ライスのアニメ感想:#164 LUPIN the Third -峰不二子という女-(6)

LUPIN the Third -峰不二子という女-6話感想です。 今シリーズのオリジナルキャラ、オスカーのメイン回でした。 「峰不二子という女」を読み解く上で非常に重要なキャラなのではないかと。 その複雑怪奇なキャラ性に迫ってみました。
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テリー・ライス @terry_rice88

LUPIN the Third -峰不二子という女- Ep.06「愛の牢獄」本シリーズ唯一のオリジナルキャラ、オスカー回でした。内容はダヴィンチ・コードの隠されたペンダントを巡る不二子とオスカーの駆け引き、なんですが女学園百合に男の娘とガチホモが織り交ぜられて、とってもカオスに。

2012-05-11 12:30:51
テリー・ライス @terry_rice88

もうぶっちゃけ、女声が違和感なく出せるオスカー役の梶裕貴の演技だけで、この回を見た価値はあったけど、前回のルパンらしい話と比べると今回の話の方がシリーズとして正調の話なんだろうなと思わなくもなかった。脚本が岡田磨里で、絵コンテ演出がピンドラのチーフディレクターだった中村章子さん。

2012-05-11 12:35:50
テリー・ライス @terry_rice88

なので非常に女性らしい感じのエピソードだったんではないのかと言う印象。そもそもオスカーの心情って、男にしてみればおよそ理解のしがたいキャラなので、何かしら意味があるとすればこの女性スタッフ中心シリーズにおけるキーマンなんでしょうねえ。出るべくして出てきた感じのあるキャラ。

2012-05-11 12:39:15
テリー・ライス @terry_rice88

見てきた感じだと、オスカーそのものが「女性の同属嫌悪」的な感覚を具現化したような男性キャラなのかなあって言う気がします。今回の女装の堂の入った感じとか、あからさまに女性(特に不二子)を嫌悪するところとか、一方で愛を注ぐ対象(銭形)には無償の忠誠を誓っているなどなど。

2012-05-11 12:43:36
テリー・ライス @terry_rice88

悉く女性の感覚や感情、狂気を対象化させることで、不二子のキャラに対して問題提起を促そうとしているのかなあ。オスカーそのものがかなり高潔で自己愛だったりに溺れるタイプのキャラなので、余計に自分以外の他者に厳しいのかもしれないけども。それこそ、視野狭窄的な面倒くさいキャラではある。

2012-05-11 12:48:28
テリー・ライス @terry_rice88

なもんだからオスカーって、そも男性には受け入れがたいキャラだよね…。なんでこいつがいるのってレベルに。でも不二子という女と言う主題に対しては必要不可欠なキャラなんだろうなあ。今回、ルパンにカリオストロの城の名台詞を諧謔させて、嘲笑させているのは極めて象徴的だったんじゃないかと。

2012-05-11 12:53:06
テリー・ライス @terry_rice88

あれって、今回のメインスタッフが「カリオストロの城」のクラリスの絶対的ヒロイン性に「いやいや、ねーから!」って言ってるようなもんだと思う。クラリスそのものが男の願望の具現化でしかないから、それを女性から見て、否定したんだろうなあと。あんな純粋培養な女性いないだろって。

2012-05-11 12:56:41
テリー・ライス @terry_rice88

このルパンの会話の相手がオスカーだって時点で非常にシニカルなんだよなあ。性別の上では男性×男性だから。クラリスが男性(の願望)を映す鏡でしかないっていう意味合いで機能していて、表現的には高度なものになっているのかもしれない。とはいっても、オスカーの敵はルパンでなく不二子なんだよな

2012-05-11 13:01:00
テリー・ライス @terry_rice88

オスカーにとってはルパンは銭形の寵愛を一身に受けるための捧げ物であり、不二子はさらにそれを釣る餌なんだけど、愛に生きる高潔な彼にとって、強かな不二子は汚物以下の何者でもない。でも実際、不二子が今まで築き上げたキャラ性ってリアルの女性に通ずる所があるんだと思う。観念的なところでね。

2012-05-11 13:07:30
テリー・ライス @terry_rice88

逆にオスカーの高潔さって、カリ城のクラリスの裏返しであって、女性の同族嫌悪感が物凄く出ている。クラリスの絶対的な純真さをさらに捻じ曲げて男にして、女性がクラリスに感じる違和感を男性に伝えているんじゃなかろうか。ってこうやって考えると非常に複雑なキャラクターなんだなあ、オスカーって

2012-05-11 13:11:39
テリー・ライス @terry_rice88

複雑と言うかややこしいキャラだな、それでいて面倒くさいw なもんだから女性的狂気も上に乗っかっているから、今回のラストで不二子にヤンデレしてるっていう向きも取れるか。ともかく憎悪の対象が男性に向いてないのが非常にオスカーのキャラクターを物語っていそうだし、今後の物語の軸になりそう

2012-05-11 13:14:28
テリー・ライス @terry_rice88

それと今回が折り返しの回だったからか、1話の冒頭以来のテロップが出てきましたね。「不二子という女の全てを記録する」云々かんぬんというやつ。あれが今回の縦軸の一つでもあるんでしょうね。「恍惚も絶望も全てお前を構成する因子たち」というのは不二子が作中でも言ってましたね。

2012-05-11 13:21:25
テリー・ライス @terry_rice88

それらが何を意味するのか、ロリ不二子の場面を含めてまだ謎に包まれていますが、彼女はずっと監視され続けているのか。ロリ不二子の所でもEDのラストカットのスタンプでもフクロウが印象的に目に入ってますけども、それが今後堂繋がって、不二子のバックグラウンドが語られるのかは注目でしょうね。

2012-05-11 13:24:37
テリー・ライス @terry_rice88

不二子の強い女と言う印象を保ち続けたまま、過去をどう描くかってことになっていくのかなあ、彼女の過去を抉って弱い面を見せるって言うのはキャラが崩れる可能性があるので非常に危険性が高いんだけど、どう捌いていくんだろうか。その際、ルパンが彼女を救う側に回るのかどうかも。

2012-05-11 13:27:07
テリー・ライス @terry_rice88

このシリーズにおけるルパンの立ち位置は不二子に対しての「王子様」であると睨んではいるんだけど、そこを違和感なく描けるのかなと思ってます。不二子を主役に据えるという時点で、ルパン三世を考えると言う命題も与えられているはずなので、どう解決していくのか、ルパンの解釈に注目だなあ。

2012-05-11 13:31:42
テリー・ライス @terry_rice88

そういうところでクリカンルパンの更なる覚醒をも担っていそうですし、今後新メンバー達の繰り広げるエピソードに深みを持たせる事もこのシリーズにはかかっていそうですねえ。しかしこのシリーズを通じて、クリカンルパンの覚醒が始まってるのでもっと自由にやってほしいところ。

2012-05-11 13:34:39
テリー・ライス @terry_rice88

と言った所で、今回の感想は以上。どうもありがとうございました。それではまた次回です。

2012-05-11 13:36:26