WHOによる被ばく量推計値をめぐる政治――『朝日新聞』5月24日記事から

 福島原発事故で広汎な被ばくをうけた東日本住民の被ばく量推計値がWHOから公表されました。 しかしながら、この数値は「実態と大きく乖離しており、数字が独り歩きすると、国民に不安と混乱が広がる」との理由で日本政府から複数回にわたる修正の要請をうけ、大きく修正された数値になっているようです。被ばく量推定値は決して科学だけの産物ではなく政治の産物でもあると考えなければなりません。  この点を取り上げた『朝日新聞』の記事が興味深かったのでつぶやき、まとめました。 [注意! 放射能について不安を煽りかねない情報が含まれています。不安の強いひとや18歳未満の閲覧には注意してください]
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dabitur @dabitur

[R18]『朝日新聞』2012.05.24朝刊 「被曝、見えぬ実態 『福島原発周辺10~50ミリシーベルト』WHO推計」

2012-05-26 04:41:40
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[R18]『朝日』[2012.05.24]「世界保健機関(WHO)は23日、東京電力福島第一原発事故による国内外の被曝(ひばく)線量の推計結果を公表した。*日本の推計値より高い数字が並んだ。日本政府は『現実より明らかに高い』と反論する。この値をどうみたらいいのか」

2012-05-26 04:43:07
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[R18]『朝日』[2012.05.24] 「WHOから日本政府に対し、線量推計を23日に公表するとの連絡があったのは約1週間前だった。日本政府関係者に衝撃が走った。『*実態と大きく乖離*しており、数字が独り歩きすると、国民に不安と混乱が広がる』(政府関係者)と心配したためだ」

2012-05-26 04:45:05
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[R18]『朝日』2012.05.24 「阿曽沼慎司事務次官は21日、WHOのマーガレット・チャン事務局長に遺憾の意を伝えた。それでも、WHOは日本時間の23日午後6時、公表に踏み切った。*関係省庁は急きょ、閣僚向けの想定問答集作りに追われた」

2012-05-26 04:46:20
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[R18]『朝日』2012.05.24「WHOの推計結果は、日本政府が昨年9月までに公表した土壌や大気、食品、飲料水、海水などに含まれる放射性物質の濃度に関するデータを使って計算*WHOとロシアの放射線衛生研究所、ドイツ連邦放射線防護局、英健康保護局の研究者が個別に計算[した]」

2012-05-26 04:48:18
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[R18]『朝日』2012.05.24 「推計は、安全側に立って、より厳しい前提でまとめられた。原発から20~30キロ圏内の住民は、事故後4カ月間、地元にとどまったとの想定で推計」「食品による内部被曝量の推計では、福島県民は福島産のものだけを食べたと想定して計算された」

2012-05-26 04:50:31
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[R18]『朝日』2012.05.24 「しかも、出荷が規制された汚染食品が一部、流通したとの前提だ。WHOは報告書で『全食品が検査されているわけではなく、規制値を超えた食品が流通した可能性は否定できない。このため、規制値超えの食品も少数含めた』と説明する」

2012-05-26 04:51:17
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[R18]『朝日』2012.05.24 「WHOの推計について、細井義夫・広島大原爆放射線医科学研究所教授は『全体的に過大評価だ。とくに外部被曝や食品由来の被曝は、実態よりかなり高く見積もられている』と分析する」。

2012-05-26 04:54:20
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[R18]『朝日』2012.0524 「ただし、福島県浪江町の1歳児(乳児)の甲状腺被曝線量は、放射性物質の拡散を予測する『SPEEDI』の推計ではもっと高い数値の地区もあり、細井さんは『ほぼ実態通りではないか』とみている」

2012-05-26 04:54:59
dabitur @dabitur

[R18]『朝日』2012.05.24 「WHOの線量推計の報告書作りは昨年夏から始まった。昨年11月に出た最初の草案を目にした日本政府の関係者は目を疑った

2012-05-26 04:57:40
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[R18]『朝日』2012.05.24 「福島県浪江町の乳児の全身被曝線量は10~100ミリ、東京や大阪の乳児も1~10ミリ。さらに、乳児の甲状腺被曝線量は、浪江町などで300~1千ミリ、東京や大阪でも10~100ミリシーベルト、といった数字が並んでいたからだ」

2012-05-26 04:58:06
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[R18]『朝日』2012.05.24「『あり得ない高い数値。公表されれば、国民の不安をいたずらにあおるだけでなく、風評被害を招く』。*厚労省の参事官を、WHO本部に派遣したり、外交ルートを通じたりして強く訂正を求めた。*修正を経て、今回、公表された数値へと大幅に修正された

2012-05-26 04:59:26
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[R18]『朝日』2012.05.24 「推計に携わったロシア放射線衛生研究所のミハイル・バロノフ教授は『推計値が変化したのは使えるデータが増えたからだ。とくに住民の避難状況など詳しい状況がわかる情報が増えるにつれ、推計はより実態に近くなった』と説明する」

2012-05-26 05:00:43
dabitur @dabitur

[R18]『朝日』2012.05.24 「WHOは現在、今回の報告に基づき*健康影響を評価する作業に入っており、夏までに報告書をまとめる見通しだ。*丹羽太貫・京大名誉教授は『健康影響の評価は線量推計の数値が決まるとほぼ自動的に結果が出る仕組みで、健康影響も過大に出る恐れがある』」

2012-05-26 05:02:37
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[R18]『朝日』2012.05.24 「『健康影響の報告書の文章は、実態との隔たりに十分配慮してまとめたい』と話す」「国連科学委員会(UNSCEAR)は、来秋までに報告書をまとめる。政府は、WHOの推計をさらに修正した数値になるよう、働きかけていく方針だ

2012-05-26 05:03:39