フクシマ以降、ゴジラをどう考えるか? 対談:加藤典洋×クリストフ・フィアット

フクシマ以降、ゴジラをどう考えるか? 対談:  加藤典洋×クリストフ・フィアット 2011年09月22日 (木) 19時-21時 日仏学院 文責は私にあります、聞き書きで書いており、必ずしも以下のTwが発言者の真意ではない場合もあるかと思います。その点ご容赦ください。
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:: フクシマ以降、ゴジラをどう考えるか ::

バットマンからハロー・キティ、それからゴジラ。これらポップカルチャーのアイコンは世界中で親しまれています。クリストフ・フィアットと加藤典洋が3月11日の震災を受けて、日本映画の怪獣たち、彼らが生み出す不安や恐れについて語ります。

クリストフ・フィアット:パフォーマー、ミュージシャン、作家であるクリストフ・フィアットは日本の怪獣映画に着想を得た舞台『DAIKAIJU EIGA』を制作し、9月30日から10月5日までこまばアゴラ劇場で上演予定。

加藤典洋:1948年、山形県生まれ。文芸評論家。東京大学文学部卒業。国会図書館、明治学院大学をへて、2005年より早稲田大学国際教養学部教授。著書に『アメリカの影』、『言語表現法講義』(新潮学芸賞)、『敗戦後論』(伊藤整賞)、『日本の無思想』、『テクストから遠く離れて』(桑原 武夫学芸 賞)、ほか。

協力:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場、ジュヌヴィリエ国立演劇センター、文化庁、アンスティチュ・フランセ、カンパニー・クラウドバスターズ、全日空

(以上、告知文引用)

ala @w_ala

…もやもや感が抜けないので、ちょっと書いてみる。なんか引っかかる部分とか、逆に思考が後押しされる部分とか、違った解釈、あるいは同意、といったところ、聞かせてもらえたら尚ウレシイ :)

2011-09-23 04:37:45
ala @w_ala

フィアットさんは、詩人たちの春(4月25日- 28日: http://t.co/42wgL49F )にあわせ、3月11日の2週間後に来日。いわき市への訪問後、日仏会館へ。こまばアゴラ劇場で9月30日から“DAIKAIJU EIGA”を上演。

2011-09-23 04:46:15
ala @w_ala

ポップカルチャーのアイコン・キャラクターに興味。震災前からゴジラに関心をもち作品づくり、創作中に震災を挟んだことで、近代の神話に現代の悲劇が重なわざるを得なくなったと。加藤典洋さんは、“日本のクールを代表されるようなポップカルチャーのアイコン全般に深い造詣”といった紹介のされ方w

2011-09-24 02:13:09
ala @w_ala

フィアット「3年程前、アメリカの作家、スティーブン・キングに興味。登場人物が、小説から映画、そしてテレビへと表現されていく様、そして登場人物のポップ性に着目、ゴジラへの興味に繋がった。アメリカは言うまでもなくポップカルチャーの独占国、それを何らかの形でもってくるよりも…」

2011-09-23 04:56:08
ala @w_ala

フィアット「日本で生まれた登場人物に興味をもち、ゴジラに注目した、ポップカルチャーの代表だと思う。初作だけでなく、ゴジラには28本の映画があるが、その内10本しか私は観ていないが、ゴジラの変遷に興味を持った。そして3.11の震災が起こり、そこから全てが複雑に」

2011-09-23 04:58:38
ala @w_ala

フィアット「それは紛れもなく、ゴジラが、放射能・核兵器の問題を孕んでいたからです。そこで3.11の出来事を関連付けていかざるを得なくなり、まず私がどこから来たのか、ということから出発しました。映画を通じてしか知らない日本、三島を通じてしか知らない日本…」

2011-09-23 05:04:49
ala @w_ala

フィアット「それは紛れもなく、ゴジラが、放射能・核兵器の問題を孕んでいたからです。そこで3.11の出来事を関連付けていかざるを得なくなり、まず私がどこから来たのか、ということから出発しました。映画を通じてしか知らない日本、三島を通じてしか知らない日本…」

2011-09-23 05:04:49
ala @w_ala

フィアット「震災以前は来日したことがなく、レジデンス・アーティストとして来日した。日本を知ることは日本人と出会うことからしか始まらないと、4月の3週間の滞在中、東京、広島、そして平田オリザさんが連れて行ってくださり、いわき市を訪問。言うまでもなく、いわき市は放射能汚染のほど近く」

2011-09-23 05:09:36
ala @w_ala

フィアット「“日本のポップ・カルチャーに興味”、それだけではいられなくなってしまった。震災・東電福島原発事故は、日本を超えて既に世界に伝わっている出来事であり、無論まず最初にあなた方がそこにいるわけです」

2011-09-23 05:12:42
ala @w_ala

加藤典洋「私がフィアットさんと会ったのは、平田オリザさんから連絡をもらって。平田オリザさんとは一度仕事をしたことがあった。私は大学で、英語での講義というのもやっていて、ゴジラについて論じたレクチャーノートが丁度あったので、それをお渡しし1時間程話した」

