曽我部恵一「STARS」誕生秘話

曽我部さんがつぶやいた「STARS」誕生秘話をまとめました。
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曽我部恵一 @keiichisokabe

ぼくは「この曲は自分が歌わなくてもいいな」と感じたらやめにしますが、ちょっとでも未練があったら何度でも作りなおします。今夜ustで歌った"STARS"もとんでもない紆余曲折を経て完成した曲でした。@chihowatanabe

2010-05-04 00:36:40
曽我部恵一 @keiichisokabe

"STARS"はある日SMALL FACESを聴いてて着想した曲。凄い曲ができたと、5分で作り上げてすぐスタジオへ(2番の歌詞は何も思いつかなかったから1番と同じにした)。スタジオで弾き語りで録ってみたら、当初の輝きがなくすごくがっかりしたものです。続く・・・

2010-05-04 00:41:32
曽我部恵一 @keiichisokabe

で、その後現在のソカバンの前身でもあるダブルオーテレサとライブで演奏してみると「やっぱりなかなか良い曲じゃん」となり再度スタジオへ入る。今度はマニピュレーターとともにニューオーダー"Perfect Kiss"のようなキラッキラのエレクトロなアレンジを施し完成するも、お蔵入り。続く

2010-05-04 00:46:58
曽我部恵一 @keiichisokabe

しかし、この曲には何かある!ってぼくは感じていたので、挫折に負けずに今度はそのダブルオーテレさとリハーサルスタジオでアレンジを練りまくる。この作業は何日も続いて、結局ベースのケニーの「何も考えずにやったらいいなじゃないの?」という意見のもと、現在のアレンジに近づいた。更に続く・・

2010-05-04 00:49:58
曽我部恵一 @keiichisokabe

バンドで演奏できる骨格ができたところで怒濤のツアーで死ぬほど演奏した。いつのまにか、リリースもしていないのに"STARS"はぼくらのライブのハイライト曲となっていた。ここまできたらもう完璧だとスタジオに入る。普通のおとぎ話だとこのへんで「めでたしめでたし」となるところが・・・。

2010-05-04 00:54:53
曽我部恵一 @keiichisokabe

どう頑張ってライブで得られるあの迫力がレコーディングではでないのである。何日も何テイクも録音して、ぼくはようやくこの曲を完成させるのをあきらめることにした。まったく!曲ができてここまで、2年くらいかかったろうか。虚無感とある種の達成感が同時にあるような気分だった。最終回へ・・・

2010-05-04 01:02:53
曽我部恵一 @keiichisokabe

結局"STARS"は荒いライブテイクをアルバムに収録するしかなかった。忘れもしない福岡のギグでのヤツだ(その会場も今はもう無い)。つまりこの曲は完成のない曲。いつもその夜のその瞬間だけ完成し、ときとともに消えてしまう魔法の曲になった。音楽を作っているとこういうことがときどきある。

2010-05-04 01:11:18
曽我部恵一 @keiichisokabe

・・・てな物語りが、三分くらいのポップソングの裏にはあったりなかったりするわけです。STARSに関しての話はすべて実話ですので、どなたかこういう話ばっかりを10曲分くらい集めて書籍化してくださいww。

2010-05-04 01:14:00