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昼前の会見後
昼前の会見でTポイント付与が語られたので、心配が広まりました。
8つめ ビックリ仰天ww 図書館カードをTカードに! ポイントも貯まります!! ( #takeolibrary live at http://t.co/pIQ3f7H8)
2012-05-04 11:11:48個人情報保護法関連は大丈夫なんだっけ?RT @TakeoLibrary: 8つめ ビックリ仰天ww 図書館カードをTカードに! ポイントも貯まります!! ( #takeolibrary live at http://t.co/AsslkwUC)
2012-05-04 11:47:39大丈夫です。そのように制度設計します。 RT @pamanmitsuo 個人情報保護法関連は大丈夫なんだっけ?RT @TakeoLibrary: ビックリ仰天ww 図書館カードをTカードに ( #takeolibrary live at http://t.co/AxxYiNb3)
2012-05-04 12:44:47大丈夫らしいので、まずは確認しようという流れになりました。
夕方の会見
夕刻、佐賀県庁で行われた会見で、高木浩光氏の質問が読み上げられました。
質問です。(2)Tポイントカードで図書を借りたとき、借りたという情報はCCCに提供されるのでしょうか。 ( #takeolibrary live at http://t.co/yJNpSora)
2012-05-04 17:21:36CCC: そこはまだ決めていません。
市長: 何で本を借りるのが個人情報なんだと僕なんか思いますので。
市長: そういう意味で僕はもう、元々、何を借りたかっていうのを、なんでこれが個人情報だ?って思ってるんで、それも。
(【テキスト起こし】武雄市とカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の武雄市立図書館の企画・運営に関する提携基本合意について - Google ドキュメントより)
大丈夫ではなかったので、高木氏が注意を喚起しました。
武雄市長、会見で怒り露に「なんでこれが個人情報なんだ!」と吐き捨て - 高木浩光@自宅の日記(2012年5月4日)http://t.co/Hkq3kMrR
2012-05-04 21:39:58市長の説明
市長がそれ以外の点も含めて、説明しました。
安心できませんでした。
「樋渡啓祐が『深夜特急』『下町ロケット』『善の研究』を5月6日に借りた」は個人情報。
「5月6日20時40分、42歳の市内在住の男性が、『深夜特急』『下町ロケット』『善の研究』を借りた」は個人情報ではない。
時刻の情報が逆に細かくなっている点はさておき、樋渡啓祐の箇所が42歳の市内在住の男性なら個人情報ではないという理屈です。
しかし市長はTポイントも付けようとしています。そのためには「5月6日20時40分、樋渡啓祐さんのカードに、3ポイント追加」という情報もCCCに送らなければなりません。
Tポイント付与のための
「5月6日20時40分、樋渡啓祐さんのカードに、3ポイント追加」
と、
「5月6日20時40分、42歳の市内在住の男性が、『深夜特急』『下町ロケット』『善の研究』を借りた」
とを照合すると、
「5月6日20時40分、樋渡啓祐さんが、『深夜特急』『下町ロケット』『善の研究』を借りた」
と復元され、市長が個人情報だと認めている情報になります。武雄市図書館で分の精度で年齢性別市内在住が同じ他の利用者が同じ冊数の本を借りる可能性はほぼないと言ってよいでしょう。そして一般に照合されて個人情報に復元される情報もまた、個人情報とされます(後で問題になります)。
(このタイミングで市長が高木氏を脅迫、恫喝する事件が起きました。これはこれで重大な問題ですが、ここでは主張の動向に関係ないと思いましょう)
個人情報じゃないというのは照合性を認めていないからではないか
照合すると市長も個人情報と認めている情報が復元されるのに、どうして市長は「個人情報ではない」と主張しているのかについて、高木氏は筋道の通る解釈を条例に求めました。
「個人情報」定義の弊害、とうとう地方公共団体にまで - 高木浩光@自宅の日記 (2012年5月8日)http://t.co/c2dXEi6O
2012-05-09 09:26:53括弧書きの「他の情報と照合することができ…」が条文にないことで、市長は照合できるかどうかを考慮しなくてよいと考えているので「個人情報ではない」と主張しているのだろう、として、市長の主張自体の是非を棚上げし、個人情報保護のあり方について言及しています。わたしにはそう読めました。
自爆END
ところが市長はこれにも食ってかかります。
市長の主張に一応筋道の通るだろう解釈を、なんと市長自身が粉砕し、嘲るように否定しています。こうなると、市長の「個人情報ではない」という主張を市長自身が成り立たなくしてしまったわけで、俗に「自爆」と呼ばれる現象にしか見えません。
このような経緯のため、「個人情報か、個人情報ではないのか」を主要な論点に置いている人は、まともな人の中にはもういなくなっています。
なお矛盾する市長の二つの主張については、
「括弧書きがない場合も括弧書きの対象である『他の情報と照合することができ、…』が機械的に除かれるわけではない」
とする、後から出された主張の方を妥当とする意見をうかがっています。したがって、わたしは「個人情報ではない」の主張の方が誤っていると解釈しています。
5月28日追記
市長: でその際に、まあこれちょっと色んなツイッターとかでも色んな所で言われてますけど、とくに個人情報ていうか、まあ、僕はとくに個人情報だとは思ってませんが、図書館の、履歴、の情報の扱いであるとか、様々なご懸念の部分ていうのはありますので、これは、こ、これは、6月議会のどっかのタイミングで、議会にご報告をしたいなと。まあどういう形かっていうのはまだわかりませんけどね。報告はしたいなという風に思っています。これはもう議会とよく相談します。
市長は自己矛盾まで引き起こしてもなお、個人情報だとは思いたくないそうです。往生際が悪いですね。