古代中国を中心とした歴史と食の話

タイトルどうりです
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地雷魚 @Jiraygyo

冷食といえば中国では母と共に焼け死んだ戦国時代の介子推という義士を祀るために火を使わない料理を食べる清明節という祭りがあるが、後漢の頃、これの祭りが儀礼的に長大化し半年以上も冷食を続けて死亡者が続出して、冷食を禁止した時期があった。当時は煮炊きしないと本当によく人が死んだ。

2012-09-06 15:49:30
地雷魚 @Jiraygyo

水こそ火を通さないと危ないものの代表じゃないですかー RT @dragoner_JP: でも、それだと冷茶も飲まないのがあまり説明つかないのが。 RT @Jiraygyo: 火通さないと疫病に罹患しやすいって知恵が骨の髄まで染み込んでるんだろうね RT @dragoner_JP:

2012-09-06 15:50:03
地雷魚 @Jiraygyo

中国の料理文化については、夏の中興した少康という王が虞という国の烹人だったり、殷の宰相伊尹が料理名人だったり、料理そのものが『エライ人の技術』って位置づけられているのが面白いな。

2012-09-06 15:59:06
地雷魚 @Jiraygyo

中国人の食に対するこだわりが凄まじいのは、『周礼 天官冢宰』における、料理人というか食料調達から食品管理に至るまでの役職分けの細かさである。膳夫(食品管理) 庖人(肉類の管理と精肉) 烹人(調理人) 內饔(主の家庭の料理担当) 外饔(儀式用の料理をつくる人) 亨人(鼎で煮る人)

2012-09-06 16:12:34
地雷魚 @Jiraygyo

甸師(甸=郊外、から穀物や野菜を調達) 獸人(獣肉を調達) 漁人(魚類を調達) 鱉人(亀やすっぽんを調達) 臘人(干し肉など保存食を製造) 酒正(酒の管理) 漿人(漿:汁もの六飲=水・漿(おもゆ)・醴(あまざけ)・凉(冷水)・醫(薬酒)・酏(きびさけ)を製造調達)

2012-09-06 16:14:35
地雷魚 @Jiraygyo

凌人(氷の貯蔵供給) 籩人(フルーツバスケット調達) 醢人(醢かい、しおから製造調達) 醯人(醯けい、酢の物製造調達) 鹽人(しお、の調達) 冪人(布巾などの調達と用意) と食に関する役職だけでこんなにあったりする

2012-09-06 16:16:29
地雷魚 @Jiraygyo

@dragoner_JP まあ、茶や水も温かいもののほうが安全って習慣的に伝わっていった結果なんではないかと思っています。あとは、慣れとかそういうものになるんでしょうけど。日本も冷茶が一般的になったのは最近ですし。

2012-09-06 16:17:52
地雷魚 @Jiraygyo

確かに肉を分ける行為が原義ですからね宰って文字は RT @ki84type4: @Jiraygyo 宰相ってことばの語源からして、ねえ。

2012-09-06 16:18:35
地雷魚 @Jiraygyo

祖先の墓に毎食食事を用意するのはわりと一般的で、王朝レベルだと王陵にはそこで眠る皇帝たちの衣食住を世話する官僚たちと彼らが住み込みで働く外宮が設けられていたりする。

2012-09-06 16:20:27
地雷魚 @Jiraygyo

漢武帝の上林苑には魚を活かしておく銅製の水槽が宴をやる亭にあったりするから、エライ人達の贅沢な宴には鮮魚料理が出されていたんじゃないかなーと思ってる。全国から魚集めて湖に放っていたようだし。

2012-09-06 16:25:48
地雷魚 @Jiraygyo

果物については、やはり漢武帝が上林苑に世界各国から集めた果樹を植えさせておりますな。鮮魚と果実は帝王レベルの贅沢だったんじゃないかなあ。

2012-09-06 16:27:15
お菓子っ子 @sweets_street

古代中国の政治家の評価に「祭りで振舞われた肉料理を上手に分けた」という逸話が出るのは、「祭祀が政治家の重要な仕事」「祭りの宴会のホスト=肉を分ける役は政治的に重要で、肉を分けるのがうまい人は政治を切り盛りするのに必要な公正さを持っているとみなされた」ということを表しています

