登山者が考える被災生活の知恵

もう20年近い昔の話ですが、毎年、海外へ一ヶ月以上、山登りしてました。ベースキャンプから上では、使えるものは自分たちが持ち込んだリュック数個分の食料、燃料、寝具にテント。きちんと収納すれば一般家庭の押し入れの片隅に収まる量で、その装備で僕らは最長で四週間、最低気温零下40度の氷河上生活に耐えました。その時の思い出話が、現代の被災生活に役立つだろうか?を考えたまとめです。
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みゅう @danatatm

災害対策において非常用備蓄は大切だが、あなたは乾パンで一ヶ月生きられるだろうか?殆どの人が無理。いざという時にこそ「美味しく楽しく食べられる事」が重要なんだ。 高所登山をやってた頃、一番役に立ったのは、マルチビタミンの錠剤だった。こういう知恵は是非活かして欲しいと思う。

2012-01-19 14:28:18
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録)お湯だけを作るのは割合簡単な道具で済むが、調理となると話は別。アラスカ遠征の際、一番役に立った調理器具は、登山用のコッフェルではなく「深めのテフロン製フライパン」だった。底面積が広いから短時間でお湯が湧くし、煮る焼く茹でる蒸すなど自由自在。

2012-01-19 15:41:19
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録)調理器具で重宝するものに、特に日本人の場合「割り箸」がある。炒め物は勿論、慣れれば目玉焼きを剥がすことや、クレープをひっくり返すなど自由自在。スプーンやフォークもあれば便利、これらは百均で手に入る木製のものが、いちばん安くて使いやすい。

2012-01-19 15:45:08
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録)献立編:冬山で一番人気のあったメニューは「コンビーフスープとフランスパン」だった。鍋にコンビーフを入れひたひたの水を注ぎ沸騰したら粉末のスープを入れて出来上がり。これにフランスパンを浸して食べるのが最高に美味い。

2012-01-19 15:49:17
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録)献立編:最悪なのは甘いもの。三食続くと確実に嫌になる。また缶詰も要注意、塩気が強かったり油が多かったりの物が多い。缶詰を備蓄するなら「どうやって(何と)食べる?」を考えておくこと。

2012-01-19 15:52:19
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録)非常用備蓄にも保存期限がある。避難訓練などで定期的に消費すべき。その際、避難所(仮想)で「本当に美味しく楽しく食べられるか?」実験するのがいいだろう。 普段は高価で手を出しにくいような高級レトルト食品を、年に一回の避難訓練の楽しみとして備蓄するのも一興。

2012-01-19 15:57:16
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録)ひとやすみ:避難生活は僕が経験してきたような極限生活に似ていると思う。生き抜くことは大事だが、人間は日々の生活の中に楽しみがなければ生き続けることはできない。現実に不自由な生活を強いられている方々には不謹慎に思われるかもしれないが「明日は我が身」なのである。

2012-01-19 16:00:14
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録)基本的な備蓄量:水は一人あたり3Lは必要。4人家族なら、1.5Lのペットボトル8本が一日の量。最悪、1週間持ちこたえるには水だけでペットボトル50本以上を用意せねば「健康に過ごすことは難しい」ということになる。この上食料でしょ。普通の家庭じゃ無理だよね。たぶん…

2012-01-19 16:08:17
みゅう @danatatm

災害備蓄(備忘録):極地登山で有利だった点は、雪は水を溶かせば容易に手に入るって点だった。気温が低い分、水も腐りにくい。逆に外界では衛生的な水の入手が難しいと思う。雨水を効果的に使う方法を考案したり、地方なんかだったら、昔水源にしていた沢なんかをマークしておくといいだろう。

2012-01-19 16:12:30
みゅう @danatatm

ロシアで山登りした時、現地のガイドから、屋外で座る時、必ず何か敷物を使うように言われた。これは冷えを防ぐためだ。避難場所で毛布を支給されたら、下に断熱材…新聞紙一枚でもいいから敷く事で、随分と身体の負担が違うもの、先の見えない避難では尚の事。

2012-01-20 11:20:01
みゅう @danatatm

@notazou 今までの防災対策は「万一のため」を想定した「緊急避難的なもの」だったように思いますが、三陸や先の阪神淡路をみるに、この国はいつ被災しても不思議のない国なんだなって思うわけです。一時的なものから、避難場所を起点とした暮らし作りみたいなものを考えて行こうかなと…

2012-01-20 14:07:21
みゅう @danatatm

避難は一時的なもので、いつかは帰れるとか、再建できるものだと思っていたが、恒久的に、その土地そのものに帰れないとすれば、避難場所は新しい生活を始める場所、我慢も大事だが、それだけでは人は生きられない。

