氏というのは大和言葉で”うじ”と申しまして、部族を言います。 自称です。 部族名がそのまま地名になったところもあれば、地名が部族名になったところもあります。 後年において部族が新たに作られることがあり、こちらは職能を氏の名前に付けるのが普通でした。
2011-11-11 17:01:07まあ、歴史的に言うなら、部族が、ヤマト王権のもと、集合して専門化していく中で、職能が部族の名前になる例がふえはじめ、結果として(地域単位や独立政治単位の)部族という存在ではなく、氏という日本独自の存在に変質していったんですね。
2011-11-11 17:03:57では、姓はどういうものかと申しますと、これは本来個人への尊称でして、王権より授受されるものでした。 で。これはあっという間に世襲化され、(世襲化の結果として氏と姓はたいてい=の存在になりました)氏にくっつけて使われたり、氏に替わって使われました。
2011-11-11 17:10:51姓は最初、役職的意味で数十の種類が与えられていたおりました。 臣(おみ)・連(むらじ)・造(みやつこ)・君(きみ)・直(あたい)・史(ふひと)・県主(あがたぬし)・村主(すぐり)今もたまに耳にするやつもあると思います。で。684年に一度整理されてに八色(やくさ)の姓が制定されます
2011-11-11 17:14:03ところがこの頃から始まっていたのですが人口は増大し、氏=姓は巨大になりすぎて適切さを欠くようになっておりました。 氏から数名を代表として政権に参加させるというような時代では無くなっていたわけです。また婚姻や地域の行き来が増えて部族の独立性がさらに下がっていました。
2011-11-11 17:17:48まあ。部族名だけでは政治的集団としてまとまることが難しくなる程度に人口規模が大きくなりすぎたんですね。結果、家という新しい名前が姿を現します。 そしてこの新しい政治、血族単位である家というものが、古代の部族制度のなごりである氏と限りなく=になっていた尊称である姓を無実化します。
2011-11-11 17:20:48ですから例えば広辞苑を引くと家の出現によって制度としての姓は自然消滅した。と書いてあるはずです。 とはいえ、その後も子孫達は祖先の思い出を継承し、実質的、あるいは制度上の意味を無くしても氏や姓を継承し続けました。で。今にいたります。
2011-11-11 17:23:43