雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」 をめぐって

台風12号による豪雨の熊野川流域平均雨量が「2万年に1度」と報じられました.これはいわゆる「確率雨量」の話で,「2万年」という数字にほとんど意味はない,という話題をまとめました.
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Hidemasa Ohta @Ohtageo

最終氷期以降初めて?統計はこういう結果を出して、それを定量的・客観的と言い放つ。>雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」 http://t.co/L1yTZrzJ

2011-09-24 15:33:01
牛山素行 @disaster_i

@Ohtageo こういう数字だけが一人歩きするのは困ったことです.外挿した確率雨量の年数の絶対値に「とても大きい」という以上の深い意味がないのだということの説明が重要だと思います.

2011-09-24 16:28:50
牛山素行 @disaster_i

雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」 http://t.co/Xrk4fHPe 「過去46年の観測値の最大値を大きく上回った」事は確かですが,「2万年」というのは「非常に大きい」事を意味するだけであり,その年数自体に大きな意味はありません.

2011-09-24 16:32:57
憑かれた大学隠棲:再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

極値統計の迷宮ですね RT @disaster_i: 雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」 http://t.co/A0DJ9BQo 「過去46年の観測値の最大値を大きく上回った」事は確かですが,「2万年」というのは「非常に大きい」事を意味するだけであり,

2011-09-24 16:35:20
Ryo H @r_hayashiz

雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」 http://t.co/9WNUqx8u 本当にマスコミはインパクトのある無駄な言葉を用いるなぁ…過去46年間のデータと比較しただけでしょ?正しいかはともかく,計算したらそうなるんでしょ.

2011-09-24 16:49:19
oba1417861533 @OBA1417861533

2万年に1度の大雨という表現にどれくらいの意味があるのか。観測できているはたった46年なのに…(雨量年報を使えば100年くらいはさかのぼれるが、結局大差ないだろう)

2011-09-24 16:49:30
牛山素行 @disaster_i

それにこの記事で言っているのは「熊野川流域としては(計算上は)2万年に1度」であり,「日本の雨としては2万年に1度」ではありません.今回の72時間降水量最大値は上北山1650mm.日本の3日雨量最大記録は2114mm.

2011-09-24 16:49:47
Pakase @yhakase

この手の報道、本当に何とかしてほしいです。RT @disaster_i: 雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」 http://t.co/zbVRmcqk 「2万年」というのは「非常に大きい」事を意味するだけであり,その年数自体に大きな意味はありません.

2011-09-24 16:54:04
K HASHIMOTO @kazuh14

頭の悪い報道。ある統計モデルの上でそうなったというだけで「2万年」の数字に「めったに起こらない」という以上の意味はない。。http://t.co/mtj8snAI

2011-09-24 17:01:29
早川由紀夫 @HayakawaYukio

46年の観測データで2万年を論じる。これはさすがの私でも、物理屋に批判されたら抗弁できない。「雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」 http://t.co/OfUZI5tl

2011-09-24 17:26:41
サンバード @sky_sunbird

多分、そんな筈はない。過去46年のデータって、昭和40年からのデータじゃん。ホンマにやる気あるのかなあ。日本書紀から第2室戸台風まで勉強してください。【雨量、過去最多の倍 熊野川流域「2万年に1度」】 http://t.co/KA3yPfKa

2011-09-24 17:34:30
@sn_confidential

2万年に1回という記事が人気(逆か・・)で、あちこちからRTされてくる。記者を責めるのは簡単だけど、目立つ言葉を探している記者に、そんな結果をサラッと言ってしまうほうも、情報を正しく伝えるという意味で、ガードが甘いと思うのだけど。。。。

2011-09-24 17:54:45
牛山素行 @disaster_i

「2万年に1度」の件,あえて発信者側を擁護すると,「過去46年間の雨量データをもとに」というフレーズが入っている点はいいと思う.軽くだけどデータソースが示されている.これがあるので「46年データから2万年はおかしいんじゃ?」という直感が働きやすそう.

