「銀輪の巨人」を読んで面白かった部分について

東洋経済新聞社から刊行された「銀輪の巨人」を拝読したので、面白かった部分についてつらつらと・・・。
3
kikidiary @kikidiary

自転車メーカーのGIANTについての本、「銀輪の巨人」、読み始めた。これ面白いなあー。技術の劉と経営の羅という二人のコンビが40年、会社を引っ張ってきた、という。この話、ちょっとSONYに通じるところ、あるなあ。

2012-09-08 19:18:21
kikidiary @kikidiary

銀輪の巨人、かなり日本の産業空洞化に対する警鐘のように受け取れる。電機メーカーの人には読んで欲しいなあ。

2012-09-09 19:39:52
kikidiary @kikidiary

台湾の自転車メーカージャイアントは中国に生産拠点を移して行く中で、いずれは中国に低価格車も中高価格車もシェアを奪われる、と判断し、国内回帰、高価格・高品質生産から収益性を向上させるという判断をし部品メーカーと生き残ろうと画策した。

2012-09-09 19:42:15
kikidiary @kikidiary

台湾の自転車メーカーのジャイアントは他のメーカーとAチームというアライアンスを組み、生産技術向上、高品質製品の生産、ジャストインタイムでの供給など、トヨタ生産方式に取り組むことにしたという。

2012-09-09 19:44:30
kikidiary @kikidiary

台湾ではトヨタ生産方式は極めて人気が高く、大野耐一氏の生誕100周年行事まで開かれており、製造業だけではなく、販売店や飲食業などのサービス業にまで広く浸透してるという。

2012-09-09 19:46:41
kikidiary @kikidiary

ジャイアントの劉氏は最初トヨタ生産方式に取り組んだがうまくいかなかったという。特に「後工程引取り」「工程の流れ化」「必要数でタクトを決める」という三原則はうまくいかなかったという。

2012-09-09 19:49:27
kikidiary @kikidiary

ジャイアントの劉氏はライバルメーカーのメリダまで巻き込んでトヨタ生産方式をものにしようと努力した。結果、メリダもまた無視できない規模の実力を得たのだが、劉氏はそれでも台湾の自転車産業が台湾に生き残っていくためには必要なことだったと言っている。

2012-09-09 19:53:14
kikidiary @kikidiary

Aチームの指導にあたったトヨタ出身の原田武彦氏は台湾の行政院からの要請に応じ、台湾の人たちの熱い思いに応えてボランティアで台湾中のメーカーの工場を指導し、台湾を去る時には経済奨章とAチーム(部品メーカー含む)の企業トップたちがサインした特注の自転車を贈られたという。

2012-09-09 19:59:11
kikidiary @kikidiary

台湾の自転車産業はAチームの活動によってV字回復した。2002年に底打ちし、輸出台数はたいして変わっていないのに、輸出金額は5億5千万ドルから8年で三倍に増えたという。これはつまり、輸出における自転車の単価が8年で3倍になったということを意味している。

2012-09-09 20:01:40
kikidiary @kikidiary

台湾の2010年の自転車一台あたりの単価は296米ドルに達しており、中国の平均単価45米ドル、日本の100米ドルを大きく凌駕しており、台湾の自転車産業全体が圧倒的な高付加価値化に成功していることを示している。(銀輪の巨人より

2012-09-09 20:03:42
kikidiary @kikidiary

.@nobunya 1980年代までは世界に冠たる自転車産業だったようですねえ。その辺りの経緯も本には詳しく書かれてますが…戦後にかなり応力・強度の解析、設計技術を蓄積していったようです。70年代には年産700万台を誇っていたようで。

2012-09-09 20:26:48
kikidiary @kikidiary

2010年に日本で生産された完成車は105万台、それに対して輸入されたのは840万台。中国からは812万台と実に96%は中国製ということになる。平均単価は80米ドル。90年には日本で800万台も生産していたのに。日本の全体内需は04年あたりの1000万台を頂点に下落傾向。

2012-09-09 20:30:48
kikidiary @kikidiary

日本の自転車市場で日本での生産数が中国製の輸入数に逆転された2000年前後、対照的に台湾ではAチームが結成されており、トヨタ生産方式を導入し、高付加価値路線へ転換し成功してることを考えるとなんとも皮肉な話である。

2012-09-09 20:33:03
kikidiary @kikidiary

3年前の日本人にタブレットがどうしても必要だったわけではなく、製品が市場を作ったのである。それならば、一万円のママチャリではなく、10万円の自転車を買いたいと日本人に思わせることも決して不可能だとは思えない。(「銀輪の巨人」より)

2012-09-09 20:43:18
kikidiary @kikidiary

台湾の自転車メーカー、ジャイアントの劉氏は一番こわいのは「大企業病」だという。これにかかるとあっという間に没落します、と。いやー、この人、よく企業のこと、勉強してるなあ。

2012-09-09 20:46:43
kikidiary @kikidiary

銀輪の巨人、後半で語られてる台北から基隆沿いに淡水まで自転車で駆け抜けるこのルートってわたしが去年台湾旅行した時にバスで走ったルートじゃん。ジャイアントのレンタルチャリで走れるんだあ…台湾赴任したくなったσ(^_^;)

2012-09-09 21:01:11
kikidiary @kikidiary

銀輪の巨人、後半に来てようやく「シマノ」が登場した。まさか触れないわけないよねえ。

2012-09-09 21:04:58
kikidiary @kikidiary

シマノの社長はメディアのインタビューを滅多に受けないそうだが、銀輪の巨人のインタビューでは「ジャイアントのことなら」ということで受けた、という。相通じるもの、シンパシーがあるのだという。

2012-09-09 21:10:45
kikidiary @kikidiary

銀輪の巨人、後半でしまなみ海道の話題も出てきた。前もツイートしたけど、しまなみ海道は自転車乗りの聖地です。輪行してでも行く価値があります。とてもいいところでした。ここも、70歳を超える劉氏は走ったのだという。マジかー300kmを四日間かけて走ったのだという。

2012-09-09 21:20:59
kikidiary @kikidiary

ジャイアントの劉氏は台湾一周1000kmを走破し、北京から上海の1600kmを走破してきた、という。マジかーもうおじいちゃんなのに…自社のプロダクトを愛してるとは言え、これは凄まじいレベルの話ですよ。

2012-09-09 21:22:50
kikidiary @kikidiary

140kmしまなみ海道往復で悦に浸っていた自分がガツーンと殴られた気分。まだまだ修行が足らないなあ。というか、歳をとっても常に挑戦し続ける劉氏の生き様に感銘を受けたなあ…

2012-09-09 21:24:44
kikidiary @kikidiary

銀輪の巨人、読了。不勉強なロード乗りとしては中々に自転車文化の勉強になってとても面白かったし、企業人としても産業構造の転換期にどういう戦略を取るのが良いのか、というヒントを得たように思う。電機メーカーの人、是非読んでください!

2012-09-09 21:34:05