旧軍戦車の耐弾性について

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

ふむ、どうやらPANZER誌別冊の「日本の戦車と装甲車両」によると、チハの車体にチヘの砲塔を乗っけて、結果的に砲塔装甲を強化されたタイプのチハ改が44年から出回ってたみたいですね。ワシントンの米海軍ヤードで展示されてるのはまさにそれらしいって話です。

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若獅子会で出版された「手記・少年戦車兵」に「私の操縦する戦車は前面装甲が二重装甲になっているため5cmも厚さがあり、普通車の2倍の装甲を持つ特別車であった。山上に布陣する敵の対戦車砲弾を散々受けたがビクともしなかった」となんて甲斐正供氏の話がありますね。

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で、この2点を考えるとフィリピンのルソン島とレイテ島にで防衛にあたっていた戦車第二連隊で装備されたと言われるチヘは、このチヘ砲塔搭載型のチハと考えるほうが妥当そうです。

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で、チヘ砲塔で強化された砲塔装甲は全面に25mmの追加装甲をボルトで貼り付けてるタイプなのですが、どの距離から撃たれたかって考慮も必要ですけど、これで敵の対戦車砲（恐らく37mm）を寄せ付けなかったということを考えるとそれなりに対弾性はありそうですね。

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米軍の37mm対戦車砲は「M3対戦車砲」で、この中で一番貫徹力がある弾がAPCBC-T弾頭のM51弾。これの初速が約884m/sで貫徹力が20°の傾斜装甲に対して1000yd（914m）で53mmの装甲を貫徹させている。

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山上からの砲撃が仮に1000ydであると仮定すると、その距離から撃たれた砲を散々弾いているという話になりますから、37mm砲に対してチヘ砲塔はかなり良好な防御力を持っていたと考えられますね。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

やっぱ旧軍戦車がM2で抜けるって伝承はよく流れるな。まあハ号は抜けるから合ってるっちゃ合ってるんだが。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

しかし実際ハ号がM2で撃破されたって話はあんまり聞かんな。八九式中戦車が100発以上の機銃弾（弾は何か忘れた）で穴だらけにされた写真なら見たことあるんだが。ちなみに乗員は乗ってた車長以下全員死亡だったはず。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

ああ、ようやく見つけた。西住小次郎大尉の登場してた八九式中戦車だね。約1300以上の弾痕が戦車に残されてる。けど戦車長は足を狙撃されて死亡したけど部下は生きてたんだね。さっきは嘘ついた。 http://t.co/wx5P3DE5

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

詳しい調査書が見つからないから分からないけど、かなり深く弾痕が付いてるものも多いな。これを見る限りでは貫徹してるものもありそうな気はするけど、あくまで気がするだけだから言及は避けよう。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

八九式中戦車の前面装甲については車体が17mm、砲塔が全体に渡って17mm。前面装甲としてはちょっと薄いな。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

対して7.92mm弾のAP弾で100mを13mmか……まず抜けないはずだな。でも結構ギリギリか。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

うーん、流石にちょっとコレは分からんぞ…？でもまあ大戦前だから……いや、でも後の委員会の発表でニセコ鋼の対弾性の問題を上げられてたし……

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

中国戦線においてこちら側の戦車の装甲が小銃徹甲弾の対弾性について疑問視されてる報告は多いし、前線での手記には「苦労させられた」、よく聞く話に「小銃徹甲弾でスポスポ抜けた」って話は多いんだけど、実際に抜けた車両についての話とか数値データとかは見た記憶が無い。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

抜けた車両、その部位、状況や相手の弾丸の種類とか貫徹力とかそこら辺のデータが足りないなぁ。結論を出すには早計すぎる。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

西住小次郎大尉が搭乗した弾痕がつきまくった八九式中戦車を出して「ほら抜けてる！」って言うのは簡単なんだけど、仮に抜けててもこれどの距離でどういうふうに撃たれたか分からないしなぁ……

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

これが300とか400ぐらいの距離で抜けてれば大問題なんだけど、距離20～30で抜けたという可能性もあるわけで。まあ小銃弾については抜ける事自体が問題なんだけど、だからって「旧軍戦車のみが特段弱い」って証拠にはならないのよね。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

うーん……旧軍戦車の対弾性は何ともいえない話が多くて分からんな。

💉×6ヰるへるむ・わっかかわっかー・三世 @marman_band

@Nyarlathotep_44 その距離もちと面倒だぬ。射距離が短い∝存速が早い＝貫通力増と思いこみがちなんだけども、実際は早すぎる着速は弾丸の破砕を招き、早すぎる着弾は弾丸姿勢の不良に伴う弾丸の破砕を招きます。つまり、発射(cont) http://t.co/kqNR2J2k

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

@marman_band ふむ、となると数値的な最大貫徹力は近距離よりも中距離で発揮されるって考えの方がいいんですかね？

💉×6ヰるへるむ・わっかかわっかー・三世 @marman_band

@Nyarlathotep_44 本来ならば。ただし、薄板相手(弾径/装甲厚比が0.7以上@論文値だと特に)の場合は、栓抜き現象(plugging)が発生しやすくなるので、まためどくなるけどね。

這い寄る混沌@おえかき練習ちう @Nyarlathotep_44

@marman_band なるほど、例えばチハ正面装甲25mmと37mm砲ではそれを考えに含めておく必要性がありそうですね。でも今回は八九式中戦車と7.92mm弾の弾径/装甲厚比は0.2以下なので、特に考慮に入れる必要はなさそうです。