トンデル氏の2004年の疫学調査を勉強し国内の放射線防護に活かすまとめ

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1732641/pdf/v058p01011.pdf スウェーデンにおけるチェルノブイリの影響に関するトンデル氏の研究はその内容もですが、国や行政としての公衆衛生のあり方にも参考になるべき点が多いと考えます。また2012年1月28日土曜、31日火曜にそれぞれ新宿、福島で公演もあります。予習の一環になればと思いまとめました。
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studying @kotoetomomioto

トンデルさんの2004年論文(低線量被ばくによるスウェーデン北部における発癌率の上昇)の要訳を日本語で書きました。間違いなどご指摘頂けますと幸いです。https://t.co/TuBKPsfG

2012-01-14 16:40:04
まんちゃんざます @angelica4125

@study2007 翻訳お疲れ様でした。「スウェーデンではヨウ素の摂取状態が良好」とは日常生活の食事からの摂取しょうかね。「汚染の強い地域で地元産の食材消費が少なかったことが子供のリスクを下げた」またはスウェーデンはそこまでの線量ではなかったと。なるほど…。勉強になりました。

2012-01-14 17:11:13
studying @kotoetomomioto

まあ「普通に摂取してた」なんだろうと思います。癌登録や被曝調査の周知、範囲、などスウェーデンの対応には学ぶ所が多いですよね。文明国って感じがしますです。@angelica4125 「スウェーデンではヨウ素の摂取状態が良好」とは日常生活の食事からの摂取しょうかね。

2012-01-14 17:35:43
studying @kotoetomomioto

高木学校「トンデル氏講演」http://t.co/ADhn43v1:通訳 今中哲二氏 日時:2012年1月28日(土)13時30分から 会場:新宿区立新宿歴史博物館 2階講堂 新宿区三栄町22番03-3359-2131 都営新宿線曙橋駅・丸ノ内線四谷三丁目駅・南北線四谷駅

2012-01-14 17:51:58
studying @kotoetomomioto

「放射能災害対応特別講演とシンポジウム in FUKUSHIMA」 http://t.co/Kz8QwHSr日時 2012年 1月31日(火)18:30~20:30 会場 福島テルサFTホール 福島市上町4-25 マーチン・トンデル氏講演 通訳と解説 今中哲二氏

2012-01-14 17:57:40
studying @kotoetomomioto

京大の今中哲二さんのトンデル論文解説http://t.co/NhdBooCr:「スウェ ーデンには、そのような調査に取り組むための基本的な条件が整っていた。すなわち、詳細な汚染測定データ、正確な住民登録、それに確かなガン診断登録制度である。」

2012-01-14 18:33:43
studying @kotoetomomioto

トンデル論文のポイント:①トンデルさん以前に国として、住民登録、(低線量域も含め)線量測定、癌登録などが確立している。更にプライバシーを保護しつつ健康データを収集するしくみ・広報のやり方がある。

2012-01-14 18:50:58
studying @kotoetomomioto

②バラバラに飛び散った汚染レベルに対して精密な区分けをしている。反対に高齢者や南部の汚染が少なく、大都市が多い(バックグランドが大きい)地域は除外するなど疫学的な感度を上げている。

2012-01-14 18:53:52
studying @kotoetomomioto

③ただし呼吸・飲食による内部被曝は評価できていない。→(感想:流通により内部被曝が均一化したとすると下手するともっとリスク勾配はきつかったかもしれない?)

2012-01-14 18:56:44
studying @kotoetomomioto

④(大気汚染や化学物質、ライフスタイルといった要因による?)人口密度によるリスクは他の研究でも報告されているし、本調査でも相関があった。ので補正した。

2012-01-14 18:58:48
studying @kotoetomomioto

⑤喫煙は(偶然降り注いだ降下物による汚染度と元々の住民の喫煙率は多分関係が無いので関係なさそうだけど、それでも重要なファクターであるし、高汚染地域で少し相関がありそうなので)念のため補正したが補正し過ぎたかも?という感じ。