2012-09-06 16:26:59
お菓子っ子 @sweets_street

料理の分配が不公平だったせいで「よくも俺を侮ってくれたな」と腹を立てた貴族が反乱したり、本来なら料理を分けてもらえないような低い身分の人が料理を分けてもらえたことに感激して奮戦したとか。そういう話が残るぐらい、宴会での肉料理の分け方は政治的な行為だったんですね

2012-09-06 16:29:41
お菓子っ子 @sweets_street

漢の劉邦の腹心だった陳平という人が若い頃に宴会のホスト役をした時に見事に肉を切り分けて賞賛され、「俺が天下の政を任されたら、これぐらい見事にやってみせるのになあ」と言った逸話がありますが、これは「後の名宰相陳平は若い頃から片鱗を見せていたのだ」ということを表しているのです

2012-09-06 16:35:04
お菓子っ子 @sweets_street

「祭祀は国事行為」「宴会は政治の舞台」「宴会のホスト役は政治的に重要な仕事」というのは古代から古今東西に共通することでして、官僚組織や議会制が発達した現代ではだいぶ比重が落ちてきたものの、現在でも重要であることには変わらないのですね

2012-09-06 16:38:30
地雷魚 @Jiraygyo

@dragoner_JP 反対に秦の遺構から排水用の樋がついた穴蔵が発見され、どうも氷を貯蔵するためのもので、実際、周礼に凌人という氷の貯蔵管理官の役職があったりして、夏に冷たいものを飲み食いするのは帝王の贅沢だったのだなあ、と。

2012-09-06 16:35:11
地雷魚 @Jiraygyo

肉担当の役職の多さよ(笑) RT @sweets_street: 古代中国の政治家の評価に「祭りで振舞われた肉料理を上手に分けた」という逸話が出るのは、「祭祀が政治家の重要な仕事」「祭りの宴会のホスト=肉を分ける役は政治的に重要で、肉を分けるのがうまい人は政治を切り盛りするのに必

2012-09-06 16:36:05
林小可@猫空茶藝館12/31西け20a_新刊『遥かなる近代』第10号 @xiaoke_As

壁|v´) TLに中国における火を通さない食べ物の話が出てるけど、膾(なます)はどうなんだろう?『礼記』少儀に「牛与羊魚之腥聶而切之為膾」とか、『論語』郷党に「食不厭精膾不厭細」とか、『漢書』東方朔伝に「朔曰生肉為膾乾肉為脯」とあるのは知っているけど、その後はどうなったんかな?

2012-09-06 16:00:21
saraquel2 @saraquel2

鮮魚料理か。刺身が気になりますね。現代の中国人は中医の影響で冷たい物は食べないし。中医の古典が漢あたりから出るので(ry さすがに読んだ事ないけどw

2012-09-06 16:40:03
saraquel2 @saraquel2

@sweets_street ホメロスでも重鎮が張り切って切り分けてますね。

2012-09-06 16:31:37
お菓子っ子 @sweets_street

あの時代なら、重鎮が切り分けないと、客を軽んじていることになりますしね RT @saraquel2 ホメロスでも重鎮が張り切って切り分けてますね。

2012-09-06 16:41:09
nue_night @nue_night

アメリカの会社でも復活祭だとかバーベキューだとかで社長や役員やディレクタークラスの人が肉を焼いて社員に配ったりするのは同じような意味合いがありそう。RT @sweets_street: 古代中国の政治家の評価に「祭りで振舞われた肉料理を上手に分けた」という逸話が出るのは、…

2012-09-06 16:34:22
お菓子っ子 @sweets_street

「料理を分ける」というのは「誰がこの宴会の主催者なのか」を表す行為ですからね。権力の誇示でもあります RT @nue_night アメリカの会社でも復活祭だとかバーベキューだとかで社長や役員やディレクタークラスの人が肉を焼いて社員に配ったりするのは同じような意味合いがありそう。

2012-09-06 16:42:25
地雷魚 @Jiraygyo

ああそうか、中華料理が『炎の料理』となるには、気軽に料理に使えるぐらい鉄鍋が大量生産されないとアカンものな。中国が古代から製鉄大国だったというのも、中華料理の炎の使い方として重要ですわね。魏晋あたりだと鉄釜も登場しているけど、青銅の鼎も煮炊きの現役だものね。

2012-09-06 16:38:05
地雷魚 @Jiraygyo

もちろん一方で「鉄を融解させるほどの熱」を作れる技術は陶器や磁器の発展にも繋がっておりますね。

2012-09-06 16:39:20
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