【就活】江下先生によるTwitter講座「自分が興味ある進路をどうやって具体化するか」

江下先生 「このところ個人面談を続けておこない、面接官の立場から突っ込みたくなることを共通して話したので、あらためてまとめてみます。まあ、自分が興味のある進路をどうやって具体化するかの参考にしてもらえれば。」 江下雅之先生 @massa27 (明治大学情報コミュニケーション学部教授)
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ESHITA Masayuki @massa27

このところ個人面談を続けておこない、面接官の立場から突っ込みたくなることを共通して話したので、あらためてまとめてみます。まあ、自分が興味のある進路をどうやって具体化するかの参考にしてもらえれば。

2011-11-25 21:45:50
ESHITA Masayuki @massa27

出発点は「○○に興味を持った」だよね。○○に入るのはモノづくりでもいいしマーケティングでもいいし広告でも営業の仕事とかでもいい。最初はわりと漠然とした憧れから入るかもしれない。で、こういう出発点は面接でも話の出発点になる。当然、これで終わらせたらダメだ。

2011-11-25 21:48:01
ESHITA Masayuki @massa27

何かに興味を持ったのであれば、当然、その発端となる出来事があり、また、興味を持ってから取ったであろう行動があるはず。面接する立場からすれば、次にそこを尋ねるのは当然のこと。ここで、自分が述べた興味に連なるエピソードをどこまで詳細に、そして説得的に述べられるか。

2011-11-25 21:50:39
ESHITA Masayuki @massa27

実際の就活では、じつはこの段階でもけっこうひっかかるケースが多いらしい。説明会にばかり行って消耗すると、案外とこういうところのディテールを語れなくなるんだ。ディテールを語るには、とことん自己対話を重ね、自分の興味がどこにヒットするかをハッキリさせること。

2011-11-25 21:53:07
ESHITA Masayuki @massa27

次に、興味を持って何か行動したのであれば、そこに何かの発見があるはず。どんな小さなことでもいい。自分自身の目で見つけ、肌で感じた発見を、自分の言葉で形容する。ここでもディテールを形容することが必要。自分の言葉でディテールを語らないと、相手を説得できないよ。

2011-11-25 21:56:25
ESHITA Masayuki @massa27

そしてもう一段階、自分の発見を分析し、その意味を考察してみる。それは一体どういう意味があるのか、なぜそうなるのか。たぶんこうなのではないか。そこに自分は仕事としてどう関わってみたいのか。ここまで語れば、面接官は「ああ、この人はこういう仕事をしそうだな」というイメージが描ける。

2011-11-25 21:58:40
ESHITA Masayuki @massa27

オレは就活もリサーチの実践と見なせると思うのだが、リサーチで重要なことは、場面情報にどれけの意味を付与できるか、なんだな。場面情報というのは、我々の周囲で日々起きている現象のこと。それをどう解釈するか。その解釈にはさまざまな知識が必要だし、データ分析もしないといけない。

2011-11-25 22:00:51
ESHITA Masayuki @massa27

サイエンスの世界でいえば、リンゴが木から落ているところは場面情報、そしてそれに万有引力という意味を付与したのはニュートンだった。場面情報にはさまざまな徴候 sign が埋め込まれている。それを掘り出して言語化することが、ここでいう意味の付与ってことだな。

2011-11-25 22:03:22
ESHITA Masayuki @massa27

何かに興味があるということは、それに関連するさまざまな場面情報に能動的に接しようとするはず。さきほどの「行動」とは、要するにその現場に行って場面情報に触れるということ。マーケティングに興味があるなら、商品や顧客のいる現場に目が向かないわけがないよね。

2011-11-25 22:05:57
ESHITA Masayuki @massa27

で、現場でぼけーっとしているだけでは無意味。貴社の加盟店100店舗を見てきましたっ!(ドヤ ……ってだけでは、せいぜい愛すべきキャラで終わり。現場にどういう徴候があると考えたのか。棚の動きは。客の違いは。店のレイアウトは。どこにどういう徴候が見られたのか。その発見にこだわれ。

2011-11-25 22:09:30
ESHITA Masayuki @massa27

そして発見した徴候に、どういう意味があるのか。その解釈にもこだわれ。こだわるために、いろいろなデータを、資料をチェックする。人に話を聞いてみる。自分で納得できるまで解釈してみる。その過程で語るべきディテールが固まってくるはず。

2011-11-25 22:11:20
ESHITA Masayuki @massa27

業界研究というのを、仕事のこだわりの発見と考えてみると、いろいろと調べるべきことが見えてくるんじゃないかな。モノを作る、商品を売る、サービスする、どれもこれもいろいろなこだわり(工夫といってもいい)があるはず。工場のQCサークルは、それがいちばんわかりやすい例だね。

2011-11-25 22:18:33
ESHITA Masayuki @massa27

バイトから正社員にかわるというのは、与えられた仕事をする立場から、仕事を与える立場にかわるってことだ。だから企業がほしいと思う人材は、自分の頭でちゃんと仕事を組み立てられる人……という期待を持てる学生ということになる。

2011-11-25 22:23:33
ESHITA Masayuki @massa27

ESを一度書いてみればわかるが、たいがい「そこで働く先輩の姿が輝いて見え、自分のその一員になりたいと思った」と書くだろう。みんながそう書いてくるので、当然、ディテールをどこまで説得的に記述できるかがポイントになる。そのための「こだわりの発見」だね。

2011-11-25 22:26:00
ESHITA Masayuki @massa27

今日、まとめてツイートした内容に、以前書いた「自分だけのオリジナルの情報をもつということ」 http://t.co/7Rcavwny を併せて読んでもらうと、「こだわりの発見」のとっかかりが(多少は)つかめるんじゃないかな。

2011-11-25 22:31:48
ESHITA Masayuki @massa27

ESの書き方はこちら http://t.co/3o5IEDPu を参考にしてください。後半の方に自己分析の切り口を紹介してあります。これ、もうすぐ4000 view か(驚)。

2011-11-25 22:33:08
ESHITA Masayuki @massa27

(質問があれば何なりと。しばしTLを眺めているのでw)

2011-11-25 22:34:46
ESHITA Masayuki @massa27

誰とは具体的に指摘はしないが、日本企業に対してやたらルサンチマンをぶちまける一部のブロガーたちの底の浅さが見えてくれば、「こだわりの発見」ができてきたと考えていいんじゃなかろうかw

2011-11-25 22:41:53
ESHITA Masayuki @massa27

リサーチを楽しむための最大のコツは、おそらくリサーチの結果をどんどん人に話してしまうことだろうね。思いついたアイデアも同様だわな。どんどんオープンにした方が、いろいろな情報やアイデアを招き寄せる結果になるから。

2011-11-25 22:53:17
ESHITA Masayuki @massa27

これまでに何度も紹介しているけど、ジェームス.W.ヤングの『アイデアの作り方』 http://t.co/VxJZQs6p はぜひ読んでおくといい。リサーチの本質がほんの数十ページのなかに書き尽くされている。

2011-11-25 22:56:38
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ESHITA Masayuki @massa27

そうそう、就活関係で重要なことを書き忘れた。だいたい20人に1人ぐらいが内々定を取ると「もう決まっているヤツがいる!」と焦り、5人に1人ぐらいがそうなると「もうみんな決まってるじゃん!」とパニくる。周辺認知はそんなレベルなので、焦らないことだな。

2011-11-26 00:56:25