宗教学おすすめ本整理

@tricken「まあ僕は宗教社会学は学部で一回やめてしまって独学なので、あんまり専門的な話をしていると思われるとどこかで恥をかくかもしれません。お気を付けて(笑)。」 http://twitter.com/tricken/status/8047806027
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自分の身になった宗教本。脇本平也『宗教学入門』橋爪大三郎『世界がわかる宗教社会学』小室直樹『日本人のための宗教原論』島薗進・宮島喬編『現代日本人の生のゆくえ』凝然『八宗綱要』内村鑑三『代表的日本人』井筒俊彦『意識と本質』鈴木大拙『日本的霊性』岩下壮一『カトリックの信仰』あたり。

2010-01-22 09:21:57
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リコメンド企画。この順番で読むとけっこー面白く宗教学学べるよ、という感じのものをそろえました。まず、世界五大宗教をあまり抹香臭くなく学ぶにはこれ>橋爪大三郎,[2001]2006,『世界がわかる宗教社会学入門』筑摩書房(ちくま学芸文庫). http://bit.ly/8SS7qU

2010-01-22 10:33:31
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ただ橋爪の話はあんまり敬虔な感じがしない、わりと宗教学者として突き放したところがあります(笑)。だからこそ読みやすいのですが、じゃあ「宗教学」で考えるとよい入門書は、これ。>脇本平也,1997,『宗教学入門』講談社(講談社学術文庫). http://bit.ly/4oILWW

2010-01-22 10:35:42
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その二冊で「学問的にはこんな感じになっちょるのですかー」と知った後、さらに具体的な文献レビューが欲しいなと思ったら、本邦宗教学の権威、島薗センセが2年前にまとめたこれ。>島薗進,2008,『宗教学の名著30』筑摩書房(ちくま新書). http://bit.ly/5eGxJh

2010-01-22 10:38:12
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この三冊で、基本的な話はそろいます。でも、「まだピンとこない、なんかガツンと説得的なのねえのか」って人は、宮台真司の師匠筋、小室直樹さんのこれがいいでしょう。仏教キリスト教比較考察。>小室直樹『日本人のための宗教原論』徳間書店. http://bit.ly/8iSAqZ

2010-01-22 10:40:39
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5冊目。「ふーん、知識としてはわかった。でも、宗教知識が社会の何の役に立つわけ?」と考えたら、以下の大規模社会調査による日本の宗教観研究が良いです>宮島喬・島薗進編,2003,『現代日本人の生のゆくえ――つながりと自律』藤原書店. http://bit.ly/7r5ckt

2010-01-22 10:44:45
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ちなみに今の宮島・島薗編の本は、アメリカのコミュニタリアン社会学者、ロバート・N・ベラーの『心の習慣――アメリカ個人主義のゆくえ』を強く意識したつくりとなっています。こちらは若干アドバンスドですが、アメリカの宗教観に興味があればおすすめ。http://bit.ly/4QoH7Y

2010-01-22 10:46:42
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次。「だいたい知識は身に付くかもしれないけど、とっつきにくいのでとにかく面白い読み物くれくれ」って人。そういう場合は、日本人論から入るとどうかしら。陽明学や仏教も論じた内村鑑三,[1908]1995,『代表的日本人』鈴木範久訳,岩波書店. http://bit.ly/7Ec3YA

2010-01-22 10:49:18
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ここからは個別コース。「キリスト教の教義をしっかり学ぶ定番の一冊は?」そんな時はこれ。未だに現役で通用する部分も多い国内カトリシズムの神学理論、岩下壮一,[1949]1994,『カトリックの信仰』講談社学術文庫.ただし密林では高騰中。http://bit.ly/8Z7oLm

2010-01-22 10:52:10
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個別コースその2。「仏教って沢山ありすぎてわかんねーんだけど」はい、それは日本の仏教受容史をまとめつつ、禅マニヤ的に解釈を施した鈴木大拙,[1944]1972,『日本的霊性』篠田英雄校訂,岩波書店. 「三国伝来」の流れがよくわかります。 http://bit.ly/8rJBV4

