦車も、戦車兵も、使い捨てる。だが、決して無駄には捨てない。勝利のために、戦場ですり潰す兵器なのだ。

2011-04-28 01:20:08
銅大 @bakagane

その発想が、軍事的には健全であることは、大祖国戦争の結果からも明かである。もちろん、戦車と共に使い捨てられた兵士には異論もあろうが、あの時代とはどこの国も多かれ少なかれ兵士の命が安かったのである。

2011-04-28 01:21:58
銅大 @bakagane

では、兵士と兵器を、勝利のために使い捨てる余裕のない国は? これまた結論は決まっている。そんな国は戦争をしてはいけないのである。国民の命を、財産を。勝利のために使い捨てられないなら、その国は戦争には向かないのだ。21世紀の先進国はほとんどがそうであろう。

2011-04-28 01:24:18
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

.@bakagane ソ連が木製機にこだわったのも、金属節約という面が大きいにせよ「どうせ戦場では長もちせんのやし」という思想があったように思います。日本の戦標船もそうなんですが、何故か漂う単なる手抜き感。

2011-04-28 01:24:31
銅大 @bakagane

@RASENJIN ですね。日本の「どうせ長持ちせんけぇ」という兵器には、手抜きというか、なんかこう、「嫌々やってる」感がただよいます。「こんなん作りとうないんじゃがのぉ」というコダワリがあるのかもしれません。向き不向き、というものでしょうか。

2011-04-28 01:27:09
銅大 @bakagane

それにしてもT-34の持つ、「ゲーマー視点での美しさ」はなんとしたことだろうか。兵器として、メカとして優れているのは確かだが、それ以上に強く感じるのが、「勝利こそビクトリー」「ワシは自分が負けるなら相手も勝たせたりはせんのじゃ」という勝利至上主義の精神である。

2011-04-28 01:36:24
銅大 @bakagane

兵器としての、メカとしての至高を目指すのではなく、ただひたすら「それは勝つために必要なことか、否か?」だけを追求する、ストイックなまでのゲーマー視点がT-34という戦車にはある。おそらく、他国の技術者ではそこまでは割り切れないだろう。この業の深さは、やはり大祖国戦争のロシア人だ。

2011-04-28 01:39:14
銅大 @bakagane

なぜそうなったのか。おそらくそれは、前の第一次世界大戦の悲惨な戦いと、その後の泥沼の内戦をくぐり抜けてきたからだろう。戊辰戦争をくぐり抜けた明治の元勲たちがそうであるように、「勝利せんと全部ワヤじゃ」という価値観が人にも組織にも染みついていたと思われる。

2011-04-28 01:40:49
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

さっき引用した中にもあったけど、T-34は単に「戦争は数」「バランスのとれた性能」というのではなく、当時のソ連という条件・制約・強みを生かし切って作られ、改良されたのが美しい。単にT-34みたいな戦車を作ればいいというものじゃないのね。

2011-04-28 01:42:47
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

@ukatujyu @bakagane 太平洋戦争は「勝てへんわなぁ」「でもなぁ」で始めてますもんねえ。

2011-04-28 01:47:52
銅大 @bakagane

@ukatujyu 当時の世界地図を見ると、「負けたら国が消える」と考えたのはいたしかたないでしょう。今の視点では帝国主義と植民地支配がもはや限界で、一世紀もしないうちに消えることが分かっているのですが、これは未来情報ですからね。

2011-04-28 01:49:33
銅大 @bakagane

ああいう時に「できません」が言えるのは、逃げる場所か、新しいチャレンジの機会がある人だけですよね。私には無理です。 RT @RASENJIN: @ukatujyu 太平洋戦争は「勝てへんわなぁ」「でもなぁ」で始めてますもんねえ。

2011-04-28 01:51:43
Хаями🍥Расэндзин @RASENJIN

@ukatujyu どの時代でも、ソ連の技術者は「アメリカやドイツはいいなぁ~」と指くわえていたと思うのです。

2011-04-28 01:52:06