情報の開示と公開の境界についての私的まとめ

5/3の国鉄民営化に関する松浦氏のつぶやきから始まる、情報の開示と公開についてのやり取りについて私的にまとめました。
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松浦晋也 @ShinyaMatsuura

本日の毎日新聞、短期連載「トンネルの先に――JR不採用23年」に、国鉄→JRを別会社にすることによる解雇の発案者は、江見弘武・高松高等裁判所長官だとの記述があった。江見弘武(Wikipedia) http://bit.ly/bS9HBO

2010-05-03 09:49:44
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

当時管理職として国鉄民営化を推進した葛西敬之・現JR東海会長は、民営化の過程をまとめた本を執筆している。「国鉄改革の真実―「宮廷革命」と「啓蒙運動」」(Amazon) http://bit.ly/9Yj6Hn

2010-05-03 09:53:21
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

以前、この本の書評を書いた。  http://bit.ly/1TRrqL 中、別会社案の提案者の名前は伏せられている。書評を書いた当時から、「なぜ名前を伏せるのか」引っかかっていた。 http://bit.ly/aex2lK

2010-05-03 10:00:55
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

毎日新聞は連載にあたって江見氏に取材を行っている。江見氏のコメント「(新旧分離は)会社更生の一般論を言っただけ。人切りの制度を考えたとか言われるのは名誉ではないが、不名誉でもない」(毎日新聞2010年5月3日朝刊24面14新版)

2010-05-03 10:09:46
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

この江見氏の態度は、ダメだ。国鉄民営化のような歴史的イベントは、当事者が可能な限り自分なりの記録を後世に残さなくてはならない。それはエリートの義務である。「評価を他者に任せて語らず」は全く美しくない、恥ずべき態度であると私は思う。

2010-05-03 10:12:15
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

一方の当事者である葛西JR東海会長が、自著で江見氏の名前を秘匿した、というところに、私は江見氏の果たした役割の後ろ暗さを感じ取る。江見氏はそれを「名誉ではないが不名誉ではない」などという、「言語明瞭意味不明瞭」な言葉でごまかすべきではないと思うのだ。

2010-05-03 10:15:11
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

自分のした仕事はきちんと自分で総括し、公表すること。それが会社、ひいては国家の運命を左右するものならばなおさらだ。さもなくば日本という国が健忘症に陥り、過去に学ばずして錯誤を繰り返すことになる。

2010-05-03 10:17:57
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

悲しいかな、国鉄民営化に関しては、労働者の側が貧困な歴史意識と貧困な文章しか持ち得ないでいる。

2010-05-03 10:28:11
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

「語られなかった敗者の国鉄改革」(秋山 謙祐 Amazon) http://bit.ly/9J3JiV は国労の側からの民営化の記録なのだが、「反省」という意識だけが先行して、具体的に何が起きたかと、その意味するところの分析が欠けている。

2010-05-03 10:29:38
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

葛西本に比べると記述に具体性が欠けている。要するに本としての格で負けているのだ。2冊を比較して読むと。「これは国労側が負けるのも分かるなあ」と思ってしまうのである。

2010-05-03 10:31:10
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

国労側から、きちんとした国鉄民営化の歴史を書ける者が出てこないだろうか。そういう本を私は読みたい。

2010-05-03 10:32:28
あ〜る菊池誠(反緊縮)公式 @kikumaco

@ShinyaMatsuura 失敗した「運動」の総括は、「理念は正しかった」に終始しがちということでしょうか

2010-05-03 10:39:15
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

@kikumaco うーん、国労は理念すら形骸化した時点で当局と衝突していますから、「理念は正しかったのだが」とは総括できないですね。「語られなかった敗者の国鉄改革」は、個人史としては良書ですが、歴史に自分を位置づける、自分を客観視する視点がないんです。

