「リレー小説をやろうといって初手をアップする(しようとする)のが散見されるが、宙空に放り投げられた手袋しか見当たらない。チキンめ!」
2010-07-14 10:55:04「だんな様がた、近ごろ夜な夜な辻リレー小説が出ると言いますから、お気をつけくださいまし」「辻リレー小説? なんだいそれは」「会話の端々を聞き取って勝手に続きを創作するのだそうです。続きを作られると物語の世界に引き込まれてしまって二度と戻ってこられなくなるとか」@objectO
2010-07-14 13:48:29「けったいな話もあったもんだね「で、ございましょう?」だが戻れないなら誰がそんな話を広めたんだい?「「はて?」と太鼓持は首をかしげた」うふふ、お前さんは今どこに居ると思うね「「えっ!」周囲を見渡すも闇の帳は降り提灯の火も消えかけている。哄笑」あはははは @asa_hit
2010-07-14 14:11:25ふと気がつけば自分が先導していたはずの旦那衆の姿もない。往来を歩き路地という路地を覗きこんでみても人っ子ひとり見あたらぬ。心細く思っていると、先のほうの暗がりに、行灯の明かりが浮かんで見えた。蕎麦の屋台であるらしい。「やれ助かった」太鼓持が光に近づいていくと。 @objectO
2010-07-14 14:44:52「…そいつは這々の体で笑い声から…」屋台には先客がいるようで、蕎麦売りは客に話しかけていた。太鼓持ちは人心地ついて「あたしにも一杯くださいな」と声をかけた。「へい、活けにしますか、それとも締めましょうか」「活け?」聞き返すと先客の夜鷹がこちらを向いた。 @asa_hit
2010-07-14 15:33:31「おや、あんた」太鼓持の顔を見た夜鷹は、紅を塗りたくった唇を、にたぁと歪めた。一体何を食べていたのか、口の周りが油でてらてらと光っている。「ここのは活けがいいよ。活けにしてもらいな」「そ、それじゃ活けで」「へい」蕎麦売りは返事をすると傍の樽に手を突っ込んだ。 @objectO
2010-07-14 16:31:11