ナイキのオレゴン・プロジェクトで精神的/肉体的に破壊された女性陸上選手メアリ・ケインの告発を訳してみた。

NYタイムズの動画記事。メアリ・ケインはコーチ陣にとにかく痩せろと言われ続け、太っていると面罵され、生理が3年間止まり、5回骨折し、トップアスリートとしてのキャリアを奪われた。 (元の動画記事の公開は2019年11月)
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#ナイキ のオレゴンプロジェクトで精神的/肉体的に破壊された女性陸上選手メアリ・ケインの告発を訳してみた。NYタイムズの動画記事。彼女はコーチ陣に痩せろと言われ続け、太っていると面罵され、生理が3年間止まり、5回骨折し、トップアスリートとしてのキャリアを奪われた。youtube.com/watch?v=qBwtCf… pic.twitter.com/WvmF1IoggC

2021-06-01 21:26:55
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私はアメリカで最速の少女だった。 実況「メアリ・ケイン! 年が倍ほども違う女子選手すら引き離して先頭を走っている!」 私は数多くの全国記録を打ち立てた。私は成績がオールAの学生だった。 観客の声援「がんばれ、メアリ・ケイン!」 pic.twitter.com/DSIU5Ky0h7

2021-06-01 21:30:10
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16歳のとき、ナイキのアルベルト・サラザールから連絡を受けた。彼は世界で最も有名な陸上競技のコーチだった。彼は私に言った。「君は私がこれまで見てきた中で最も才能に恵まれた選手だ」。 大学1年生のとき、私はナイキの世界本社で彼や彼のチームとフルタイムで練習するために実家を出た。 pic.twitter.com/rB9KXRP4Vi

2021-06-01 21:30:11
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それは、世界で最も速い選手たちが集まるチームだった。夢が実現した。私がナイキに加わったのは、史上最速の女子選手になるためだ。だが、現実は違った。私は、サラザールが設計し、ナイキが支援したシステムによって精神的かつ肉体的に虐待された。 私に起きたことを話そう。 pic.twitter.com/EOBesUEnI6

2021-06-01 21:30:12
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私が初めて練習に参加したときから、全員が男性のコーチ陣は、私が記録を伸ばすには痩せて痩せて痩せなければならないと確信していた。このナイキ・チームは、アメリカで最高の陸上プロジェクトだった。 pic.twitter.com/C2ITtB8OXw

2021-06-01 21:30:13
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それにもかかわらず、チームには資格を持つスポーツ・サイコロジストはいなかった。資格のある栄養士もいなかった。いわば、単なるサラザールの友人の集まりにすぎなかった。助言を誰かに求めても、常に同じことを言われた。「サラザールの話を聞け」。 pic.twitter.com/QYGQ6fQlad

2021-06-01 21:30:14
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サラザールは絶えず私の体重を減らそうとした。彼は114ポンド(51.7kg)という数字を適当に決め、チームメートの前で私の体重を量った。そして、目標の体重を達成できなかった場合は、皆の前で面罵した。 pic.twitter.com/4EQhf7WmQ0

2021-06-01 21:31:22
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体重を減らすため、彼は私に経口避妊薬と利尿剤を飲ませようとした。利尿剤は陸上競技では禁止されている。 pic.twitter.com/6EVah4BZs2

2021-06-01 21:31:24
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このころ、私の走りは絶不調だった。スタートラインに立っても、号砲が鳴る前にレースに負けていた。記録を出すことではなく、レース前に乗った体重計の目盛りのことで頭がいっぱいだったからだ。 pic.twitter.com/sYfJiB6Edq

2021-06-01 21:31:25
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たしかに、スポーツの世界で体重が重要でないというなら、それは甘い考えだ。ボクサーは一定の体重をキープすることが求められるし、痩せれば痩せた分だけ運ぶ重量が少なくなるのだから記録も伸びると誰もが考える。 pic.twitter.com/kNBQpc0oYO

2021-06-01 21:31:26
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しかし、私は苦い経験をしながら生物学の教訓を学んだ。若い女性が年齢に見合わぬ無理を強いられれば、RED-S (スポーツによる相対的なエネルギー不足) 症候群を発症するリスクが生まれるのだ。 pic.twitter.com/m6f0ekuSsp

