里海創生のための地域環境学

沖縄県那覇市において,2011年11月16日に,地域環境学ネットワークの主催で開催されたシンポジウムまとめです.
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しらかわかつのぶ @k_ahead

佐藤代表が地域環境学ネットワークの趣旨について解説中。地域の環境問題を解決する主役は、地域のステークホルダーであり、科学者は主導的に考えを「押し付ける」のではなく、科学的知識を提供して、サポートすること。相互作用により新たな知が生まれる。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 13:19:48
しらかわかつのぶ @k_ahead

基調講演「なぜ里海かー日本の海辺から学ぶこと」あん・まくどなるど さん。お決まりの、サプライズ挨拶でスタート。「海人万華鏡」として、北海道から沖縄までの海人(うみびと)の暮らしを調査した事を紹介。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 13:25:59
しらかわかつのぶ @k_ahead

あん)全国を調査した中で、ヒアリングを断られたのは1度だけ。それも、理由は「今、漁に出るところだから」で、「いやだから」ではなかった。調査者(邪魔者)を受け入れてくれた。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 13:33:57
しらかわかつのぶ @k_ahead

あん)冬季に、北から南まで旅をすると、同じ季節でも漁村の暮らしは全く異なる。この多様性こそが日本の海辺環境が持つ特色。全国画一的な資源管理計画やマニュアルは使えない。地域ごとの特色をしっかりと考慮すべき。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 13:37:48
Kamada Mahito @mahitokamada

北から南へ旅して感じる日本列島の多様性、現場の視点=ローカルな視点。日本の外、世界各地の多様性、外から眺める日本の今。グローバルな視点。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 13:40:19
しらかわかつのぶ @k_ahead

「里海創生」の議論が始まった時、閉鎖性水域として、金沢の七浦湾が対象地として上がった。しかし、閉鎖性ではない水域の議論も必要と考え、能登の外浦も対象にした。漁村で利用されている技術と自然資源に価値づけすること。単に海を再生するのではない。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 13:52:08
しらかわかつのぶ @k_ahead

あん)能登の世界農業遺産登録では、「里山・里海」ということで申請した。どちらか一方ではなく、海と陸のインタラクティブが、漁村の持続性を支えて来た。この点は、里海の議論の中で初期からあったが、具体的に示されるまでには時間がかかった。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 13:57:06
Kamada Mahito @mahitokamada

揚げ浜式塩田。塩づくりを支えた、森林管理。浜と森をつなぐ視点と技術。里山創生で考えるべきこと。メガシティの中に持ち込むことが必要、伝統的な技術の再導入、テクノロジー導入によるトレードオフ、リスクアセスメント、東北での新たな里海創生。  #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:01:26
しらかわかつのぶ @k_ahead

あん)舳倉島では、科学技術が進むなかで、島に「何を導入し、何を導入しないか」を話し合って来た。ゴーグル、ウエットスーツは取り入れたが、ボンベは取り入れなかった。理由は資源環境。取り尽くさないために、みずから規制をかけている。規制をもつ漁村は多い。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:01:34
しらかわかつのぶ @k_ahead

「里海とは何か」柳哲雄。集落と奥山との間(エコトーン)が里山。集落と深海とのエコトーンが里海。「人の関わりによって、生産性とともに生物多様性が高まるのが里山」なら、里海でそんな事例はあるのか、という指摘がある。事例は集まっている。石干海、アマモ場。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:09:31
Kamada Mahito @mahitokamada

柳さん;里海=人が手を入れることで生産性が高まる海域。例えば、海垣。 あるいは、利用(撹乱)を加えることで、極相に至らさない。例えば、アマモ場でのつぼがり。農民が肥料としてアマモを使うための刈り取りを漁民が許した。結果的に海域での生産性が高まる。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:12:00
しらかわかつのぶ @k_ahead

柳)里海の実現するのは、物質循環が「太く」「長く」なめらかに」なされていること。<明快。里山、草原など、資源利用をしている場所に置き換えると、一つの整理になるかも?社会での情報循環?> #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:14:30
Kamada Mahito @mahitokamada

里海再生への課題が持つ2つの側面。1)科学技術面=科学知識、復元力の高い生態系。2)環境管理=地域社会、地方政府、中央政府の相補的な関係性。  #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:27:01
しらかわかつのぶ @k_ahead

柳)里海創生への課題。①科学・技術面では、漁礁、石干見、ささひびなどの技術面や地域の知恵を、評価・一般化して、共有知にしていくこと。②もう一つは社会学の面、コモンズの問題。利害関係者、行政、科学者の合意形成。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:27:57
しらかわかつのぶ @k_ahead

「里海づくりのツールとしての海洋保護区」鹿熊信一郎。里海とは、人と海とが上手に付き合っている状態。里海の定義は色々な人が色々なことを言っているが、一つにする必要はない。日本の漁村が多様性なのだから、里海も多様なはず。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:30:57
しらかわかつのぶ @k_ahead

あんさん、柳さん、鹿熊さんの話しを、続けて聞けるのはかなり贅沢なラインナップ。となりの席で松田さんがブツブツと反応しているのもイイ:) #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:36:40
しらかわかつのぶ @k_ahead

鹿熊)沖縄のサンゴは急速に減少している。漁業がその原因であるとして批判する向きが(特に欧米諸国)からある。過去にはダイナマイトや青酸カリなどが使われたこともあるが、実態は異なり、漁業が生物多様性を高める例もある。きちんと示していかなければならない。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:39:54
Kamada Mahito @mahitokamada

鹿熊さん:里海が持つ6つの課題。定義、利用、制度、文化、交流、技術。講演は、「制度」を中心に。  #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:33:54
Kamada Mahito @mahitokamada

MPA (Marine Protected Area) 法として整備されている必要はない。周年をとおした保護区でなくてもいい(産卵期など生活史の一部が対象となってもいい)。という2つの事項は重要。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:41:35
しらかわかつのぶ @k_ahead

鹿熊)2012年までにMPAのネットワークを作ることが目標になっている。愛知目標では、2020ねまでに沿岸域の10%をMPAにすることが盛り込まれた。しかし、MPAの種類は多用だし、ペーパーパークにもなりかねない。面積だけでなく現実的な対応が必要。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:42:25
しらかわかつのぶ @k_ahead

鹿熊)保護区は、単に面積を増やすのではなく、産卵期と漁獲の管理が重要。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:43:31
しらかわかつのぶ @k_ahead

鹿熊)日本のMPAは海中公園と保護水面。海中公園は漁業は適応外。保護水面は柔軟性がなく、順応的管理ができない。また参加型でないため、漁業者の協力が得られにくい。最も実効性があるのは漁業者による自主管理。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:47:27
Kamada Mahito @mahitokamada

日本(アジア)の場合、MPA Type VI が該当。漁業活動、エコツーリズムなどを前提とした生息地管理。  #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:51:02
しらかわかつのぶ @k_ahead

鹿熊)漁協によるMPA(海洋保護区)の例:慶良間の漁業・ダイビング禁止地区。読谷村のサンゴ移植海域MPA(これはこれから)。石西礁湖の禁漁区域。タマン産卵期の禁漁。みーばいの5日間禁漁。など<産卵日を絞れたこと、科学的知見を活かしたことが大事> #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:54:01
しらかわかつのぶ @k_ahead

鹿熊)グレートバリアリーフでは、MPA(海洋保護区)の先行事例があるが、それをそのままアジアに適用することは現実的ではない。魚食文化の違いい、生活域とサンゴ礁との距離の違いなど。アジアでは、アジア型のMPAを考えるべき。 #里海創生のための地域環境学

2011-10-16 14:57:47