松山俊太郎「法華経講義」より

@sakahachigaku さんがレポートしてくださっている、新宿・常円寺の公開講座【松山俊太郎「法華経講義」より】をまとめました。松山氏の法華経研究が早期に単行本化されることを祈念して。
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坂八岳 @sakahachigaku

知の巨人or怪人? 松山俊太郎さんの 『法華経講義』は4月8日午後4時から新宿の常円寺。日ごろ、サンスクリット語やパーリ語の文献の内容に疑問を抱いている人(?)は来るべし。 http://www.kanshin.com/keyword/1747931

2010-04-01 10:45:21
坂八岳 @sakahachigaku

インド学者・松山俊太郎さん気炎万丈の 『法華経講義』はいよいよ明日の午後4時より。サンスクリット、パーリ語文献でわからないことがある人は行くべし。因みに松山さん、植木雅俊『法華経』は誤訳が多いとのこと。 http://www.kanshin.com/keyword/1747931

2010-04-07 19:47:34
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎『綺想礼讃』書評「有用の用ようには賞味期限があるが、無用の用に期限はない。」http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20100405bk08.htm

2010-04-08 00:48:06
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎 『法華経講義』次回は5月13日。漢訳、梵本テキストの緻密な対比を通して、法華経成立の背景、成立前史を論じ、古代メソポタミア、エジプトの太陽神信仰にまで迫っていく。知の巨人の静かな迫力。 http://www.kanshin.com/keyword/1747931

2010-04-11 02:29:33
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」の一節。『法華経』如来寿量品中の釈迦は、ヒンドゥーのビシュヌ神をイメージして神格化されている。この神は生まれることもなく死ぬこともないとされ、とても人間っぽい性格、なのだそうです。

2010-04-11 22:01:13
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎曰く、アショカ王柱の法輪は太陽。メソポタミアでは日輪→仏教に入り法輪=釈尊の象徴となる。法輪下部で下へそり返った花弁は睡蓮ではなく蓮。蓮は4日咲いた後花びらがそり返るから。後に日輪=白蓮華(唯一の物の意味)=正しい教え=法華経の図式が作られた。詳しくは『法華経講義』で。

2010-04-12 08:26:17
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん曰く、ギルガメシュ叙事詩の池に生える生命の樹がインドでは蓮になる。メソポタミアの理想のオアシスはインドではヒマラヤの北にある池になった。これが仏典に出る無熱悩池、阿耨達池の原型。

2010-04-12 08:48:20
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん「法華経講義」での獅子吼。「通説」とは、誰も異を唱えないから「通説」となる。だから「通説」なるものはたいてい嘘っぱち。

2010-04-13 16:24:58
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんによると、仏教史理解の上で梵語マハーヤーナと漢語「大乗」は全く意味が違う事を押さえておく必要があると言う。羅什が翻訳の際表現を弱めたのだと。法華経は般若経思想への反発から成立し、自らをマハーバイプルヤと称した。大乗教団など存在しなかったらしい。

2010-04-14 01:39:36
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんいわく、法華経の成立には西北インドの富裕な在家が関わっていた。「空」を無視しないまでも強調しない。法華経の作者らは原始仏教をそれなりに基礎にしているという。

2010-04-14 19:10:11
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんは言う。法華経にある梵語アディ・ムクティとは向上心、日本語の「志」。法華経は、悟りよりも限りない向上の道を重視。これは宗教の聖典じゃない。人々に生きる指針を与えようとする、人間による人間救済の教え。

2010-04-14 20:59:03
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんが言うには、法華経は、法華経と無量義経のみMaha-vaipulya(大方広経)と称し、般若経のMaha-yanaを認めない。難解至極の般若波羅蜜を否定、誰でも悟れると説く。これが法華経成立の背景。「大乗」の語は中国で広まった。法華経を「大乗」とみると理解できない

2010-04-14 22:39:17
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん講義メモの続き。布施浩岳『法華経成立史』は画期的労作だが、法華経成立の事情・背景の視点がない。また「序品」を軽視している。でも、法華経の「序品」こそは、法華経全体の構造を知る手がかりがあり、内容的にも優れた部分。

2010-04-14 23:06:33
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん、釈迦は悟るために考えたんじゃない。仏教は最初から悟りの宗教ではなかった。原始仏典では「悟り」(bodhi)の記述は少なく、欲望を捨てることを強調する。

2010-04-15 11:48:06
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん、法華経は積極的内容で、そして芸術的に優れ、インドとオリエントの文化が融合したまさに世界文学。芸術が分からないと法華経は分からないと言う。どうやら松山さんの文学研究は余技ではなくて、蓮の研究と同様に、そのインド学・仏教研究と深く、密接に連繋しているようだ。

2010-04-15 11:52:19
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん、法華経はMaha-vaipulya(大方広・方等)と称し他をvaipulyaとし、般若経の大乗Maha-yanaを否定。が、鳩摩羅什が大乗と小乗と分類する中国の状況に妥協し全て「大乗」と訳した。しかし日蓮は法華経の真意を見抜いて、実大乗と権大乗の分類を用いた。

2010-04-16 13:54:05
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん、法華経成立の背景には般若経への反発に加えて、当時西北インドでの弥勒信仰への反発があった。それで法華経に登場する弥勒は漫才で言うボケ役に貶められている。

2010-04-16 14:02:04
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんが繰り返し強調するのは、インドと中国では大乗の意味が違う。大乗小乗の分類は、特に当時の中国仏教界の諸事情を勘案した鳩摩羅什訳業の影響が大きい。インドの大乗は般若経系の集団のみを指した。大乗教団なんてもんはなかったが、般若経系の教団はあったかもしれない。

2010-04-16 14:05:05
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんが『化粧文化』誌上に20年にわたって連載した「インド人のよそおい」読みたいが集めるのが大変。どこか単行本にまとめてくれないかな。もっとも本人にしてみると、掲載誌が休刊しただけで未完らしい。あと1976年『第三文明』に21回連載した「法華経と蓮」もまとめてほしい。

2010-04-17 12:45:28
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんの法華経研究のほんの一端らしいが読み応えあり。そろそろその後の研究成果もまとめてもらいたいところ。 " 『蓮と法華経 ‐その精神と形成史を語る』" http://www.kanshin.com/keyword/2136380

2010-04-17 16:14:07
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんの研究によると、『法華経』の堤婆達多品は鳩摩羅什の漢訳時には無くて、後世編入されたとする定説は根拠のない誤りとのこと。

2010-04-18 14:10:34
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんは、法華経は吟遊詩人などが説いて回ったのが起源と推測。だから聞いただけでわかるように出来ているとのこと。一方、法華経が批判する般若経は難解で、聞いただけでは分からない、だから書写(写経)をすすめたのだと。

2010-04-24 20:38:36
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんが法華経の神髄を縦横無尽に語る 公開講座 『法華経講義』、次回は5月13日午後2時から。 - http://www.kanshin.com/keyword/1747931

2010-05-04 22:09:38
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎 『法華経講義』いよいよ5月13日。法華経や般若経から、仏教、インドの芸術や文学について、漢訳、梵本、パーリ語諸文献を引きながら博覧強記の「怪人」が語る。 http://www.kanshin.com/keyword/1747931

2010-05-10 07:51:36
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎執筆目録。知の巨人・怪人の軌跡。http://mekaru.com/matsuyama/list.html

2010-05-11 09:05:00