「マルクス葬送派」笠井潔と「笠井潔葬送派」の私

私は、笠井潔のとても古いファンだ。笠井に誘われて信州まで会いに行ったのは、まだ『哲学者の密室』が書かれる以前で、笠井が「伝奇SF作家」から「本格ミステリ作家」に復帰する以前だった。「矢吹駆シリーズ」初期3部作で笠井の熱心なファンになった私は、その頃から、笠井の発言に少しずつ不信感を深め、やがて笠井が選考委員をつとめた「創元文庫推理評論賞」に、最後の諫言として笠井潔批判論文を投じ、以降は「笠井潔葬送派」を名のることになった。私の笠井潔批判は、すでに四半世紀に及んでいる。 私が笠井潔批判に傾きはじめた頃の様子は、竹本健治の『ウロボロスの基礎論』にも描かれている。 ※ 当まとめについて、随時関連ツイートを補足していきます。 ※ 読みやすさを優先して、若干時間関係を前後させています。
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アレクセイ @alekseytanaka

最近ではすっかり歴史小説家となった感のある北方謙三の、初期ハードボイルドの傑作『檻』を論じた文章。→ 酔えないヒロイズム 一一北方謙三『檻』論 http://t.co/M9DpkiyU

2012-07-30 21:13:20
アレクセイ @alekseytanaka

@meigen_meiku プラトンの人間三分類。私、まず「勝利を愛する」次に「知を愛する」。最後の「利得を愛する」は、ずっと落ちる。「勝利」と言っても、勝てば良いというものでは、もちろんない。カッコいい負け方なら、それは勝利のうち。相手が大勢であろうと、援軍は時にありがた迷惑。

2012-08-05 10:27:03
アレクセイ @alekseytanaka

@CAVE1919 私はたいへん幸運な人間で、好きな作家に、個人的にお会い出来てきました。中井英夫、大西巨人、竹本健治、笠井潔。唯一、会えなくて心残りだったのが、澁澤龍彦。だけど、私みたいな、明け透けなガラッパチにとっては、澁澤さんはいちばん話しづらい相手だったかも知れません。

2012-08-05 11:52:36
アレクセイ @alekseytanaka

@tamahiyo_radio ありがとうございます。私は、穏健な人間ではありませんし、真面目一方の人間でもありません。いわば、宮武外骨みたいな人騒がせな人間ですが、面白がっていただければ幸いです。

2012-08-06 09:41:50
アレクセイ @alekseytanaka

私は、しばしば人から「偉そう」とか「上から目線」とか言われるが、もちろんそれは自覚している。これは、批評家としての「挑発」意識から出た、自覚的なものだ。いい人ぶって無難(保身的)にやっていては、批評家は務まらない。笠井潔言うところの「コメンテーター」なら務まるだろうが(笑)。

2012-08-06 10:08:44
アレクセイ @alekseytanaka

@syuugoro2 じゃあ、私は「党派嫌い」のスタンドアローンだから、私の言う事を聴け、と。

2012-08-06 10:25:11
アレクセイ @alekseytanaka

@longfish801 懐かしい。「後期クイーン的問題」でしたっけ? すっかり忘れてました(笑)。ゲーデルの不完全性定理では、閉じた公理系の中では、その無矛盾性を自己証明できないとかなんとかでしたよね? その意味では「我思う故に我あり」 という基点は、いかにも胡散臭いですよね。

2012-08-08 00:22:49
巽昌章 @kumonoaruji

「自己満足というやつは内省だけでは判断しにくい。自分の成果物を量的に分析することだと思う。」と杉江さんはいう。これは、先日笠井さんに言われた、私の文章がミステリ界に影響力を持ちえなかったことこそ反省せよということと重なり合う。

2012-08-07 15:10:48
巽昌章 @kumonoaruji

「21世紀探偵小説」に収められた論文の多くは、小説を読むところから出発せず、評論に起点を置いている。少なくともそういう印象を与える書き方をしている。笠井や小森の評論に基づいて直近の事態を要約し、そこから問題意識を導き出すという具合に。

2012-08-07 22:11:09
巽昌章 @kumonoaruji

そのため、下世話に言えば、笠井・小森スクールの模範答案集のようにみえてしまう。そんな風に読まれることは、笠井さんらも本意ではないはずだが、実際、文章のスタイルや引用頻度からすればどうしてもそう見える。

2012-08-07 22:14:30
巽昌章 @kumonoaruji

笠井さんはまた、私に、若い論者がミステリ評論の世界に参入するのを歓迎する態度がないという。しかし、私は、これまで四編の論文を取り上げたが、常に、それぞれの論文の特色とめざすところを、自分なりの読みで示している。私にとっては、それ以外の「歓迎」の方法はない。

2012-08-07 22:41:59
アレクセイ @alekseytanaka

@kumonoaruji 結局、巽への笠井の低評価は、巽の評論が顕在実績をあげないたぐいのものであり、数値目標が大切な上司としては、巽は使い勝手のよくない道具であったということではないか。巽の仕事では、棒グラフは伸びないのである。

