整備兵氏(seibihei)の陣地攻撃についてのお話
攻撃は通常、攻撃準備射撃から始まる。偵察により判明した敵の火点や陣地組織を潰すことが目的。これには砲兵や迫撃砲のほか、戦車等による直射も含む。
2011-11-12 13:21:20準備日数のある防御の場合、普通は掩蓋のついた火点を構築する。こういうものを曲射火力で潰すのはかなり困難。こういう場合は、戦車等を差し違えに配置し、直射で潰すしかない。
2011-11-12 13:22:41敵も当然、攻撃準備破砕射撃により攻撃準備中の我が部隊や火砲を潰しにかかる。このため、対砲兵戦には一般に想像されるよりも多くの努力が注がれる。
2011-11-12 13:27:54湘桂作戦における桂林での陣地攻撃の際に、歩兵から「正面の敵はいいから、砲兵叩いてくれ」と要請が続いた、という実例もある。迫撃砲も「見つけ次第即撲滅」が基本
2011-11-12 13:30:40攻撃準備射撃の間、攻撃部隊は攻撃開始線に向け前進しつつ、横広に展開していく。この移動間は弱点となるのだが、防御する側はこの弱点を捕捉して火力を集中する利点と、あるいはそれによって攻撃側に火点の位置を暴露して潰されるリスクを考えなければならない
2011-11-12 13:37:18攻撃開始線を横切って敵の陣地や我が目標に向け機動する間は、攻撃部隊相互間で掩護し合いながら躍進するか、あるいは一気に突進するかあるだろう。地形や編成装備、敵との戦力差によって動き方は様々。
2011-11-12 13:44:14当然この間も、砲兵や迫撃砲が支援射撃を続ける。特に助攻撃側は固有の戦力が少ないので、全般支援を行う砲兵による支援射撃が不可欠になる。
2011-11-12 13:45:43攻撃前進間にも障害はあるし、その障害に連携した砲兵の弾幕やATMも準備されているだろう。こういうところでは対砲迫戦や煙幕の使用が重要になる。障害は迂回するべきだが、できない場合は工兵の障害処理、場合によっては先導する戦車のマインプラウ等で処理しつつ前進を続ける。
2011-11-12 13:50:33攻撃側が足を止め、射撃の的になるのが防御側の狙いである。逆に言うと、攻撃側は前進を止めず、迅速に目標に近接するのが勝ち目である。さらに火力により防御側の火力を制圧し、より損害を少なくする。
2011-11-12 13:56:10さて、突撃すべき敵の陣地の前面まで前進してきたとしよう。敵の火力は当然熾烈なものになる。我は突撃を発起する準備のため、敵弾を避けて凹地等に三々五々分散する。
2011-11-12 13:58:30もちろん機関銃座などなかなか見つかるものではない。普通は鉄条網のような障害物の方が見つけやすい。その障害物の延長線上に火点があることを知っていれば、多少は見つかりやすくなるだろう。もちろん、それを欺騙するための障害も作るのだが
2011-11-12 14:03:46突撃は通常、突撃支援射撃の後に行われる。突撃支援射撃で敵が頭を下げている間に障害処理し、下車歩兵なら味方の弾で死なないよう匍匐で近迫していく。
2011-11-12 14:11:20この突撃支援射撃の近迫限界よりも、敵が陣前に準備する障害と突撃破砕線の方が陣地に近い。つまり我は突撃支援射撃が終わってから、敵の陣地に飛び込むまでの間に、どうしても敵の陣前障害とそれに連携した突撃破砕射撃を食らう可能性がある。
2011-11-12 14:15:38砲迫の弾幕は、我の対砲兵戦で制圧できる可能性はある。しかし、側防火点から横殴りに来る機関銃弾は防ぎようがない。だから側防は何が何でも潰したいのだが、敵だって反斜面に配置するなど、我に見つからないよう、見つかっても撲滅できないよう最大限の努力を払う。
2011-11-12 14:19:13こうなると、手持ちの火器で応戦するしかない。こういうときに戦車が一緒に来てくれていると便利である。歩兵の盾となりつつ、同軸で制圧してくれる。これは生身の歩兵では中々できないか、少なくとも犠牲覚悟だ
2011-11-12 14:22:48ここまでやって、ようやく敵陣内に突入である。この時点で頭の中はアドレナリンで真っ白になっていることだろう。こういうのが突っ込んでくるのに冷静になって照準を合わせるのは、言うのは簡単だが実際できるかといわれると・・・
2011-11-12 14:27:14