佐々木隆治氏(マルクス研究者)がリカードとマルクスについて語る

若手のマルクス研究者、佐々木隆治氏が、マルクスとリカードの関係についてツイートしています。マルクスの剰余価値論とリカードの利潤論はいかなる関係にあるのか。
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marx kenkyu @marukenkyu

@GAKU_IZ なるほど。パリノートまではマルクスはリカードの経済理論に否定的で、労働価値説も受け入れていませんでした。テーゼやドイデを経由した哲学の貧困や賃労働と資本ではリカードの労働価値説を受け入れますが、逆にリカードの議論にのっかているので、価値と生産価格の区別もない。

2012-04-13 16:55:08
marx kenkyu @marukenkyu

@GAKU_IZ しかし、グルントリッセではまだおぼろげながらではありますが、マルクスはもう基本は掴んでいます。そうすると1848年から1857年のあいだのマルクスの経済学研究を分析する必要がありそうですね。わたしはまだこの作業には着手しておりません。

2012-04-13 16:57:42
marx kenkyu @marukenkyu

@GAKU_IZ ただ、理論的なことをいえば、マルクスはリカードから入っているので、生産価格についてはむしろわかっていて、大変なのは価値が私的労働の社会的形態であり、抽象的人間的労働の対象化=物象化であることを掴む事だったと思います。一言で言えば、価値という形態、質としての価値。

2012-04-13 17:00:55
marx kenkyu @marukenkyu

@GAKU_IZ じかんがあるときに少し調べてみます。

2012-04-13 18:21:34
marx kenkyu @marukenkyu

@GAKU_IZ 抜粋ノートについてはこの時期も一部でていますので、そこは少なくとも研究できますね。残りの巻は刊行を待つほかありません。おそらくなにか手がかりがあるのではないかと思います。

2012-04-13 18:34:51
marx kenkyu @marukenkyu

@GAKU_IZ そういえば近刊の斉藤彰一さんの『マルクス剰余価値論の地層』という本で、リカード利潤論とマルクス剰余価値論の関係が扱われているようです。もしかしたら、なにか示唆するところがあるかもしれませんね。

2012-04-14 16:02:02