2012-08-08 05:33:26
アレクセイ @alekseytanaka

@kumonoaruji 巽その人を論ずるのならともかく、巽の評論は自己完結性が高い(弛くない)から、他の評論家も、自分を打ち出すための文章で、巽の評論をネタにしたり小道具に使ったりはしない。しにくいのだ。そして、結果としてのそんな状況を、笠井は巽の影響力の無さだと言う。

2012-08-08 05:51:14
アレクセイ @alekseytanaka

@kumonoaruji ミステリ界における巽の評論は、ライトノベルの世界に、滋味あふれるエッセイがあるようなもの。決して無効ではないが、右から左に、便利に使えるシロモノではなかった。したがって、潜在的な影響力はあっても、顕在的な実績とはならず、笠井への貢献にもならなかった。

2012-08-08 06:00:18
アレクセイ @alekseytanaka

笠井潔にとって、他の評論家とは、味方にすべく育てる存在か、敵として叩き潰す存在か、まったく無関係な存在かの、いずれかでしかない。しかし、育てるのも叩き潰すのも、なかなか完全にはできない。相手も生き物だからだ。

2012-08-08 12:27:13
アレクセイ @alekseytanaka

ところで、笠井(潔)さん、最近はスキーをやってますか? もうプロにはならないんですよね? それから『容疑者Xの献身』論争の後「ミステリ批評はやるだけやったので、これからは再び社会批評をやる」といったお話でしたけど、またミステリ論を書くとか言ってるという噂を聞きましたよ。事実なの?

2012-08-08 12:40:08
アレクセイ @alekseytanaka

ともあれ、コネ目的のエセ笠井潔ファンではない、真の笠井潔ファンである私としては、笠井さんがお元気そうなのは、とてもうれしい。明日は、笠井さんの書斎の写真が出てるとかいうムック(?)と『21世紀探偵小説』をチェックしてきます。限界小説研究会が、まだ生きてて良かった(笑)。

2012-08-08 12:47:23
アレクセイ @alekseytanaka

そうそう。肝心要の笠井潔をフォローし忘れていたので、今フォローした。これから、私の愛のメッセージが笠井さんに届くのだと思うと、とても闘志が、否、笠井潔ラブが沸き上がってきた。 それにしても、笠井さんを今日までフォローし忘れていたとは、我ながら私である(笑)。

2012-08-08 17:48:24
アレクセイ @alekseytanaka

あっ、そうか。私が笠井さんをフォローしたことはわかっても、むこうがフォローしないと、私のツイートはあちらには表示されないんだな。まだ、素人なもんで勘違いしました(汗)。でも、フォローしたことが伝わるだけでいいや(笑)。

2012-08-08 18:06:04
笠井潔 @kiyoshikasai

ちなみに清涼院は、笠井の自己批判を受けいれたうえで、阪神大震災が創作のきっかけだったことを正確に理解してもらいたいと注文していた。この点は『21世紀探偵小説』で飯田一史が検証している。

2012-08-07 03:20:35
アレクセイ @alekseytanaka

@PS_tekkoudan 笠井潔の清涼院評価は、いつのまにか肯定から否定に変わっている。これは竹本健治批判が絡んでおり、竹本の悪影響が清涼院みたいなのを産んだんだという批判から、以降の作家への清涼院の影響を評価するという形での肯定評価だ。時系列的に追うと、自己総括が不十分。

2012-08-08 20:05:43
アレクセイ @alekseytanaka

@alekseytanaka @PS_tekkoudan 【訂正】(誤)肯定から否定に(正)否定から肯定にhttps://t.co/5wlw2oAw) 

2012-08-27 21:15:15
アレクセイ @alekseytanaka

@kiyoshikasai 清涼院流水に対する「笠井の自己批判」って、どこでどの程度なされたのか? その際、都合よく清涼院だけを切り離した上で自己批判して見せたのか、それとも「竹本健治の悪影響を受けて出てきた困った作家」という笠井潔自身の立論に沿って、総体的に自己批判したのか?

2012-08-13 20:06:12
アレクセイ @alekseytanaka

@orionaveugle 笠井の清涼院流水批判は、当時のミステリ界の清涼院をバカにしきった雰囲気(乱歩賞バーディーでの山口雅也の発言等)にそのまま便乗し、そんな清涼院に絡めることで竹本健治を批判するという姑息なものだった、ということ。笠井の竹本に対する意識は『天啓の器』を参照。

2012-08-13 23:28:42
アレクセイ @alekseytanaka

@orionaveugle ところが笠井潔は、新本格の斜陽と入れ替わりに勃興してきた「脱格」系作家(西尾・佐藤・舞城)たちが、清涼院へのシンパシーを表明し、その影響関係が明らかになるや、清涼院を持ち上げ始めたが、的はずれな竹本健治批判は、総括されないままになった、ということ。

2012-08-13 23:39:06
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