「知ってしまった事実」に対して、どれだけの正確な理解と感情の持って行きかたが出来るか?

様々な不安な情報に対処するために、、、もんもんさんから。 (前半は、@kimitakatajimi先生の論文解説。途中にご紹介くださった甲状腺論文の和訳サイトのアドレスも便利です)
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Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

" Incidental thyroid abnormality identified on neck US for non-thyroid disorders " 2010年、カナダ、トロント大学からの報告、http://t.co/ac3nYKbJ を読んだ。

2012-06-28 17:45:36
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

“ Incidental ” は偶然、付随。論文のタイトルを訳せば、「甲状腺以外の異常や疾患に対して実施した超音波検査で偶然発見された甲状腺の異常」でしょうか。ここでabnormality(異常)の意味ですが、形態学的に正常では存在しない所見があったということです。

2012-06-28 17:46:47
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

論文の「はじめに」では、成人で、(甲状腺の検査が目的ではない超音波検査で発見される)、偶発腫瘍は13%から67%と報告されている(文献が付いている)。小児では、偶然に発見されることは知られているが、その頻度や形態についての報告はない。と、

2012-06-28 17:49:52
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

(この記述が重要、後で別な例を示そうかな)偶発腫瘍は、患者に不安や金銭的な負担などを生じさせるため、発見後にどのように対処するか十分な注意が必要である。対策はunnecessary(不必要、無用)な経過観察や検査や手術を避けることである。

2012-06-28 17:52:08
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

で、論文の対象は、2006年1月から2007年12月の期間に、甲状腺以外の適応で実施された頸部の超音波検査を受けた 1228人の内で、偶発甲状腺腫が描出されたのが 287人。内訳は男児が153人、女児が134人。

2012-06-28 17:54:57
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

年齢は、1日から17.5歳、男児平均6.2 +/- 5.1、女児平均6.2 +/- 4.9歳。研究方法は、遡及的に診療録を調査。結果、偶発甲状腺腫の割合は18% (52/287) 。男児28人、女児24人。年齢1ヶ月から17.3歳(平均+/-SD: 8.1+/-4.5)。

2012-06-28 17:56:12
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

年齢と頻度に男女差なし。異常ありはなしより年齢が高い、8.1+/-4.5 vs. 5.8+/-5.0、p=0.0032。1歳毎に9%増える(ロジスティック回帰分析)。

2012-06-28 17:56:17
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

経過追跡、すべての患児がそもそも超音波検査の適応となった疾患に対して経過観察されている。観察期間は10ヶ月から2.8年。経過観察で画像検査を受けたのは10人。9人が超音波、1人がCT、原疾患に対する検査として実施。 この期間に治療を必要とする甲状腺の病気が見つかった子供はいない。

2012-06-28 17:59:37
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

それで、偶発的に発見された場合になにが起こるのか? 偶発的に発見された腫瘍を、「偶発腫瘍」、英語では " Incidentaloma " 、カタカナ読みは、「インシデンタローマ」。ググると、”インシデントタローマ”への覚悟 というブロブを発見、読んでみて。@monmon2236

2012-06-28 18:09:37
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

偶然にみつかって良かったという場合と、見つけないでくれれば良かったのにという場合がある。

2012-06-28 19:09:42
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

カタカナ間違えた。 インシデントタローマ -> インシデンタローマ。 ブログを貼り付けるのも忘れた、 http://t.co/UEj7aOcz @monmon2236

2012-06-28 20:05:52
Kimitaka TAJIMI @kimitakatajimi

これ、http://t.co/vuoLPJqa 誰が訳してんだろう。甲状腺情報満載。

2012-06-28 22:37:30
もんもん @monmon2236

福島の甲状腺検査について議論される時に必ず議題に上り焦点となるのは、子どもに結節や嚢胞が見つかる事は実際には多いのか?それとも一部の方が主張するように、極めて稀なことなのか?という点に尽きると思います。 @kimitakatajimi