2010-01-22 10:54:23
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個別コースその3.「イスラームを一冊でわかりたい」これはまだ決定版はないんだけど、井筒さんの翻訳『コーラン』以外で、というなら、小杉泰,1994,『イスラームとは何か――その宗教・社会・文化』講談社.(講談社現代新書)が無難かなあ。 http://bit.ly/6Yvdw9

2010-01-22 10:59:22
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個別コースその4。「そういや儒教って結局なに? 道徳? 政治学? 宗教?」 これに一冊で応えるのは難しい。加地伸行『儒教とは何か』も手堅いんだけど、一冊だけと言われれば島田虔次,1967,『朱子学と陽明学』岩波書店.(岩波新書)を推す。http://bit.ly/7Z4USB

2010-01-22 11:04:35
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個別コースその5。「おい、ユダヤ教がねーじゃねえか」うーん、ユダヤってどこに関心があるかによるしな。とりあえず自分は、関根正雄訳注,1971,『旧約聖書ヨブ記』岩波書店.(岩波文庫)の凄ささえわかっていればいいと思う。あとショーレムとか。 http://bit.ly/88iHkE

2010-01-22 11:13:16
tricken@暁月6.0済 @tricken

最後。「個別宗教はわかったけど、結局お前の本気のお勧めはなんなんだ?」はいこれ。井筒俊彦,[1983]1991,『意識と本質――精神的東洋を求めて』岩波書店.(岩波文庫)。これ「読めた」って人とお友達になりたい。自分は三読してもわからん。 http://bit.ly/92HjqT

2010-01-22 11:16:03
tricken@暁月6.0済 @tricken

あと道教とか易経とか世界民族宗教とか、いろいろ取りこぼしも多いですが、今まで紹介した(ええと、何冊? 13冊+αくらいか)13冊ちょいを読めば、読解力の優れた方であれば僕なんぞを遥かに超えて、いっぱしの宗教教養人になれることでしょう。というわけで読んでレッツ宗教学トーク。以上。

2010-01-22 11:19:21
tricken@暁月6.0済 @tricken

そうそう、聖書学者の塚本さんがギリシャ語から翻訳し下ろした、 アカデミックに正しい『福音書』は、キリスト教を考える時にはぜひ御手元に。 http://bit.ly/6KUSf7

2010-01-22 11:25:11
tricken@暁月6.0済 @tricken

それとこれは、家族にカトリック信徒をもつ頭脳明晰な友人から進められた、比較的新しい聖書文献学の本です>森一弘,2005,『聖書のことば』平凡社. 今度買う予定。 http://bit.ly/6UxtHW

2010-01-22 11:32:55
tricken@暁月6.0済 @tricken

というわけで、橋爪大三郎、脇本平也、島薗進、小室直樹、宮島・島薗編、R.ベラー、内村鑑三、岩下壮一、鈴木大拙、小杉泰、島田虔次、旧約ヨブ記、ショーレム、井筒俊彦、塚本版福音書、森一弘。と紹介して参りました。

2010-01-22 11:44:07
tricken@暁月6.0済 @tricken

情報感謝 RT @hidekopon 聖書学系だったら荒井献もさることながら、田川 建三じゃないでしょうか。宮台氏もキリスト教関連の知識を習得するために彼のセミナーに出席した事がある旨を何かの著作で触れていた記憶があります。

2010-01-22 12:57:05
tricken@暁月6.0済 @tricken

荒井さんのグノーシスも少しずつ読んでるのですが、数作読んでるわけではないので紹介できませんでした。今度勉強しまーす。RT @tinouye: @tricken 聖書学系だったら岩波と講談社学術文庫に入っている荒井献氏の各著作(グノーシス主義も含めて)をおすすめしておきます。

2010-01-22 11:45:14
tricken@暁月6.0済 @tricken

ちなみにここまで宗教系知識を身に付けた上で『護法少女ソワカちゃん 覚の巻』を視るとまた違った視方が可能だぜ! http://bit.ly/87Kao5

2010-01-22 11:53:58
tricken@暁月6.0済 @tricken

想像を超えてさっきの宗教本紹介TLがふぁぼられていた(約80ふぁぼ)。みんな読んで感想きかせてねー。

2010-01-22 12:35:34