安斎育郎氏の被曝リスク論への評価

高岡滋氏のまとめのまとめ
1
高岡 滋 @st7q

①安斎育郎氏の弱点を述べておく必要がありそう。著書4冊(Aかもがわ「福島原発事故」、B同時代社「食卓の放射能汚染」、C中経出版「放射能から身を守る本」、D合同出版「からだのなかの放射線」)と雑誌3本(E「女性のひろば」、F「女性&運動」、G「栄養と料理」)を読んだ上での評価。

2012-06-30 18:20:16
高岡 滋 @st7q

②内部被曝の評価については専門家の間で結論が出ておらず、1倍から数100倍の異論が存在するにもかかわらず、安斎氏は、内部被曝量をICRPに従ったおそらく1倍のリスク仮定で評価しているようだ。(A72ページ, B169ページ, C252ページ, E32ページ, G5ページ)

2012-06-30 18:20:34
高岡 滋 @st7q

③安斎氏が、2005年12月20日、原爆症認定集団訴訟で提出した意見書では、内部被曝線量評価の困難性について述べ、ICRPの方法で評価しうるとの主張を批判している(「原爆症認定集団訴訟たたかいの記録」第2巻資料集p.305~、日本評論社)。②の主張は、この時の主張と矛盾。

2012-06-30 18:20:59
高岡 滋 @st7q

④安斎氏は、リスク評価をしていく上でLNTを認め、放射線は「低いほうがよい」と言いつつ、「食べても大丈夫」な例について言及している。これが現実性を持つには、一定の定量的評価が前提である。食品検査が正しくなされ公表され一般国民が利用できるという前提で初めて検討できること。

2012-06-30 18:21:28
高岡 滋 @st7q

⑤安斎氏は、放射性物質を除染する食品の調理法などについて述べる(C224ページ, E34ページ)が、これまた食品検査の適正な検査、公表、周知があって初めて役立つもの。洗う、ゆでる、皮をむく等々提唱することは意味があろうが、そもそも絶対量がわからないものをこれで安心したら危険。

2012-06-30 18:21:43
高岡 滋 @st7q

⑥食品汚染への対処について安斎氏の主張。1)食品汚染の実態を知る、2)基準以下でもそれなりに放射能があるときは消費を奨励しない、3)実態の公表、4)リスク評価では感情に溺れず科学的な評価結果をふまえる、5)汚染への関心の持続、供給者との好ましい緊張関係。(B194ページ)

2012-06-30 18:22:08
高岡 滋 @st7q

⑦1)~3)は、一般論としてはよかろうが、実効性がない現状。1)で「国や自治体まかせでは不十分」が早速出てくるのは奇妙。「国や自治体を動かし民間も頑張る」ならまだ分かる。4)の「科学的な評価結果」は安斎氏の例ではICRPが基準。5)こんなことを言う前にデータが重要。

2012-06-30 18:22:33
高岡 滋 @st7q

⑧4)で安斎氏の「科学的」に対応する「感情に溺れず」というのも問題ある表現。わからないものに対して不安な感情をもつのは自然なこと。科学者でさえ異論があり「わからない」のに、庶民にはその一方の意見だけを紹介して「感情におぼれるな」とは?

2012-06-30 18:22:56
高岡 滋 @st7q

⑨安斎氏の⑤⑥の主張は、一般国民には決して徹底することの出来ない食品検査の適正な検査、公表、周知などが国や原因企業によってなされなければ実効性がないものが多い。安斎氏は、一応は、放射線情報を国が公表するように主張はしているが、これらの本を読んで安心するほうが危険。

2012-06-30 18:23:15
高岡 滋 @st7q

⑩安斎氏の文章を読むと、汚染に対する国と東電の不作為行為という現状を是認しているのではないかと感じてしまうものがある。しかも、これまで権力がばら撒いてきた「自己責任論」のトラップにとらわれてしまっているのではないかとも感じてしまう。正しい道に回帰されることを望むものです。

2012-06-30 18:24:41
高岡 滋 @st7q

「安斎育郎氏の放射能リスクに関する諸見解について」をトゥギャりました。 http://t.co/mIm9vYkM

2012-06-30 19:50:11
酋長仮免厨 @kazooooya

『高岡滋氏による「安斎育郎氏の放射能リスクに関する諸見解について」にコメントが付けられるまとめ』 - Togetter http://t.co/uoE0WoPC #iwakamiyasumi #genpatsu #瓦礫

2012-07-02 13:03:06