2010-05-03 10:47:46
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

単純に「お礼参り」の危険があったからでは? あのころはまだそういう時代でしたし。最近でも http://bit.ly/bCuDdC とかありましたし。 RT @ShinyaMatsuura: 江見氏の名前を秘匿した、というところに、私は江見氏の果たした役割の後ろ暗さを感じ取る。

2010-05-03 13:10:26
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

@desuga_NlkL5EiN 葛西氏の「国鉄改革の真実」は国鉄民営化から20年を経た2007年刊です。「あの頃」ではないのですよ。もうひとつ、毎日が江見氏にたどり着いたところからして、江見氏の名前は「関係者公然の秘密」だった可能性が高いです。

2010-05-03 15:07:04
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

それは「今なお安全ではない」ことを示しているような……。例えば、 http://bit.ly/bCuDdC の件って「34年前の仇討ち」と実行犯は主張していますし。 RT @ShinyaMatsuura: 「あの頃」ではないのですよ。

2010-05-03 15:15:15
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

オフィシャルか公然の秘密(あるいは9割方グレーな黒とか)かでターゲッティングのリスクが天と地の差になるのは自明だと思うのですが……。リークに「否定も肯定もしない」ケースとかがそうですよね。 RT @ShinyaMatsuura: 江見氏の名前は「関係者公然の秘密」だった可能性

2010-05-03 15:19:06
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

@desuga_NlkL5EiN そのあたりは程度問題ですね。関係者に公知なら調べるのも簡単なわけで、公開しないことにより人々が知らないままでいてしまう損のほうが大きくなります。「34年前の仇討ち」は報復ではなく狂気ですから、この場合の比較対象にならないでしょう。

2010-05-03 18:11:43
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

同意します。その程度問題を本件に適用した場合、関係者存命のうちは公表を控えた方がいいでしょうね。教訓なりは後世の人々が汲み取るでしょう。数十年前経た機密解除後文書から当時を検証する我々のように。 RT @ShinyaMatsuura: そのあたりは程度問題ですね。

2010-05-03 18:27:04
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

実際のところ、(あまりこの辺の単語は出したくないんですが)過激派方面ではターゲットと同姓同名の別人宅をテロとかあったわけで、「確定」と「ほぼ確定」の間にはリスクに大きな違いがあるわけですが RT @ShinyaMatsuura: 関係者に公知なら調べるのも簡単なわけで

2010-05-03 18:31:48
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

@desuga_NlkL5EiN そして私は「その程度問題を本件に適用した場合、関係者存命中に自ら語るべき」と判断するのです。なぜなら、語らないことによる影響が大変に大きいから。

2010-05-03 19:25:25
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

@desuga_NlkL5EiN 国鉄民営化は、歴史学の対象と化す前に、現実社会の問題として分析し、社会や国家の運営にフィードバックすべき大事業であったと考えるのです。そのためにも江見氏には自分の行いをきちんとまとめて公表して欲しいと思っています。

2010-05-03 19:26:33
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

それは(外野からの物言いなので推測になりますが)普通に行われていたのでは?一般に公開されないだけであって。その後の民営化のスキームがフィードバックの存在を立証しているのでは。 RT @ShinyaMatsuura: 現実社会の問題として分析し、社会や国家の運営にフィードバック

2010-05-03 19:31:45
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

即時一般公開すべきか、当面必要な特定対象に開示し、全公開は後日とすべきか。つまるところ松浦様と私との相違点はここだと思うのですが、即時の公表にこだわる理由をよろしければ教えて頂けませんか。 RT @ShinyaMatsuura: 公表して欲しいと思っています。

2010-05-03 19:35:29
V層もどき@秋例大祭け05ab @desuga_NlkL5EiN

これは、語ることによる影響が少ない、ないしは語ることで全体がよりマシであることを担保しないのではないでしょうか。 RT @ShinyaMatsuura: 語らないことによる影響が大変に大きいから。

2010-05-03 19:38:57