2012-01-21 09:11:43
みゅう @danatatm

@notazou 避難生活をずっと…あり得るんです。それが今の福島じゃないでしょうか?家に帰れないどころか再建すらできない。その場合、避難生活の延長が人生の再出発となる人もいるでしょう。避難生活をしながら通常生活を営まねばならない、だからこそ「献立」が必要なんです。

2012-01-21 17:06:42
みゅう @danatatm

@notazou 山ヤに出来ることは、結構多いと思うのですよ。例えば僕らは「車中泊よりテント生活のほうが快適」だってことを知っているけど、一般の人の感覚は真逆なんです。このような「山ヤの常識、世間の非常識」を並べ眺めることで復興の役に立てる可能性もあるわけです。

2012-01-21 17:18:52
みゅう @danatatm

ここで一息…テントの色で、ストレスの原因になる色があるそうで…特に黄色が良くないって聞いたことあるけど、どなたか論文とか出典をご存じないでしょうか? #hiking #climbing #camping

2012-01-21 17:25:29
みゅう @danatatm

灯油ストーブつけっぱなしとエアコンつけっぱなしでは…当然、灯油ストーブに軍配が上がる。餅は焼けるし湯も沸かせる。ダッチオーブンを載せておけば、暖房効率が良い他、電子レンジ的な用途もあって、なかなかに節約できる。安全性?人がいない部屋で使わない…これ以外、なにか問題があるだろうか?

2012-01-21 18:46:52
みゅう @danatatm

@notazou お題をもう少し具体的に申し上げますと「避難所から通勤するための献立」ということになります。

2012-01-21 22:29:04
みゅう @danatatm

安価で栄養豊富な乾物を持ってきたところは流石です。問題があるとすれば、ひじきの好き嫌いを、どう解決するか?これは自治体からの食料配給とリンクする必要があるのです。 “@notazou: @danatatm 献立、その1!ひじきご飯と味噌汁が頭に浮かびました!”

2012-01-22 17:58:55
みゅう @danatatm

ふりかけ類はサイドメニューとして良いと思います。メインディッシュはどうしましょ?納豆と言いたいところですが、保存&備蓄の問題がクリア出来れば… “@notazou: @danatatm ゴマふりかけなどの手軽に味プラス栄養も摂取できるものはどうでしょう。スタンス、お分けします。”

2012-01-23 12:34:34
みゅう @danatatm

この冬は石油ストーブが大活躍なのだが、その活躍の陰には「ダッチオーブン」が一役買っている。ダッチオーブンをストーブの上に乗せっぱなしにしたら温かいこと…どうも、そのままだと上に突き抜けてしまう暖気がダッチオーブンのリフレクター効果?で効果的に温めてくれるようだ。

2012-01-23 21:11:48
みゅう @danatatm

@notazou 発想変えましょう…が今回のお題です。食べられればいい、生きられればいいで、何年も持つ訳がないのです。そういう発想なら今、行政がやってることと何ら変わりません。仮設住宅が出来るまで数ヶ月。そこから自力更生するまでの献立を考えるのです。

2012-01-24 17:37:38
みゅう @danatatm

@notazou 被災→住む場所も備蓄も完全に残っているが、ライフラインが完全に破壊された→1週間後には「自分の備蓄と同じものが」支援物資として定期的に投下される→ライフライン、流通、交通機関の完全復旧まで三ヶ月。条件:被災後一週間で通勤を再開する必要がある…と、こんな条件です。

2012-01-24 17:59:45
みゅう @danatatm

@notazou 我々は自分が背負っていく荷物だけで、山で生き延びる術を知っています。僕は自分が背負った荷物だけで、アラスカの氷河で四週間生き延びました。勿論、背負える量には限度がありますが、補給があれば何年でも持ちこたえられます。それを行政に担わせる…というのが発想の基本です。

2012-01-24 18:04:27
みゅう @danatatm

@notazou では、僕はなぜ四週間ザック一つで生き延びられたのでしょうか?精神力だけで生き延びられるほど高所は甘く無いです。そして、生きて日本に戻っても無職の日々に戻るだけ、どこにも希望なんてなかったです。あったのはただ、綿密な計画と計算だけでした。

2012-01-24 18:13:42
みゅう @danatatm

@notazou 僕は山ヤとして出来ることを考えています。山ヤの知恵は特別なことではありませんし、強くもなんとも無いですが、特に日本の山ヤは痩我慢がひどすぎて大きな山へ行くとたいてい失敗します。一泊や二泊なら無理な計画でも持ちこたえられますが、一ヶ月は持ちませんよ。

2012-01-24 18:21:00