2012-01-14 19:03:03
studying @kotoetomomioto

⑥年齢構成は当然補正した。人口ピラミッドを5歳ずつの段に区切り、欧州の標準年齢罹患率のデータベースから係数を抜き出し、各地域の人口ピラミッドの形の違い(による罹患率)を補正。

2012-01-14 19:05:46
studying @kotoetomomioto

⑦そうやって補正したデータを基にマンテルーヘンチェル法(多分カイ二乗分布を仮定したモデル)とポアッソン回帰モデルで2種類やってみてそれぞれ相対リスクをだした。

2012-01-14 19:08:40
studying @kotoetomomioto

⑧で、100kBq/m2あたりのリスク係数を(当然重み付きで?)フィッティングして求め、両方同じくらいなんだけど、より控えめなポアッソンの方で言っても0.11/100kBq/m2ぐらい、と。

2012-01-14 19:11:38
studying @kotoetomomioto

⑨その係数はICRPの直線近似より10倍とか20倍とか悪そうな値ではあるけれど、内部被曝とか前癌状態の人への寄与とか、そこはまあ色々議論があるところ。いずれにせよ広島・長崎のデータは膨大ではあるものの昔の知見に囚われず、今後も新しいデータも収集し検討行きましょう、的なお話。

2012-01-14 19:16:54
studying @kotoetomomioto

⑩ちなみに去年年末のNスペでサーミ人が取り上げられたけど、スウェーデンにおいては1~2万人との事なので調査対象の1~2%の人口比。さらに主な居住地域が極圏だとすると比較的汚染度が低い(多数の被験者が含まれる群)に吸収されるので統計には大きな影響は与えていないだろう、みたいな?

2012-01-14 19:19:56

以下、感想や御意見

yoshi @yoshi_exe

トンデル論文の翻訳読ませて貰いました。よく調査・研究・解析がなされていると思います。汚染濃度と発癌の相対危険度の増加に用量・反応関係を認めますので、この調査・研究に関する限り低線量外部被曝と癌罹患率の増加は確実でしょう。被曝から10年でとは少々意外です。 @study2007

2012-01-14 19:15:49
studying @kotoetomomioto

ですよね。私は疫学の論文はちんぷんかんぷんなので良く判らないのですが、難しい問題によく取り組んでいると想像します。あとはやっぱり内部被曝の評価とかサンプルを抽出した研究との組み合わせとか、なんでしょうけどとにかく研究としても国の対応としても勉強になります。@yoshi_exe

2012-01-14 19:23:44
yoshi @yoshi_exe

トンデル論文は、低線量外部被曝の中期(10年)発癌予後と捉える事が出来ると思いますが、福島の場合は、これに内部被曝が加わると考えると、、、憂鬱になります。 @study2007

2012-01-14 19:30:39
studying @kotoetomomioto

「最高強度の1教区」とかが福島市〜伊達市ぐらいに相当するわけですし、低線量群には関東一円の人口が入るんですもんね、、。@yoshi_exe トンデル論文は、低線量外部被曝の中期(10年)発癌予後と捉える事が出来ると思いますが、これに内部被曝が加わる

2012-01-14 20:06:17
yoshi @yoshi_exe

100mSvで0.5%の生涯発癌率の上昇が正しいとするなら、現在の福島のレベルは、公衆衛生学的には憂慮すべきであるが、個人レベルでは気に病む必要は無いと思っていましたが、、、。 @study2007 「最高強度の1教区」とかが福島市〜伊達市ぐらいに相当するわけですし

2012-01-14 20:20:03
studying @kotoetomomioto

内部被曝の影響?and/or線量の区分けの精度?がポイントだとは思いますが、もしも食品を「分け合って食べてたら」この勾配は真値より鈍ってるわけですもんね。色々考えさせられます。@yoshi_exe 100mSvで0.5%の生涯発癌率の上昇が正しいとするなら

2012-01-14 20:37:09
yoshi @yoshi_exe

100mSv、0.5%の出典を調べてみたのですが、よく判りません。もし、広島・長崎被爆者のデータから得られたものとすると、その被曝様式は福島とは大きく異なる訳ですから、そのまま当て嵌めるのは危険だと今は考えています。 @study2007

2012-01-14 20:46:41

以下、講演でトンデル氏に質問したいことリストなど