2021-06-01 21:31:26
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突然、生理が数か月間止まった。数か月が数年になった。私の場合、それは3年だった。生理がなくなると、健康な骨の状態を保つために必要な量の女性ホルモンが分泌されなくなる。私の場合、5か所の骨が折れた。 pic.twitter.com/MqQ3I42NUG

2021-06-01 21:32:47
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NYタイムズ・マガジンが記事を出した。サラザールが私をどのように指導し、私の才能をどのように育成しているかという記事だ。指導も育成もしていなかったというのに。私は怖いと思った。孤独だと感じた。閉じ込められていると感じた。自殺のことを考え始めた。自傷行為を始めた。 pic.twitter.com/obc6YFHvSz

2021-06-01 21:32:48
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それを見た人もいたのだが。。。(涙が出るのをこらえながら) ごめんなさい。。。それについて誰も何もしなかった。 pic.twitter.com/1X8NqNFFKr

2021-06-01 21:32:49
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2015年のこと。ある競技会に出場した。いい結果は残せなかった。レースの後、雷が鳴ったので、競技場の半分を覆うテントが設営されていた。サラザールは競技会に参加した皆の前で私を怒鳴りつけた。 pic.twitter.com/NoyPNw59Y2

2021-06-01 21:32:50
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彼は言った。私がレース前に5ポンド(2.27kg)太ったのは明らかだ。その夜、私はサラザールとスポーツ・サイコロジストに、自傷行為をしていることを告げた。そのとき彼らは、早く部屋に戻って寝るようにという意味のことを言うだけだった。 pic.twitter.com/80eGDJiIxV

2021-06-01 21:32:51
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そのときに私はようやくわかったのだ。このシステムは病んでいる。ある意味、私の両親にとってもそうだった。私の話を聞いた両親も震え上がった。すぐに航空券の手配をしてくれた。飛行機に乗ってすぐに戻ってこいと。 pic.twitter.com/7mpQegdsD5

2021-06-01 21:33:59
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その頃の私にとって、オリンピック出場はもう目標ではなかった。単に生き延びたいだけだった。私はつらい選択をした。チームをやめたのだ。 pic.twitter.com/uVmcIaVprs

2021-06-01 21:34:00
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ニュースキャスター1「数年にわたる調査の結果、全米反ドーピング機関はアルベルト・サラザールを4年間の資格停止処分にしました」 ニュースキャスター2「ナイキがオレゴン・プロジェクトの活動停止を発表」 ニュースキャスター3「ナイキCEOのマーク・パーカーが2020年1月に辞任することを発表」 pic.twitter.com/rQas53DTm2

2021-06-01 21:34:01
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こうした改革のほとんどは、ドーピング・スキャンダルの直接的な結果である。女子スポーツにおいて、またナイキにおいて制度的な危機が存在することを認めたわけではない。そこでは、精神的/肉体的に虐待的なシステムによって女子選手の身体が破壊されている。これこそが変わらなければならない点だ。 pic.twitter.com/IjIefBGoSz

2021-06-01 21:34:09
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具体的には次のように対策をとるべきだ。 まず、ナイキは変わらなければならない。陸上競技において、ナイキは強大な力を持つ。トップレベルのコーチ、選手、レース、そして統括団体すらコントロールする。コーチをクビにし、プロジェクトを廃止しただけで、問題が解決したフリをすることはできない。 pic.twitter.com/XMWjsrW3i6

2021-06-01 21:35:31
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私が心配しているのは、ナイキが名前だけ変えて古いプロジェクトを再開し、サラザールの以前のアシスタント・コーチに運営をまかせるのではないかということだ。 pic.twitter.com/GzNvAO2Ncn

2021-06-01 21:35:32
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第二に、権限のある地位により多くの女性を登用すること。もし女性のサイコロジストや栄養士やコーチと共にトレーニングしていたなら、私は今なにをしていただろうと考えることがある。私は、男性によって男性のために設計されたシステムに捕らえられてしまった。若い少女の身体を破壊するシステムだ。 pic.twitter.com/iawW00Hh3F

2021-06-01 21:35:33
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若い少女たちに自分で状況を打開するように強いるのではなく、私たちが彼女たちを守るべきだ。私は陸上というスポーツに心から希望を抱いている。これから先、何年も走り続けたいと思う。私がこうして話している理由の1つは、私の人生に区切りをつけ、新しいスタートを切るためだ。 pic.twitter.com/76LvcqdJ6g

2021-06-01 21:35:34
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