何かに取り憑かれたかのように、ヒャッハーと叫ぶずん子がキリキリと弓の弦を引きます。 矢尻には、もちろんずんだ。お餅に向かって射ることで、それをずんだ餅に変化させてしまうというピーキーな代物です。 いつも通りなら、彼女の矢の向かう先はお餅であるはずなのですが――。
2012-06-20 19:37:15正気を失ったずん子に対して、離れた場所から怯えたように声を掛けるきりたん、言霊たちを呼び出して静止の呼びかけをするイタコ姉さま。これはただ事ではありません。 必死の呼びかけが続きますが、二人の声は虚しく響くばかり。ずん子は熱に浮かされたような表情で、高らかに宣言しました。
2012-06-20 19:39:50今日から、モチーフという言葉は『ズンダモチーフ』(Zundamochif)に取って代わります!( *^皿^) 「持ち物」は「ずんだもち物」! 「ヤキモチ」は「ヤキずんだもち」!(`・ω・´)キリッ
2012-06-20 19:40:11高らかに宣言しながら町を練り歩き、「もち」という単語を見かけては矢を放ち、「ずんだ」を頭に付けていく暴走乙女――東北ずん子。 その瞳は恍惚の輝きに満ちていて、まるで世界がずんだ餅にまみれていく光景に、この世の終わりを見ているかのようでした。
2012-06-20 19:40:31仲間の被弾を告げるイタコ姉さまの哀しげな声。それとは正反対に、高笑いするずん子の声。 阿鼻叫喚の状況を離れた場所から眺めながら、きりたんは立ち尽くしてそう漏らします。 きっかけは、他愛もない会話でした。
2012-06-20 19:41:42お昼ご飯の時間。ですが、食卓にいるのはいつにも増して口数が少ないきりたんと、背筋をぴんと伸ばして唾を飲み込むイタコ姉さまの二人だけです。 梅雨なのに快晴の空。本日の東北家の食卓は、少しだけ、異様な雰囲気をかもし出していました。
2012-06-20 19:43:17過去を思い出すことが得意なイタコ姉さまは、口寄せと同じ要領で――過去747回のずん子の挑戦を思い返します。 たしか、まともに食べることができて、商品化したのは12品。 割合にして、一分六厘。野球選手なら即解雇レベルの打率です。
2012-06-20 19:44:12