「日本は危険な方向に向かっている」との馬暁天・中国人民解放軍副総参謀長の発言を巡って

馬暁天・中国人民解放軍副総参謀長が先の日中防衛次官級協議で自衛隊の南西諸島防衛の強化について「日本は危険な方向に向かっている」と発言したそうだが、この発言それ自体が中国が危険な方向に向かっていることを雄弁に物語っている。日米と中国の間には攻撃と防衛についての共通の理解は存在しないのだ。また、中国は排他的経済水域(EEZ)内での行動を巡って国連海洋法条約(UNCLOS)のルールに一方的に違反する行動も採っており、それについても言及する。
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fj197099 @fj197099

人民解放軍副総参謀長「日本は危険な方向に」(http://t.co/atlqBy2)…こういう発言が中国が危険な方向に向かっている事を雄弁に物語っている。他国の自衛も許さない姿勢なのだ。我が国は専守防衛で自衛もまともにできないのに中国は防衛の名の下に攻撃的姿勢を隠している。

2011-07-31 22:37:58
fj197099 @fj197099

そもそも日米と中国の間には防衛/攻撃に対する共通の理解は存在しないと見るべきだ。仮に台湾が独立すると中国が考えた時、中国は台湾侵攻を行うがそれが中国から見て防衛である。中国は米軍の来援を阻止するため西太平洋領域を南西諸島まで制圧するかもしれないが、それも中国から見て防衛である。

2011-07-31 22:41:35
fj197099 @fj197099

しかし巡航・弾道ミサイル攻撃で沖縄を初めとする米軍基地/自衛隊基地が壊滅的打撃を受け、サイバー攻撃で首都をはじめ日本全体がマヒする状況において、日本も米国もそのような中国の行動を防衛として見過ごす訳にはいかない。故に周辺事態~日本防衛を経て同盟は軍事行動を採らざるを得ない。

2011-07-31 22:44:22
fj197099 @fj197099

そうした日米両国の行動はわれわれ自身にとっては明らかに自衛行為だが、中国から見れば台湾解放を妨害する攻撃的姿勢となる。よって中国はそうした外部干渉に自衛権の名で反撃可能と見なすだろう。紛争はこうしてエスカレートする。中国が攻撃を防衛だと信じ込んでいる限り、折り合いの余地はない。

2011-07-31 22:46:03
fj197099 @fj197099

馬暁天副総参謀長の発言も中国側のこの認識を反映したものだ。つまり彼は日本が南西諸島防衛を強化することは有事の際の米軍の来援をよりスムースにし、もって台湾解放を妨害するから攻撃的であると見ている。そこに我々の自衛権の存在という要素は微塵も顧慮されていない。これが対中関係の現実だ。

2011-07-31 22:48:14
fj197099 @fj197099

尖閣周辺EEZに中国海洋調査、約9時間後に離れる(http://t.co/RnpEYzR)…中国のもう一つの危険な兆候。国連海洋法条約(UNCLOS)第56条第1項dはEEZ内では海洋の科学的調査については沿岸国に排他的権利があると定める。中国の行動は明らかにUNCLOS違反だ。

2011-07-31 22:58:29
fj197099 @fj197099

仮に尖閣諸島は中国のもので日本にEEZは存在しないという中国側の理屈で考えたとしても、昨年11月の鹿児島・奄美沖の事案や今年6月の金華山沖の事案を正当化することはできない。特に後者ではわざわざ海洋の放射線汚染の調査をしていたと事後に公表までしているのだ。ルール違反は許容できない。

2011-07-31 23:00:21
fj197099 @fj197099

中国はUNCLOSの批准国でありながら、やっていることはそのルールに二重に違反する行為である。すなわち、彼らはUNCLOSに規定のないEEZ内での他国の軍事演習や調査については徹底的に排除しようとする。これは他国が合意していないことについて勝手にルールを定めるものである。

2011-07-31 23:02:55
fj197099 @fj197099

他方でUNCLOSでやってはいけないとされている他国EEZ内での海洋の科学的調査についてはルールなどお構いなしに勝手気ままに振舞おうとする。存在しないルールを他国に強要し、自身も批准したルールについてはこれを守らない。これが中国の本性というべきもので中国脅威論の源泉になっている。

2011-07-31 23:04:37
fj197099 @fj197099

では、仮に中国の主張のとおりにUNCLOSを修正すべきだとの立場を採れば、この矛盾は解消されるのだろうか。おそらくされないのである。彼ら自身が矛盾した行動を採っているからだ。昨年6月から11月にかけて、中国は勝手な理屈を持ち出して自国EEZ内への米海軍の艦船の進入を拒否した。

2011-07-31 23:06:57
fj197099 @fj197099

もちろんそんなルールはUNCLOSには存在しないが、では中国の海軍は自身の主張を守っていると言えるだろうか。中国艦隊が南西諸島を越えて太平洋に進出する時、必ず宮古水道を通るが、これは日本のEEZの中にある。つまりは日本がUNCLOSを守る国だと知っていて二重基準を使っている。

2011-07-31 23:09:36
fj197099 @fj197099

もう一つある。中国は日本の沖ノ鳥島をあれは国際法上領有権の主張対象になる「島」ではなく「岩」であると主張する。両者の区別には諸説あるが、中国は南シナ海ではどう考えても「岩」としか思えないものに建造物を立てて領有権主張の根拠としている(ように見える)。これも二重基準である。

2011-07-31 23:11:20
fj197099 @fj197099

中国という国はかくの如くに既存の国際社会のルールに対していい加減で自己本位の対応をする国なのである。その背後には当然ながら急速な経済発展と国力の伸張から来る奢りがある。ルールは自国と他国では非対称に適用されるとする例外主義の発想がある。かくの如き国が隣人という不幸があるのだ。

2011-07-31 23:14:12
fj197099 @fj197099

中国には西側の民主主義的な意味での文民統制は存在しません。国家/中央軍事委員会が全てを握る。構成員で文民と言えるのは胡錦濤と習近平だけで後は全て軍人です。軍のことは軍人が決めるのです。@hifik 僕が気になるのはこの発言主が軍人だということです。もしや文民統制が効いてないのでは

2011-07-31 23:19:05