2012-06-28 21:55:27
もんもん @monmon2236

検査機器や画像診断技術の向上に加え、そもそも甲状腺検査を受けるような子どもが少ない事から、実際に大規模な調査を行えば、少なくない子ども達から結節や嚢胞が見つかるであろう事は、PKAさんやその他の先生方の丁寧な説明で想像がつきます。 @kimitakatajimi

2012-06-28 22:01:35
もんもん @monmon2236

仮に調査対象となった子どもから、結節や嚢胞が見つかったら?医師にどんなに良性だと説明されても、しこりが見つかった、腫瘍が見つかった、この事実は大きく親にのしかかります。もし悪性の疑いがあるものだったら、早期発見出来て良かったと喜べるでしょう。 @kimitakatajimi

2012-06-28 22:14:04
もんもん @monmon2236

けれど、特に問題ないだろうと経過観察になったものに対して、親がどれだけ冷静でいられるものか。ここには大きな不安を覚えます。対照群調査の為に全国から被験者が集められたとしたら、私は自分の子どもに受けさせるだろうか。 @kimitakatajimi

2012-06-28 22:18:44
もんもん @monmon2236

ただで検査が受けられ福島の子ども達の為になるのなら、私はそれをするかもしれない。でも怖い。万が一の時を考え、何ミリ以下なら大丈夫と言えるのか、結節?石灰化?なんとか嚢胞?どんな診断が下された時に安心していいのか要注意なのか必死に勉強し、 @kimitakatajimi

2012-06-28 22:24:22
もんもん @monmon2236

決死の覚悟をもたなきゃ私には受診出来ない。自分のことであれば腹をくくればいいだけだけど、子どもは?子どもに「しこりが見つかった」という状態で、穏やかに暮らせるだろうか? @kimitakatajimi

2012-06-28 22:35:38
もんもん @monmon2236

人はそれぞれだから、弱い人も強い人もいます。安易な検査が不幸を生む事は十分考えられる。福島や周辺の当時線量の高かった地域に関しては、検査は大きな意味を持つと思う。けれど比較の為の疫学調査に関しては、その重要性は認識しつつもやれとはとても言えない。 @kimitakatajimi

2012-06-28 22:42:15
もんもん @monmon2236

現在大規模な調査がされてない(ですよね?)のは、リソースの問題もあるでしょうけれど、そちらの面も大きいのではないかと私は思っています。それは科学的とは言えないのかもしれないけれど。 @kimitakatajimi

2012-06-28 22:58:52
もんもん @monmon2236

そして何より、何よりこれ以上福島の親御さん達を苦しめないで欲しいのです。不安を抱える事の恐ろしさを理解して欲しい。あの1月の文春の記事のような事があっては絶対にいけないのです。怖い怖いと馬鹿みたいに言ってる遠隔地の人間とは訳が違う。 @kimitakatajimi

2012-06-28 23:04:25
もんもん @monmon2236

実際に、どこにいる人間よりも被曝した。それは紛れもない事実だから、どこにいる人間よりも抱える不安は大きい。検査を受け、医師の話を理解し安心した親も多いでしょう。けれど、未だに怯え続けている人が多いのも事実です。 @kimitakatajimi

2012-06-28 23:10:05
もんもん @monmon2236

昨日の先生とふくちゃんのほんのわずかな温度差は、実際に精神的に追い詰めれている人達を、ふくちゃんは何度も、嫌でも見続けてきたからだと思う。なんてことはない検査結果が、外部からの福島を危険視する声で大きく意味を変えてしまう。 @kimitakatajimi

2012-06-28 23:15:51
もんもん @monmon2236

だからこそ、検査はより正確に、そしてそれを伝える言葉に細心の注意を払って欲しいというのが、現場の、不安を克服した人たちの大きな願いだと思います。 @kimitakatajimi

2012-06-28 23:22:16
もんもん @monmon2236

2次検査うんぬんの話とか細胞診の事とか色々語りだしたらきりがないし、未だに陰謀論とか振り回す人たちに諦めに近い感情もあるけれど、そうではない精神的に限界がきてる親たちのケアは、実際のところ最重要課題のようが気がしています。 @kimitakatajimi

2012-06-28 23:25:53