超初心者向けベーシスト講座(2)
- afromootekki
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「リズムマシンに合わせて弾く」「教則本で苦手な部分を特訓する」「コピーのレパートリーを増やす」の繰り返しでもイマイチ上達が遅い、という人もいると思います。このあたりは身体能力がモノを言う面もあるので仕方ありません。才能の違いはもう諦めるしかないので、イヤなら人の倍練習しましょう。
2012-09-05 17:05:08金と時間の都合が取れるならスクールに通うのも良いでしょう。選んだスクール、当たった講師によっては「上手くなるけどセンスが悪くなる」リスクもありますが、ベースとドラムは「ヘタだけどセンス良い」より「センス悪いけど上手い」ほうがバンドメンバーに喜ばれる傾向があるので大丈夫です多分。
2012-09-05 17:10:04なぜそういうことが起こるのか本当のところ僕には分かりませんが、推測するに、スクールの講師になるような人たちの大半は、退屈な教則本の練習フレーズを端から端までコツコツやって上手くなった人たちなのではないかと思われます。そして自分の成功体験をそのまま生徒に当てはめようとするという。
2012-09-05 17:15:11また「センス悪いけど上手い」ほうが喜ばれる理由ですが、これは残念ながら、ベーシスト自身が思っているより遙かに「周りは実際ベースのやっていることを聴いていない」ことに尽きます。周りからすると「何をやってるか細かくは聴き取れない、でも上手いかヘタかは分かる」ということになります。
2012-09-05 17:20:05これは低音を支えなければならないベースという楽器の宿命なので、「何をやってるか分かってもらえない」がイヤな人は、性格的に向いていないと思ってギターなりドラムなりに転向しましょう。
2012-09-05 17:25:07さて「スクールには通いたい、でもセンス悪くなるのはイヤだな…」という人もいると思います。むしろそういう人が大半でしょう。ここで「自分の目標とするベーシスト」を決めておきます。人の好みは日々変わるものですが、とりあえずスクールを卒業するまではこの目標を変えないでおきます。
2012-09-05 17:30:16注意点として、いきなりマーカス・ミラー http://t.co/QfE4ZlsI やジャコ・パストリアス http://t.co/VzrqWdnw なんかを目指さないこと。教養として聴いておくぐらいは良いですが、初心者がいきなりこんな人たちを目標にしても百害あって一利なしです。
2012-09-05 17:35:15なぜかと言うと、この人たちはカッコいい上に上手すぎるのでアンサンブルの中心でプレイしていますが、実際アルバム聴いてみると分かるのですが 別にベースを音楽の中心に据えたいと思ってプレイしてはいないのです。目立っているのはあくまで、この人たちのキャリアの結果です。
2012-09-05 17:40:11そして聴いての通り巧すぎるので、こういう人たちを目指すと ひたすら手先の技巧を追求するハメになりアンサンブルについて学ぶのを疎かにしがちになります。結果ほとんどの場合「テクニックは凄くあるけどバンドに合わせるのがヘタ」なオナヌーベーシストが誕生してしまいます。
2012-09-05 17:45:15多くの教則本にも書かれてると思いますが、ベースの本質的な役割は「メンバーに気持ちよくプレイしてもらう」ことです。「ルートを出す」とか「ノリを作る」というのもそのための手段でしかありません。その前提に立って先程のマーカス・ミラー http://t.co/vDkyAcnh をもう一度
2012-09-05 20:05:09メインリフとソロを除けば、手の込んだことをやっていても完全に裏方に回っています。素晴らしいです。これが出来ないのに一生懸命テクニックを披露し目立とうとしても、メンバーに迷惑をかけるだけです。ここで勝手にベース初心者の定義をします。「メンバーを気持ちよくプレイさせられない人」です。
2012-09-05 20:10:12どれだけ技巧に長けていてもそれが出来なければ初心者です。そしてそういうオナヌーな人は大抵バンドをすぐクビになります。その後自分をクビにしたメンバーについて、友達に「あいつらヘタクソすぎて俺のやってることが理解できないんだよね」とか言うタイプです。
2012-09-05 20:15:37逆に手先が多少おぼつかなくても、自分に出来る範囲でメンバーを気持ちよくノセることが出来るなら、あなたはもう立派に中級者です。自信を持ちましょう。
2012-09-05 20:20:51「気持ちよくノセなきゃいけないのに、『センス悪いけど上手いほうが喜ばれる』ってどういうこと?」と思った方もいるかもしれません。ここでのセンスとは「フレージングセンス」を指します。言い換えると「ノリが気持ち良ければ、ベースラインが多少カッコ悪くてもまぁいいや」と思われがちなのです。
2012-09-05 20:25:28これは初心者向けから外れているかもしれませんが、事実として「ものすごくノセるのが上手い人」は、ものすごく平凡なフレーズを弾いていても何かものすごくカッコいいものを弾いているように聴こえたりします。すぐには役に立たないと思いますが覚えておきましょう。
2012-09-05 20:30:52しかし出来ることならやはりカッコいいベースラインを弾きたいものです。ベースライン作りの基礎的な方法についてはだいたい教則本にも書いてあるしスクールでも教えてくれます。が、肝心な「カッコいいベースラインの作り方」は誰も教えてくれません。僕も教えられません。しかしコツはあります。
2012-09-05 20:35:06まず自分たちの作ろうとしてる曲と似た雰囲気の曲をいくつか探します。そしてその中から、カッコ良く、かつ合いそうなフレーズを抜き出してそのまま自分たちの曲に乗せてみます。コード進行やリズムパターンの関係で完全にそのまま合うことは滅多にないと思うので、そこはその都度修正しましょう。
2012-09-05 20:40:08もちろんこの段階ではただのパクリです。何も面白くありません。なのでこれをちょっとずつ変えていきます。使ってる音を一部入れ替えてみる、高音に向かうフレーズを逆に低音に向かわせてみる、ところどころ休符を入れてみる、逆に休符のところを弾いてみる、などのアプローチが考えられます。
2012-09-05 20:45:11他のパートのフレーズとの兼ね合いを考えながらいろいろ試してみて、上手くいかないようならまた違う曲からフレーズを抜き出し、同じプロセスを踏みます。もし何か閃いたのなら、全く似てない雰囲気の曲から抜き出してきても一向に構いません。これを納得いくまで繰り返します。
2012-09-05 20:50:10いずれにしても、ここで聴いてきた音楽の量が少ないと、抜き出してくるためのサンプルが少ないので、妥協の産物としか言えないフレーズになってしまいます。稀に上手くいっても、良いものを継続して作ることは出来ません。または無理矢理オリジナリティを出そうとして痛々しいフレーズになります。
2012-09-05 20:55:30カッコ悪いベースラインの半分ぐらいはそうやって作られます。何度でも言いますが、それがイヤな人はたくさん音楽を聴きましょう。僕はオッサンなので昔それをやるために大量のCDを買いましたが、現在はyoutubeその他で簡単にタダで多くの引き出しを作れます。
2012-09-05 21:00:34補足しておくと、今説明したのは「初心者がカッコいいベースラインを作るコツ」です。ゆくゆくはスケールやコード理論などきちんと勉強せざるを得ませんが、ここでは一応「超初心者向け」と銘打っているのでそこまでは求めないことにします。
2012-09-05 21:05:08