宇宙兄弟 @uchu_kyodai　に関する担当者によるツイート #uchu_kyodai #morning #manga

宇宙兄弟【公式】🚀 @uchu_kyodai

本当は、サイン会を行いたかったのですが、原稿制作のため時間をとることができませんでした。代わりに、１巻～１０巻まで各巻５冊ずつ、小山さんにサイン本を描いてもらいました。アポハンコも捺してあります。あと、買った人だけが気付くにやっとするプレゼントも挟んであります。

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明日発売のモーニングに宇宙兄弟は掲載されています。表紙は、ジャイアントキリングです。以前のつぶやきで話したとおり、増ページで２２Pです。サブタイトルは、日々人を待つ人々。あおりは、「３８万キロ先へとはやる心―」。「月との別れ」です。

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ジャイアントキリングと宇宙兄弟の意外なつながりを知っている人は少ないかと思うので、今日は、そのことをつぶやこうかと思います。モーニングでは、新人賞をとった新人に、尊敬している作家は誰かを聞きます。小山さんは、井上雄彦さんとツジトモさんの名前をあげました。

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当時、ツジトモさんは、読み切り短編を３回載せたことがあるだけだったので、目標とする作家として、わざわざ挙げてくることに僕は驚きました。しかも、その時期はどちらも僕が担当していたので、小山さんも驚いていました。小山さんがプロを目指して上京してきたら、すぐにツジトモさんを紹介しました

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それ以来、二人は大の仲良しになりました。デビューはツジトモさんのほうが早かったものの、単行本が先に出たのは、小山さんです。週刊連載を先に始めたのは、ツジトモさんです。切磋琢磨することで、二人のマンガは面白くなりました。

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小山さんのデビュー作『ハルジャン』には、後ろにスタッフの名前が書いてあるのですが、そこにツジトモさんの名前が書いてあります。ハルジャンの背景には、あきらかにツジトモさんが描いたとわかる絵があるので、ぜひ探してみてください。宇宙兄弟を好きな人には、ジャイアントキリングもお薦めです。

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このような絵に関する質問は、結構、編集者には難しかったりします。絵をどうするかはほとんど漫画家さんに任せているので。普段、小山さんは、このようなロゴを凝ったりするのですが、今回は、特別な意味を込めていないような気がします。そこで、一緒に担当をし始めた後輩編集に調べてもらいました。

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ちなみに、後輩が６月に異動してきた時に、モーニングの編集後期に書いた自己紹介文は、こんな感じ。週刊現代より異動してきたエナジと申します。これは本名で、物理学者の父が 「すべての物の根源はエネルギーである」という物理の基本理論から名付けたそうです。

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自分ではいい名前だと思って大学の地球物理学科まで出たのです が、週刊現代で「理系バカ」と言われショックを受けて早３年。『宇宙兄弟』 の担当になり、「バカ力」を発揮できるチャンスが到来しました。

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今日は宇宙兄弟というよりも、モーニングについてつぶやきます。モーニングの初代編集長、栗原さんの読者へのアンケートハガキが素晴らしかったと@FAUST_editor_Jさんが、つぶやいた影響で、一体どんな質問だったのか僕のところに問い合わせが来ました。

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僕自身も興味を持ったので、書庫へ行き、古くなった紙の匂いをかぎながら、昔のモーニングを読んでみました。ある号は、「この１週間のあなたの仕事の・勉強のがんばりは度」は何点ですか？」「あなたの納税観を教えてください」「現在の税制に不公平さを感じますか？」

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「脱税のチャンスがあったらどうしますか？」という感じです。別の号では、「この一週間の遊びの充実度は何点ですか？」「あなたの働きぶりについて教えてください」「一日何時間働いていますか？」「残業時間は？」「仕事疲れがたまっていますか？」

