Clunioさんのハエと感染症防除にかかわるつぶやき

口蹄疫の拡大防止における昆虫の役割についてのClunioさんのつぶやきまとめ
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村山茂樹 @Clunio

獣医学方面は素人なので、杞憂かもしれないのですが、ハエの生態を学んできた者として、今回の宮崎県の口蹄疫の感染拡大防止に関し、非常に不安に感じる事がひとつあるので連続ツイート致します。杞憂に終わればいいのですが。獣医学方面からのご批判をお願い致します。

2010-05-13 12:07:37
村山茂樹 @Clunio

まず、牛などの大型哺乳類には必ずといっていいほどイエバエ科イエバエ亜科及びサシバエ亜科のハエが随伴しています。この随伴は寄生とも共生ともいえる非常に密接な関係です。

2010-05-13 12:13:47
村山茂樹 @Clunio

サシバエ亜科のハエは直接獣体から吸血しますが、イエバエ亜科のハエは、特に雌が涙、唾液、傷口や皮膚病の患部から浸出する組織液といった体液を舐め、ここからタンパク質を摂取して生殖腺を成熟させます。

2010-05-13 12:18:31
村山茂樹 @Clunio

こうして、イエバエ亜科、サシバエ亜科のハエは常に大型哺乳類の体にまつわりついていますが、イエバエ亜科のハエの場合、時には周辺の草地で花から蜜を吸ってエネルギー源を補給します。

2010-05-13 12:20:33
村山茂樹 @Clunio

さて、このハエにまとわり付かれた大型哺乳類が糞をします。そうすると、ハエの雌の行動が一変します。突如彼女らは宿主の獣から新鮮な糞に舞い降り、宿主から得たタンパク質で成熟した卵巣から卵(種によっては幼虫)を産み付けるのです。

2010-05-13 12:23:24
村山茂樹 @Clunio

動物の糞は糞を食べるコガネムシ類、いわゆる糞虫類のようなライバルとの競争にさらされていますので、脱糞の直後に産卵してしまうというイエバエ科の行動はかなり有利な初期条件を準備するものとなります。こうして、糞を摂食して育ったハエの幼虫は糞を脱出して土に潜り、蛹になり、ハエになります

2010-05-13 12:27:32
村山茂樹 @Clunio

さて、ここでイエバエ亜科の生活史をぐるっと辿ってみたところで、雌の成虫が生殖腺成熟の過程でどうやってタンパク質を獲得していたかを思い出してみてください。涙、唾液、傷口や皮膚病患部から浸出する組織液、でしたよね。この最後のところがポイントです。

2010-05-13 12:30:21
村山茂樹 @Clunio

つまり、イエバエ亜科のハエ、端的に言うと、宮崎県辺りですと畜舎内ではイエバエ、放牧地ではノイエバエにとって、口蹄疫の患部というのは絶好の卵巣成熟用のタンパク質摂取箇所であるはずという事なんです。

2010-05-13 12:48:30
村山茂樹 @Clunio

故に、口蹄疫発生牧場のイエバエ、ノイエバエの雌は高度に口蹄疫ウイルスで汚染されているはずなんです。私はこの事を非常に危惧する。

2010-05-13 12:51:24
村山茂樹 @Clunio

現在、口蹄疫の発生に伴う家畜の殺処分はどのような手順で行われているのでしょうか?私が危惧するのは、畜舎で殺処分が行われた時に、生きた大型獣という餌場を失った「汚染蝿」がそのまま周囲に拡散してしまう事態です。

2010-05-13 12:53:56
村山茂樹 @Clunio

もし、そうやって「汚染蝿」が拡散し、新しい餌場として新たな畜舎、乃至は放牧地を発見した場合、当然のことながらそのハエは未感染の牛の目の結膜から涙、口の粘膜から唾液、擦り傷から組織液を摂取し、体に付着したウイルスを感染させるでしょう。

2010-05-13 13:01:54
村山茂樹 @Clunio

私だったら、以下の手順で殺処分を行います。殺処分に先立ち、ハエを逃がさないような密封テントで畜舎を覆う。その上で、低毒性の殺虫剤、乃至は冷却殺虫剤でハエを駆除、或いは動きを封殺。それが済んだ段階で初めて家畜の殺処分。そして念押しの燻蒸殺虫処理。

2010-05-13 13:04:38
村山茂樹 @Clunio

これは、私がハエの生態を専門に学んでいたが故の近視眼的な杞憂でしょうか。他の専門の方のご教示を頂きたいところです。

2010-05-13 13:06:36
村山茂樹 @Clunio

インフルエンザも空気感染と言われながら、多くは接触感染だったと言われ始めていますよね。口蹄疫も再検証したらハエ感染だったという可能性はないでしょうか。証明した原著論文を知りたい RT @DocSeri: 口蹄疫ウィルスが昆虫を中間宿主に拡散し得るのかどうか。それ以前に強力な空気感

2010-05-13 13:11:34
村山茂樹 @Clunio

とても手が回る状況ではない…と… RT @KITEis: @Clunio 現場の声の中には、電気による殺処分でも、生命力の強い豚が立ち上がってくる……と言うものもありましたので、おそらくそこまで徹底していないでしょう。と言うよりも、あまりにも殺処分する数が多すぎて、それが出来る状

2010-05-13 13:13:50
村山茂樹 @Clunio

RT @KITEis: @Clunio 現場の声の中には、電気による殺処分でも、生命力の強い豚が立ち上がってくる……と言うものもありましたので、おそらくそこまで徹底していないでしょう。と言うよりも、あまりにも殺処分する数が多すぎて、それが出来る状況ではないのではないかと、推測しま

2010-05-13 13:14:10
村山茂樹 @Clunio

RT @KITEis: @Clunio 現場は埋められた家畜の腐敗ガスが地中から噴き出し、まるで地面が沸騰しているかのような状況だそうです。そして肝心の家畜を埋める場所そのものが足りず、殺処分できない家畜も……と言う状況ですので、恐らく村山さんの危惧は、現実のものとなると思います

2010-05-13 13:14:38
村山茂樹 @Clunio

ありがとうございました。『からす、ねずみ等野生動物を駆除するとともにその侵入防止対策を講じる』のですね RT @zhengping: @Clunio http://bit.ly/akfV8V口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針はちゃんと読まれましたか?

2010-05-13 13:51:14
村山茂樹 @Clunio

こちらもありがとうございました RT @zhengping: @Clunio また、前回の日本の口蹄疫の検証としてはhttp://bit.ly/bq9bI3もありますがこちらも目をとおされたでしょうか。

2010-05-13 13:51:57
村山茂樹 @Clunio

イエバエで10キロ程度の大量移動を示唆する報告があります RT @DocSeri: @Clunio まあ蠅への「感染」はないとしても付着による遠隔地への移動は有り得るでしょう。ただ蠅の一般的な行動半径は数百m程度とかなり狭く、少なくとも感染範囲の拡大にはさほど影響していないものと

2010-05-13 13:53:25
村山茂樹 @Clunio

私の専門の腐肉食性のクロバエ科ですとそれどころの話ではありませんね RT @DocSeri: @Clunio まあ蠅への「感染」はないとしても付着による遠隔地への移動は有り得るでしょう。ただ蠅の一般的な行動半径は数百m程度とかなり狭く、少なくとも感染範囲の拡大にはさほど影響してい

2010-05-13 13:55:30