松岡先生によるGSAスキャンダルのまとめ

Satoshi Matsuoka @ProfMatsuoka

Supercomputing 12/13組織委員会ナウ。ところで日本ではほとんど知られていないが、実はSCを含めてアメリカのアカデミアはGSA (米国連邦政府調達局)のスキャンダルで大変なことになっているのだ。GSAはこれ：http://t.co/9OLQJXur

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で、「GSAスキャンダル」は、連邦財産を管理したり調達するので、コンプライアンスを最も厳しく問われるはずのGSAが、2010年にラスベガスの郊外で一週間のカンファレンスを80万ドル以上をかけて開催し、それがほとんど中身のない遊興(boondoggle)だったというものだ。

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何故「バレタ」かというと、参加者がまっ昼間から豪華な部屋でシャンパン飲んでグータラしてるような写真を多数*自ら*ソーシャルメディアに掲載してたという間抜けぶり。その他も今までの財布のユルさが数々露呈し、連邦予算の厳しい昨今、納税者とその代表の連邦議会の怒りが爆発したという具合だ。

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それがGSA内の話に留まれば良かったのだが、それによって連邦政府の省庁の職員が参加する全てのカンファレンスの費用に対し、10万ドルないしは50万ドルのキャップがかけられ、それを超える場合は長官レベルの稟議が必要になった。問題はそれにSCのような学術的会議も含まれてしまったことだ！

Satoshi Matsuoka @ProfMatsuoka

これによって大学は影響はないが、DoEやNASA参加の国立研究所もその対象になってしまい、かつキャップは研究所でなく省庁単位なので、数百人単位で会議の運営側でも参加側でも深くかかわっているDoEは大騒ぎである。しかも、悪いことに大統領選の真っただ中なので、政治的に誰も動けない。

Satoshi Matsuoka @ProfMatsuoka

状況は刻々と変化し、SCもACM, IEEE等を通じて長官レベルまで働きかけているが、少なくとも今年は予算キャップを超えることはほぼ不可能である。これによってDoE等傘下の国研はSCでの研究展示を全てキャンセルした。参加者も数百人だったのが半減以下となると悲観的な予想をしている。

Satoshi Matsuoka @ProfMatsuoka

ちなみにわかり易い解説ビデオは http://t.co/6Bjh1eHT にある。もう間抜けとしか言いようがない。SCの場合はDoEだが、あらゆる学術分野でNIH, NASAなど、米国国研のプレゼンスが大きいところは影響を受け、転じて世界の研究活動が影響を受けているのだ。

Satoshi Matsuoka @ProfMatsuoka

この問題は1月までに解決しそうにないし、その後も誰が最初に50万ドル越えを申請が認可されるかチキンレース状態だ；最初の会議には報道機関が殺到し世間の監視の目に晒されるのは目に見えている。SC13としても会議委員長のGroppと松岡は色々対策を協議中だが、本質的に大変なのである。

Satoshi Matsuoka @ProfMatsuoka

SC12に行かれる日本の方々は、米国国研がスパコンのトップワンツーとっても、研究展示ブースの影も形もなくても驚かないように。組織委員会は更にピリピリしてて、例えば企業がクライアント向けにSCとは無関係にレセプションを開催しても、その写真がFBとかに載ったら誤解されるのでは、とか。