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さらに別の号では、「あなたが実生活で一番恐怖を感じたことは？」。「あなたが過ごした自由時間のうち、一番充実したのは何をした時でしたか？」「自由時間を過ごすのが上手そうな有名人を一人あげてください」

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読者が何を考えているか知りたいという、栗原さんの飽くなき好奇心を感じる質問ばかりですね。僕がモーニングに配属された時、栗原さんはもう編集長ではありませんでした。でも、すごい編集者だと噂は聞いていたので、話をうかがいに行ったことがあります。

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小山さんの「ハルジャン」と「GGG」が、全く売れていなかったのですが、僕はとても面白いと思っていて、なぜ売れないと思うか、栗原さんの意見を聞きに行きました。「おそばをおごってくれたら、一緒に食べながら教えてあげる」と栗原さんが言ってくれて、緊張しながらおそばを食べました。

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それ以後、栗原さんは、社内ですれ違うと「小山さんはどうだい？」と話しかけてくれるようになりました。「GGG」の後、テーマを宇宙にしたものの、どういう話にするか決まっていない時、向井万起男の「君について行こう」を読んでごらんと、薦めてくれたのは栗原さんです。

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「君について行こう」を読んで、小山さんの中で宇宙をテーマにする決心がつきました。そして、誰かが宇宙へ行くのを見守る話にしようと作品の方向性も決まりました。つまり、栗原さんがいなければ、宇宙兄弟は存在しなかったのです。

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今のモーニングの編集長は、栗原の元で編集者をしていました。栗原同様、読者の声を集めることを大切にしていて、今の編集長になってから、読者のモニター調査を開始しています。さらに読者の声に耳をすませるため、@asashima1でツイッターを開始したようです。

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僕の個人的な話になりますが、歌手のスガシカオさんが、デビュー当時より大好きです。何よりも、デビューアルバムの１曲目が大好きです。タイトルは、「前人未到のハイジャンプ」。「行け！前人未到のハイジャンプ。誰も見たことのないハイジャンプ」という歌詞に共感をしました。

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小山さんのデビュー作、「ハルジャン」のネームを読んだとき、僕はすぐにスガさんの「前人未到のハイジャンプ」を思い出しました。ハルジャンは、梅田晴気という主人公がスキージャンプをするお話です。その一コマ目の台詞がかっこいいのです。「お前ら発想が小さいよ。宇宙から見ろ、宇宙から」

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小山さんは、主人公の台詞として言わせただけで、特別な意図を込めていたわけではありません。でも、担当編集として僕は、新しい才能によるマンガ界への挑戦状のように感じてワクワクしました。宇宙兄弟を編集していて、僕はムッタを子どもの時から応援している星加に感情移入をしすぎてしまいます。

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２巻で「あの時のツン君が宇宙飛行士となり、そしてあのモジャ君が十数年ぶりに俺の前に現れた。俺の心は――ずっと躍りっぱなしなんだ！」という星加の台詞があります。小山さんを担当するようになり、小山さんが成長する様を横で見ている僕の心は、この何年間も踊りっぱなしです！

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今、小山さんが作家として大きく成長しているのを肌で感じています。そして、今週、来週と、小山さんが作るストーリーは、作品にとって特別、重要になる予感がしています。後、数時間でネームが上がるのですが、早く読みたくてウズウズしてはやる心を、ツイッターをして落ち着けています。

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もっと早くネームを作って、早く描けるようになって、GGGも同時で描きたいと小山さんはいつも言っています。時間に余裕ができたら、休みをとりたいではなく、別のマンガを描きたいって、マンガ好きすぎる発言で、聞いた時笑ってしまいました。

太田克史 @FAUST_editor_J

連投RT、うざくってごめんね。『宇宙兄弟』（小山宙哉/講談社）の担当者のつぶやきを紹介しました。編集者と作者、読者のかかわり、そして『宇宙兄弟』という作品の誕生の秘密にまつわるすばらしいエピソードだと思います。ありがとう！