動画『報道機関は信頼できるか?』を訳してみた。いやいや、少なくとも今のような状況では無理ですよね、ということを、元NYタイムズ記者でピューリッツァー賞も受賞したジュディス・ミラーが説明します。

2016年10月公開の動画。
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tarafuku10 @tarafuku10

動画『報道機関は信頼できるか? 』を訳してみた(2016年10月公開の動画)。少なくとも今のような状況では無理ですよね、ということを、元NYタイムズ記者で、ピューリッツアー賞も受賞したジュディス・ミラーが説明します。youtube.com/watch?v=4B0HV_… pic.twitter.com/yhq9CCbYFT

2019-11-25 19:48:52
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リベラル派も保守派も、男性も女性も、若者も高齢者も、アメリカ人は報道機関を叩くのが大好きだ。かつては国民に最も信頼されていると言ってよい存在だった報道機関だが、その信用は失墜した。 pic.twitter.com/XYX9LQatHe

2019-11-25 19:49:31
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ギャラップ社によれば、つい最近とも言える2000年でさえ、過半数のアメリカ人が報道機関を信頼していた。しかし、2015年にはこれが40%に落ち込んだ。18~49歳の年齢層に限れば36%に過ぎない。この低落傾向が上昇に転じる気配は見えない。報道の世界は政治的に二極化した。 pic.twitter.com/uMbKxNJUfh

2019-11-25 19:49:54
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複数の24時間ケーブル・ニュース・チャンネルとインターネットの出現により競争が激化したことで、財務的な状況は厳しい。そしてこれに、さらに根深い問題がからんでくる。すなわち、報道規範の低下である。 pic.twitter.com/ZEi3k8xvpU

2019-11-25 19:50:12
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1950年代のメディアの世界は、主に少数の全国TV放送網と地方のTV・ラジオ局で成り立っていた。後者のほとんどは、そのニュースの多くを有力な通信社や大手新聞社に頼っていた。大多数の記者は、「客観的な」報道、すなわち、政府や政党の影響を受けない、事実に基づくニュースの提供を心がけていた。 pic.twitter.com/sNqUYKR7BP

2019-11-25 19:50:31
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報道記者の仕事は報道することであり、意見を述べることや、主張することではなかった。提示された事実に基づき、出来事について判断を下すのは読者に委ねられていた。意見は、社説や論説のページでのみ表明されるものだと考えられていた。 こうした世界はもはや存在しない。 pic.twitter.com/FkrfMlBYBb

2019-11-25 19:50:55
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このような客観性の欠如と規範の低下は、新聞やニュース雑誌が衰退する理由の1つである。ピュー研究所の調査によれば、2006年には470億ドルだった紙の新聞の売り上げは、2014年には160億ドルに落ち込んだ。この落ち込みを埋めるほど、デジタル版の収入は上がっていない。 pic.twitter.com/XjSDQEGGLd

2019-11-25 19:51:12
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多くの新聞社は営業経費の削減を余儀なくされた。人員を減らし、支社を閉鎖した。特に海外では大なたが振るわれた。皮肉なことだが、報道すべきニュースはますます増えているのに、それを報道するスタッフはますます減っているのだ。 pic.twitter.com/hPa96gD1l8

2019-11-25 19:51:33
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プロの記者が提供する情報が減り、その隙間を埋めたのが新しいニュースソース、すなわちソーシャルメディアとブログだ。私はイラク戦争の記事をNYタイムズ紙に書いていたが、この戦争が勃発した2003年には、ブロガーは約10万人に過ぎなかった。しかし、ほんの数年後、その数は約2700万に膨れ上がった。 pic.twitter.com/WXlSFXaeIZ

2019-11-25 19:51:49
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ニュースソースとしてのインターネットには、明らかなプラスとマイナスがある。プラスの点は、情報が即時に広く拡散することだ。マイナスは、記事の質のばらつきが大きいという点である。質の良い記事と悪い記事を見分けるのは容易ではない。 pic.twitter.com/tDMCtiN9jM

2019-11-25 19:52:07
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さらに、主流メディアのサイトを含む多くのサイトが、ページの訪問者数を重視するあまり、伝統的なジャーナリズムの慣習や規範を捨ててしまった。 pic.twitter.com/Rk8KzWkTG2

2019-11-25 19:52:23
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以前は報道の基本中の基本と考えられていた客観性は、いまでは視聴率の取れない古臭い概念だと見なされることが多くなった。成功の主な基準がクリック数になれば、ほとんどの場合において、インパクトの強さが冷静さに勝ることになる。 pic.twitter.com/6jhhBnSaRy

2019-11-25 19:52:39
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ニュース記事の中にさえ意見を挟み込むことが、記者が名を上げるための手法となった。主流メディアでは、こうした意見の多くは圧倒的にリベラルである。記者自身が偏向を認めるのなら、それほど悪いことではないかもしれない。だが、彼らはまずこれを認めない。偏向は明らかであるにもかかわらずだ。 pic.twitter.com/o8nWZvEdBw

2019-11-25 19:52:54
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インディアナ大学の2人の教授が行った2014年の研究によれば、民主党を支持すると答えた記者は28%。共和党を支持すると答えた記者(7%)の4倍だ。残りの65%は、自分は政治的に独立していると答えた。しかし、記者としての私の長い経験から言えば、これはフィクションだ。 pic.twitter.com/Ax3pZwfmEV

2019-11-25 19:53:12
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つまり、自分が政治的に独立していると主張したがる記者は多いが、実際はそうではないということだ。公平な基準を当てはめれば、こうした記者の大多数が政治的左派である。 pic.twitter.com/54yfs8M49y

2019-11-25 19:53:32
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リベラルへの明白な偏向は、保守的なテーマを扱うメディアへと保守的な読者を追いやるだけだ。こうして、メディアの両極化がさらに進む。保守派を引き寄せられなくなった主流メディアは、既存のリベラルな読者にアピールするため、リベラルな見方や論調をさらに強める。 pic.twitter.com/hZ5Qr78w2c

2019-11-25 19:53:50
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1つ例を挙げよう。2016年1月、ヒラリー・クリントンが国務長官時代に使用した私的なメール・サーバーに関するニュースをFox Newsが報じた。送受信したことを彼女は否定したものの、サーバー内に最高機密情報が見つかったのだ。この件について、NYタイムズは目立たないところに記事を載せただけである。 pic.twitter.com/w8wpFhML4T

2019-11-25 19:54:09
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報道規範の低下、売上げの減少、偏向の高まりにより、ニュースの提供者を警戒する人が増えた。一定レベルの懐疑は健全だが、民主主義の成功には、活力に満ちた自由な報道が不可欠である。 人々はメディアを叩くのが好きかもしれないが、多くの人は叩くよりも信頼したいと考えているのだ。 pic.twitter.com/lnJVrIcO6F

2019-11-25 19:54:31
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シティ・ジャーナルの寄稿編集者のジュディス・ミラーでした。(了) 英語スクリプト: prageru.com/videos/can-you… pic.twitter.com/WaK119yrpV

2019-11-25 19:54:51
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