NHK・クローズアップ現代「自分の人生、どこまで記録?~広がる“ライフログ”~」 書き起こし・ほぼ完全版 #nhk
- toshihiro36
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冒頭のVTRが流れます
<ナレーション> つれづれなるままに 日ぐらしすずりにむかいて 心にうつりゆくよしなしごとを・・・・(徒然草) いにしえより、人々が書き綴ってきた思いや出来事の記録。そしていま、デジタル技術の飛躍的進歩により、手軽にさまざまな記録を残せるようになりました。
2012-04-10 14:00:01<ナレーション> いつ、どこで、何を食べたのか。どんな本を読んだのか。普通であれば忘れてしまう日常のささいな出来事を、丸ごと記録できる。人生の記録「ライフログ」は、私たちの生活を変え始めています。
2012-04-10 14:05:11<ナレーション> 一方でデジタル技術に頼らない、ノートや手帳を使った手書きの「ライフログ」も見直されています。あえて手間をかけ生活の一部始終を綴ることで、人生を見つめ直すきっかけにしたいという人が増えているのです。
2012-04-10 14:08:36ここから本編です
国谷: こんばんは。クローズアップ現代です。「ライフログ」という言葉を聞いたことがなかったという方が、まだ大多数にのぼるとみられますが。この「ライフログ」は人生の記録。毎日、自分に起きたこと、見聞きしたこと、感じたことを記録していく。
2012-04-10 14:17:22国谷: 日記と何が違うのか尋ねられると難しいんですけれども。日記はその日を終えて書きとめていきますが、「ライフログ」はいつ、どこで、何をしたのかその都度記録していきます。
2012-04-10 14:24:49国谷: デジタル技術の急速な発達によって、例えば自分が写した写真、自分のいた位置情報、歩いた歩数や睡眠時間、さらには摂取したカロリーにいたるまで個人のありとあらゆる記録を残せるサービスが提供されるようになって、個人の生活や行動記録が残せるようになったのです。
2012-04-10 14:29:15国谷: このデジタル機器の発達が「ライフログ」を後押ししていると言っても過言ではないのですが、その一方でデジタル機器ではなく、あえてノートや手帳に手書きで「ライフログ」を書きはじめるといった人々も増えています。放っておくと曖昧になり、忘れ去られていく記憶。
2012-04-10 14:34:31国谷: なぜ人々はいま人生の詳細な記録を残そうとしているのでしょうか。まずはデジタル機器を使って、自分の生活や行動記録を積極的に取っている人々が、その記録とどのように向き合おうとしているのかご覧ください。
2012-04-10 14:38:27VTRが流れます
<ナレーション> 休日のデートを楽しむ五藤隆介さん(31)と北小路晴菜さん(26)。二人は生活のすべてを記録に残そうとしています。カフェに入る前には、店の外観や看板を記録。注文した料理も食べる前に記録。さらにお店のコースターも記録。目に入ったものは次々に記録していきます。
2012-04-10 14:44:36<ナレーション> 二人が利用するのは、無料で提供される「ライフログ」サービス。撮った写真は日付と共に自動的に整理され、保存されます。二人はこのサービスを使って訪ねた店や読んだ本、さらに欲しいものなどあらゆるものを記録に残しています。
2012-04-10 14:49:20<ナレーション> こうした「ライフログ」が活かされるのは、例えば街で時間をもてあました時。 これまで集めてきた記録の中から、どこへ行き、何をするかを選ぶことができるのです。
2012-04-10 14:54:04北小路: そのノートをヒントにして予定が立てられたり、行きたかった場所が…「そういえばあそこのどこどこのお店、行きたかったんだ」というのがあって、行けたりするとさらに楽しくなってくる。
2012-04-10 14:57:20<ナレーション> デジタル技術の発達によりあらゆる行動を簡単に記録できるようになった今、自動改札機の乗り降りの記録から携帯電話に内蔵されるGPSなどの位置データ、さらには日々の睡眠の状態まで「ライフログ」として残せるようになりました。
2012-04-10 15:02:09<ナレーション> 時間をより効率的に使いたいと思っていた大学生が利用するのは、睡眠や勉強・余暇など、1日の時間をどう使ったのかグラフ化してくれるものです。
2012-04-10 15:04:55<ナレーション> このサービスは毎日の食事の写真を、カレンダーで一覧表示。さらに画像を自動的に解析して、自分でも気付かなかった食事の偏りをチェックしてくれます。
2012-04-10 15:13:02<ナレーション> 仕事で多忙なこちらの男性が使うのは、「人間関係向上計画」というサービス。メールや電話の頻度を解析し、相手との絆の状態を常にモニターしてくれます。連絡が途絶えると、その人との距離が離れていき、関係が疎遠になっていることを知らせてくれるのです。
2012-04-10 15:17:18