2011-09-23 05:35:34
ala @w_ala

加藤典洋「それから3ヶ月経ち、フィアットさんが何かをもってきて、こうして今ここに私はいるんでしょう。スティーブン・キングはホラーの名手。3月11日の出来事があり、我々は今ここにいるわけだが、私がいまここにいる理由は、フィアットさんがゴジラという日本のアイコンに興味を持ったから…」

2011-09-23 05:41:27
ala @w_ala

( 加藤さんが、スティーブン・キングに触れたのは、フィアットさんがスティーブン・キングを、ステファン・キングと仰ったので、私たちに分かるようにヒトコト挟んでくださったのだと )

2011-09-23 05:42:56
ala @w_ala

加藤典洋「私がゴジラに関心を持ち始めたのは、ここ5~10年。それまでは関心がなかった。ゴジラは、1954年に初作、私は1948年生まれで6歳。ゴジラはとても人気があり、恐ろしかったこと覚えている。私はゴジラを学校で連れられ観ていて、山形市の映画館へ行った」

2011-09-23 05:44:49
ala @w_ala

加藤典洋「ゴジラは非常に怖かった、ただ私が一番怖いと思ったのはラドンで、それはゴジラがみんなを襲うのに対し、ラドンは家を訪ね自分だけが襲われるからなのだが…」

2011-09-23 05:46:09
ala @w_ala

加藤典洋「“ゴジラは、水爆実験へのプロテストや恐怖を体現した映画である”というのは、そうだろうと思うが、あまりにそれが凡庸で、ゴジラに興味がなかった。2004年 FINAL WARS がゴジラの最後の作品となるが、最盛期1000万人動員したのに対し、最後は100万人だった」

2011-09-23 05:51:00
ala @w_ala

加藤典洋「東宝としての採算ラインが100~200万人というところ。ゴジラが無くなってから、“なぜこんなに続いたのだろう”と関心、ゴジラは50回も日本に戻ってくる、なぜオーストラリアや、あるいは台風のように来るとみせかけときに台湾へなどと行かないないのか…」

2011-09-23 05:53:41
ala @w_ala

加藤典洋「第二次世界大戦での戦死者は二百数十万人、民間人あわせ三百万人の方が亡くなっている。生き残ったものは死者への負い目をどこかで感じながら生きている。戦後の日本に対し、亡くなった軍人の亡霊がゴジラとなって帰ってくる、だから他のどこでもなく50回も日本に帰ってくるのだと」

2011-09-23 06:02:48
ala @w_ala

( “50回”と何度も聞こえたのだけれど、加藤典洋さんの“さようなら、ゴジラたち http://t.co/aetWRTkU ”を読んだ人の感想をチラホラいま見ていたら、“50年”ということだったのかも )

2011-09-23 06:07:02
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ala @w_ala

加藤典洋「ゴジラは多義的アイコン。戦後日本は、アメリカと友だちになったというか家来になったというか(笑、アメリカの原爆投下についてスイスを通じ日本は抗議文をアメリカに出したが、それが唯一であり、戦後一度たりとも抗議したことがない」

2011-09-23 06:11:14
ala @w_ala

加藤典洋「森有正が、あるときカフェで、フランス人女性に3発目の原爆はどこに落ちるかと何の気なしに問うと、その女性は間髪を入れず、日本だと答えた。もし他の国に原爆が落とされていたなら、落とした国を許さない、間違いなく抗議・非難をし続けると、それが当然…」

2011-09-23 06:34:24
ala @w_ala

加藤典洋「日本は変わった国、世界を探しても他にない、原爆を2度も落とされた国と友好的である、3発目も日本がいい、そうフランス人女性は答えたと。戦後、原爆、天皇の戦争責任は、不思議なこと、解決されないままあることだ」

2011-09-23 06:38:14
ala @w_ala

( この森有正のエピソード、大江健三郎の引用では、森有正が訊ねたのでなくフランス人女性がほとんど独り言のように呟いたとされてたり、ディティールが違うよう。 森有正自身の書いたもの読んでみたい。…本人だからといって記憶が変わっていかないとは限らないわけだけど :)

2011-09-23 06:41:53
ala @w_ala

( …ちなみに、私は何か“大江健三郎作品”って変態、それもド変態じゃなく、粘着チマチマ系、自己憐憫系で優しさ知らず…っていうインプットがキョーレツにあって、一冊も読んだことないw )

2011-09-23 06:46:31
ala @w_ala

加藤典洋「天皇に戦争責任を問うたのは、一人しかいない。タイムズの日本人記者。1970年代、天皇がアメリカに滞在、ディズニーランドに行った。刑事コロンボのピーター・フォークとの面会を希望、ピーター・フォークは会いたくないと断った、このピーター・フォークの態度はわかる。帰国後、」

2011-09-23 06:56:00
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