2011-09-24 17:58:11
@sn_confidential

「2万年に1度」の発信者を別の面から擁護してみると、記者に専門的な内容を理解してもらうためには、ある程度、諸々話をしないとならないことも多い。結果、切り取ってほしくない言葉を使われることもある。そして、記事を事前に見せてくれない社も多い。実際、何回もそうした経験がある。。。

2011-09-24 18:03:07
憑かれた大学隠棲:再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

てか既往最大の倍が出てきた場合、極値統計だと大変なことになるわけで、あれは極値統計で「遊んで」みないと分からない感覚 RT @disaster_i: 「2万年に1度」の件,あえて発信者側を擁護すると,

2011-09-24 18:06:00
牛山素行 @disaster_i

「2万年に1度」というのはいわゆる確率雨量です.確率雨量をうんとざっくり説明すると,過去に記録された毎年の最大雨量を並べて,その分布の形を見て,「××mmなら×年に1回くらい発生している」と読み取る作業を統計的に行って出した値です.

2011-09-24 18:09:27
こばこ @kobako

あと、TLで(牛山先生経由で)流れてくる http://t.co/UuczmQpT 「2万年に一度」の話。インパクトとして十分、しかし記事の説明不足で誤解を与える話。 …これって「熊野川流域で」この降水量があるのが計算上2万年に一度ってことだよなぁ。 その辺は情報として必要。

2011-09-24 18:09:44
牛山素行 @disaster_i

従って,例えば50年分の観測値があれば,50年以内の値については「×年に1回」というのは観測された結果から得られた推測値なので,信頼性が高い値となります.こういう作業を(技術的に)一般的な言葉で言うと「内挿」といいます.

2011-09-24 18:11:14
こばこ @kobako

まず初めにその部分で誤解を与える可能性はあるだろうし、あとはやっぱり「46年の統計値で(約400倍の)2万年を論じるのはどうかな」というところかなぁ。あまりにも長すぎやしないかそれ。 まぁ統計学的に問題のない話なのかもしれないけど。ここは勉強できていない。

2011-09-24 18:13:09
牛山素行 @disaster_i

一方,洪水計画などを立てる際には,観測されていない大きな値を推測することが必要な場合もあります.そのときは,観測された値から作られた「毎年の最大雨量の分布の形」を,実際に観測されていない範囲にまで伸ばしていって「100年に1度の雨ならこれくらい」といった推測をします.

2011-09-24 18:13:26
牛山素行 @disaster_i

こういう,観測された値を元に,実際には観測されていない範囲を推測することを,一般的な言葉では「外挿」といいます.外挿値は内挿値より信頼性がずっと低くなります(実際に観測された値ではないのだから).

2011-09-24 18:15:25
憑かれた大学隠棲:再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

@disaster_i http://t.co/yoKxU6Ag 河川整備基本方針 > 新宮川水系 基本高水等に関する資料

2011-09-24 18:16:56
K HASHIMOTO @kazuh14

そもそも地方整備局がこんな算出結果を"そのまま"プレスに公表したのなら、その意図こそ意味不明。RT @kazuh14: 統計モデルの上でそうなったというだけで「2万年」の数字に「めったに起こらない」という以上の意味はない。。http://t.co/mtj8snAI

2011-09-24 18:17:10
牛山素行 @disaster_i

「100年に1度ならこれくらい」という計算ができるのですから,計算上はこれをいくらでも長い期間にまで延ばしていくことができます.「2万年に1度」というのはこうして得られたあくまでも計算上の値で,本当に2万年に1度であるとはとうてい思えないモノです.

2011-09-24 18:17:39
牛山素行 @disaster_i

確率雨量は,特定の地点についての他,広がりのある地域内を対象にして計算することもできます.「××地点における100年に1度の雨量」と「日本全体での100年に1度の雨量」は全く違うものになります.

2011-09-24 18:25:12