ライスのアニメ感想:#77 TIGER&BUNNY(11)
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TIGER&BUNNY#11「The dice is cast.(賽は投げられた)」 今回からBD/DVD5巻収録内容。ちなみに昨晩の監督のツイートから、1クールクライマックス三部作というアナウンスが。いきなり折紙がピンチだけどという所で引き。純粋に次回が楽しみですね。
2011-06-12 10:24:06今回は舞台設定が活きた話だったんじゃないのかなあと思いました。ジェイクのキャラを含めて。そもそもシュテルンビルドの街が全体的にアメリカンだったのはジェイクのキャラを生かすためにあっただったんじゃないのかなあという気が一瞬しました。
2011-06-12 10:27:172001年の9・11テロ以来、テロとの戦いというのがクローズアップされてきましたが、それを作品の悪役として説得力を落とし込むためのシュテルンビルドという街が設定されたように思います。
2011-06-12 10:30:42ジェイクって、ともすればドラマとかによくいるチンピラ快楽犯になってしまいそうなキャラだけど、そこをテロリストと選民思想的な異能者(NEXT)として描いて、敵役としてキャラを立たせてしまったのは、ちょっと凄い気がします。
2011-06-12 10:32:40いわばテロという実体をあまり感じさせない敵を、ちゃんと実体の伴ったたちの悪い愉快犯、ジェイクを中心として、ウロボロスを成り立たせてしまっている。彼らにもちゃんと目的(NEXTだけの国を創る)があって、その為に動いてはいるけどそれ以上に、きちんと今の社会に対して悪意を持っている。
2011-06-12 10:36:32こういう悪役の描き方はちょっとなかったかもしれないとは思います。大きく見れば一般人vsNEXTの人種闘争とも言えるけど、現実のテロも人種の価値観の差が引き起こした争いのように考えられるから、描き方として、テロという悪を作品世界に落としこんでいるのが新鮮だったように思えます。
2011-06-12 10:40:36ただテロとの戦いにおいては、両方の価値観で正義があるので難しい問題ではあるよなあ。この作品のテーマは「正義とは何か」だから、虎徹たちはどうあるべきなのかという話になって来るんだろうけど。
2011-06-12 10:42:52今回、アポロンメディアの社長の会見で祭り上げられたバーナビーは作為的に演出された英雄に見えてくるから怖いというか。祭り上げる社長やプロデューサーのアニエスの笑みとかを見る限りだとどっちに正義があるのか分からなくなってくる。
2011-06-12 10:45:18テロとの戦いは多数派vs少数派の戦いでもあるから、メディアを通じて、憎むべき敵と、対処してくれるヒーローを設定しておいて、民衆に安心感を持たせる構図は意識操作という面を強く感じて、なんら現実と変わらない気がして、モヤっときますよね。
2011-06-12 10:49:42そう見ると、やっぱりバーナビーとウロボロスの対立構造って、やっぱりプロレスっぽい気がします。ことバーナビーにおいてはシュテルンビルドの首脳陣に演出されたマリオネットのような気が。そしてバーナビーにおいてはまだ自分の正義というのを見つけてすらいない。
2011-06-12 10:53:25敵のジェイクに対しては怒りを隠す事が出来ないバーナビーの脆さを孕んだまま、戦いに突入していきそうだけど、そこを虎鉄たちがフォローしていく流れになっていきそうですねえ。特に虎徹とは今回二人きりになるシーンが多かったわけで。
2011-06-12 10:57:38そこでポロリと出てきた台詞が「少しは誰かに頼ることもしていいんだぜ」という趣旨のもの。バーナビーは一人で問題を抱え込みすぎて、一人で解決しようとしてるのを、助け合おうという言葉だった。
2011-06-12 11:01:09つまりはバーナビーにはまだ周りをみる余裕がない、という事だろうと思います。周りが見えてないから、他者のために自己犠牲を払えるかというのが問題になってくる。そうなるとバーナビーにとっては他者に触れることで、正義を見出していく事になりそうですね。その窓口が虎鉄であるように感じました。
2011-06-12 11:06:51ついでにいえば、ヒーローたちはバーナビーの理解者だろうから、彼を助けてくれるはず。さらには番組スタッフの人たちも彼の境遇を理解してる人たちだから、バーナビーが守る存在ではあるよなあ。だと考えると、バーナビーにとっての「家族」というのが番組スタッフでありヒーローたちなんだろうなと。
2011-06-12 11:09:44そういうことを考えると正義というのは最小単位まで割ると「身近で大切な人を守る事」ということになりそう。つまりは守るべき存在は「家族」であると。バーナビーはその家族という存在を失ってるわけだから、守るべき存在を見出す事が彼の正義に繋がりそうだなあ。
2011-06-12 11:13:36そうすると、虎徹についても同じことが言えそう。虎徹は奥さんを亡くしてしまったけど残された「家族」を守ろうと、正義のヒーローであろうとする。けど、前のめり過ぎちゃって、守るべき存在にちゃんと接する事が出来なくなってしまっているということか。
2011-06-12 11:17:26今までフォーカスされてきたヒーローたちにも守るべき「家族」や「友人」などが存在しているというのがちゃんと提示されていますよね。本人たちが気付いているかどうかは別として、そこに彼らの正義が存在しているんだなあと思います。
2011-06-12 11:20:23「家族」を失ったバーナビーと「家族」を見なくなった虎鉄。やっぱり問題点としては似通った所で、繋がっているんだなあというのが見えてきた気がします。その分だけ、やはりメディアによってバーナビーだけが持ち上げられる構図はあんまりよろしくない気が。
2011-06-12 11:24:01そんなシュテルンビルドの首脳陣を目の当たりにしているから、ルナティックのような超法規的な存在のヒーローも出てくると言うことかなあ。今回の会議場面を見るようにみんな自分の保身に動いて正常な判断が出来なくなっているを見ているからこそのダークヒーローなんでしょうね。
2011-06-12 11:27:57けど、その中で行動したアポロンメディアの社長はやっぱりMr.レジェンドという事なのかなあと思わなくもなかったり。ジェイクもヒーロー雑誌を見て、レジェンドもすっかりジジィになりやがってと言っていたから、可能性は大きくなったのかなあと。
2011-06-12 11:30:19ただ、レジェンドの正義も大きくなりすぎちゃって、多数派はケアできるけど少数派がケアできない状況になっているのが、シュテルンビルドの現状という事なのかもしれませんね。それはそれで悲しい事でしょうけども。
2011-06-12 11:32:40ともあれ、折紙サイクロンはどうなるのか。虎鉄やバーナビーはどう正義を見出していくのか、1クールクライマックスに向けて、盛り上がってきたところで、今回の感想は締めておきます。来週が待ち遠しいですね。それではまた。ありがとうございました。
2011-06-12 11:35:13