錦織博監督が語る、アニメ制作におけるロケハンの問題点
アニメ制作にロケ地を求める理由は色々あると思うが、所謂、実写でのロケハンとは意味あいが違うと思っている。少なくとも自分は。後で、聖地巡礼などで盛り上がるのはとても良い事だが、ゆるキャラのように目的化するのはどうかと思う。
2012-01-24 19:01:48この頃は、アニメ制作の準備期間にビジュアルを依頼することが困難になってきた。それが多くの作品で、ロケハンに頼る理由の一つになっている。美術がリアルに傾いているのもその余波だと思うが、絵とか情報に対してもっと自覚的になるべきだと思う。
2012-01-24 20:44:48アニメ美術において、リアリズムも表現の一つではあるが、リアリズムイコール、ハイクオリティではないということに、立ち戻るべきだと思う…と、言いつつ、カメラを持って街に出るのであった。
2012-01-24 21:00:21構図のことかな?構図もライティングにもちゃんと意味が無いと駄目ですよね。RT @nishiki_hiroshi: 絵に対して自覚せよ、と言うのは、小林七郎さんに良く言われた
2012-01-24 20:53:55@osamukoba 写真と絵とは違うと言う話ですね。いつもオサムさんも言っている事っす。でも、観てくれている人たちに満足してもらうためにはもっと色々と工夫していかないといけませんね。
2012-01-24 21:09:35@nishiki_hiroshi 写真を使う場合はどう撮るかが大切かな。僕は自分の作品だと自分がシーンを想定して撮った写真以外は極力使いません。あとコントラストとかいじるかな。そのまんまは駄目ですよね。時間があるときは写真はあくまでも参考で、自分でレイアウト切りまーす。
2012-01-24 21:24:43@osamukoba 最近は、写真~を線情報を最短で獲得するツールとして割りきっています。時折り、写真レイアウトを使うのもそのためです。
2012-01-24 21:35:17じつは、アニメの「インデックス」と「レールガン」では、美術に対しての考え方が全く違っている。具体的には、「インデックス」では主に、線情報、密度を増やすことを主眼にしている。学園都市を電子回路、基板にみたてて複雑にすることで、世界観を出したかった。
2012-01-24 22:27:16一方でアニメ「レールガン」は、ムードや温度を描くために美術が機能している。両作品の美術の描き方はほとんど同じではあるが、演出の考え方は全く違っている。
2012-01-24 22:31:54同じスタイルの美術を用いても、全く違うアプローチの作品になるという例だが、仮に「インデックス」の前に「レールガン」が作られていたら、長井監督は違った表現にしていたかもしれない。
2012-01-24 22:36:29美術スタッフの頑張りで、「レールガン」の美術も高密度なものになっているが、そのことが表現についてわかりにくくしているとも言える。高密度=ハイクオリティという呪縛は、ときに美術スタッフを苦しめてもいる。
2012-01-24 22:40:49実景のロケにおける弊害は、現実が持つ情報の密度を、画の側に引き込んでしまうこと。つまり、無自覚に高密度になってしまうということである。しかも一度始めると後戻りできない。
2012-01-24 22:48:01聖地巡礼と、ロケハン主義が表裏一体になっているのが現実であろう。もちろん、成功作もたくさんあるし、その方法を否定するものではない。(自分もやっているし)むしろ問題は、美術のスタイル、描法が固定化してしまうことだと思っている。
2012-01-24 22:56:18物量や、密度にとらわれて挑戦しなくなることが良くない、これも小林七郎さんがよく言っていた言葉だ。リアルに安心してはいかん、とも。このあたりのことは、もういちどじっくり考えてみようと思う。(連投すみません)
2012-01-24 23:00:34