Overflow「スクールデイズ」「クロスデイズ」の倫理観

end_NTak @end_NTak

スクイズをやると幸せになれると思うｗ 反例というよりはむしろ、そういうことを論じるのがいかにばかばかしいことなのか教えてくれる、すぐれて批評的な作品なので。 http://d.hatena.ne.jp/abduluzza/20100412/1271038258

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ピュアメもスクイズもクロイズもなんだけど、「友情」を悪意たっぷりに描くことに関してオバフロは素晴らしい。善意は善い結果に結びつかない。仲間内の善意は仲間の外には及ばない。半径数メートルを超えたところで機能する一般的な倫理観を持ち合わせているキャラクターがいない。

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何かを肯定的に描くとか否定的に描くとか、そういう幼稚なアプローチを蹴っ飛ばしている。

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む、前提の説明を忘れてた。えーと。ピュアメとスクイズとクロイズの感想ね。

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１．オバフロの世界観では、自分と関わりの深い具体的な友人との人間関係について良心の呵責を覚えているようなケースはあるが、友達の輪の外で機能する普遍的客観的な倫理観を持っている登場人物はほとんどいない。

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だからそのようなオバフロ世界で葛藤の要因となりドラマを駆動する道具となるのは、多くの場合友情と愛情の板挟みだ。これだけならギャルゲではそう珍しくもないことだが、オバフロが偉いのは、この唯一機能してる倫理規範だと思われる「友情」が、機能不全を起こしているところだ。

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３．「友情」を悪意たっぷりに描くことに関してオバフロは素晴らしい。善意は善い結果に結びつかない。仲間内の善意は仲間の外には及ばない。この「仲良し空間」は内輪で流血のカタストロフィを引き起こすか、それが回避できても外でいじめや虐待で割を食う人間が出るか、どちらかだ。

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さて、オバフロは何を肯定し何を否定しているのだろうか？　そんなことを考えること自体ばかばかしくないか。

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ピュアメの後輩エンドで、確か、後輩に悪い噂が立っちゃったのを、友人キャラの機転で、女教師のエロ方面の噂（真実ではあるのだが）を流すことで打ち消して、ハッピーエンド、というひどいのがあったのだが、この仲間の輪の外にいる女教師に対する酷薄さこそがオバフロの真骨頂だと思う。

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だから、純愛ギャルゲの仲良し空間に性的搾取を見るのなら、それをぶちこわす力をオバフロの作品は秘めている。ぶちこわした先にある表現が倫理的にもっと酷い物だったというのが面白いとこだけど。

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「仲間の輪の外の人間に対する酷薄さ」が、いじめ描写とかにつながってるわけで、キャラの性格描写でさえ時に一貫しない、ぶっとんだ絵空事でしかないオバフロの作品の底に、何か冷たいリアリティのようなものがあるとするなら、そこにしかない。リアルだから偉いという話ではないが。