特撮博物館の影響なのか、また安易なCG批判が目につくようになったなあ。洋画のメイキングでも観ればわかることだけど、CGとミニチュアは共存不可能な技術でもなんでもない。アナログ特撮と呼ばれる手法を過去の遺物にしているのは、むしろノスタルジーに浸っている人々のほうではないのか。
2012-10-08 21:46:42フィル・ティペットや飯塚定雄の例を挙げるまでもなく、時代の変化に順応した老練な職人は少なくない。弘法は筆を選ばず、だ。円谷英二も、生前にコンピュータ制御による特撮の可能性を説いている。現実にはありえないものを現出させるーー結局、彼らがやっていることは、今も昔も一緒なのよね。
2012-10-08 21:46:51たとえば、バルサを削るのも、3DCGソフトでモデリングするのも、職人が手を動かしてることに変わりはないんだ。後者に“手作りの暖かみ”とやらを感じられないとしたら、それは作品を観る側の知識と感受性の問題だろう。“CGは何でもできる”って……そもそも何でもやってみせるのが特撮でしょ。
2012-10-08 21:47:04手品の種明かしと同じく、“どうしてそう見えるの?”が理解できたときの快感ってのは、特撮メイキングの醍醐味であり、それは古今東西変わらない。これは本当。VFX専門誌『Cinefex』の1冊でも取り寄せてみるといい。「CGなんて……」みたいな言葉は、もう二度と出てこなくなるはずです。
2012-10-08 21:47:14デカレンジャーロボが、ガンスピンをして見せるシーンだったと思うんですが、着ぐるみの手首から先にCG合成を施していて、これは面白いなと思いました。 RT @nishikawagowest: ゴーバスターズのロボ戦シーンなどは、CGとミニチュアの理想的な共存の例ではないでしょか。
2012-10-08 22:05:25戦隊ロボはよくない方のアナログとCGの共存の例だろ……体型からして思いっきり違う上に、急に無茶なアクション始めて違和感ばりばり。エースなんてそれこそ特に酷い例じゃん……。合体バンクとかああいうのに使うのは相性いいと思うよ。あとロボの表情変化とかね。必殺バンクは好みだろうなぁ。
2012-10-08 23:03:47必殺バンクは特別なもんだし、やれないことをやってこそだから私は嫌いじゃない。ゴーカイオーVSにせゴーカイオーみたいなことをやられるとげんなりする。いや、きぐるみじゃ撮影出来ないアクションやってくれるのまではいいんだけど、それっぽく動かそうぜ? っていう。
2012-10-08 23:07:53そう。CGって単語だけで蕁麻疹でるタイプの人が言う“安易なCG”が跋扈していたのは正直90年代中~後半のあわせて五年にも満たない時期なんだよね。T2やジュラシック・パークの成功であの頃粗製濫造されたCGは確かに安易だった。
2012-10-08 21:56:22だけどそもそもCGIブームの火付けだったジュラシック・パークは、暖かみがなかったか?流し台で足を滑らせるラプトルや、ブラキオサウルスに涙するグラント博士に、思わず映画にのめり込みはしなかったか。特撮は特撮だけじゃ成立しないんだよね
2012-10-08 22:00:04なにより2004年あたりから、完全に特撮オタクの審美眼は信頼できなくなってる。それは自分がそうだからわかるけど、もう今時のミニチュア/特殊造形/CGは高次元で融合してるから、画作りから切り分けて考える事自体がナンセンス。
2012-10-08 22:03:18その萌芽は90年代から脈々とあった。アポロ13のロケットはわかる。でもロケット格納庫が合成にデジタル合成されたミニチュアだと気付いた人は?アウトブレイクで防護マスクに写り込むヘリがデジタル合成だと気付いた人は?俺は分からなかったよ
2012-10-08 22:06:01でも、だからこそワクワクする。映画をみてその内容に頭をガーンとやられ価値観が180度変わる事があるけど、その方法を知って世界の見方が変わる事だってあるんだよなあ
2012-10-08 22:10:18そういう意味ではいま出てる特撮解説誌「Cinefex」は『プロメテウス』と『アベンジャーズ』という好対照なアナログ特撮の使い方をしてる二本のメイキング記事が載ってるので、興味ある人はご一読おすすめします。びっくりするよ!
2012-10-08 22:19:40まああとアナログ特撮至上主義の方々は単純に「チャチいミニチュア/着ぐるみ」って言われ続けてきたのが本当に腹立たしかったんだろうなっていうのもある。俺もあんま洋画みない人にエイリアン2見せた時「なんかチャチいミニチュアだね(笑)」って言われたことあったし
2012-10-08 22:27:24僕や鉄面あなざ(@Gadjetmovie)の言ってる“デジタルとアナログの共存・融合”って、シチュエーションとかカット毎での使い分けみたいなことではなく、より渾然一体となった表現のことなんだけど、なかなか日本の特撮ファンには伝わりづらいものがあると痛感。TV特撮が中心だからなあ。
2012-10-08 23:17:29@gigan_yamazaki そういやああんま関係ないけど、撮りきりって手法そのものにフェチを感じるひともいるよね。けど、それにしたってLotRでの鏡や遠近法を使った撮りきり特撮に気付いて騒いでる人はあんま見かけなかったよなあ。T2とかも結構撮りきり多い。
2012-10-08 23:22:04モーターとフレームで出来た骨に、ぬたぬたしたメイクを施して、その生き物をうぞうぞ動かしながらデジタルで光学的な処理を施して、書き割りに写真を使いつつ手で何かの修正して、画像処理と修正しながら映画作っていったら融合になるんかな?。
2012-10-08 23:21:47殆どの日本人がしているであろう『特撮=キャラクターもの』という認識は、『邦特撮ファンは洋特撮を見ない』という問題の解釈にも適用できる。つまるところ、『洋画に自分がピンとくるキャラクターが出てこないから見ない』のだ。正しい意味での特撮ファンは、とても少ないのだ。
2012-10-09 02:00:11.@godspark 円谷英二にしても、生前にどういう成果をあげたのか、あるいは何を課題に残しながら逝ってしまったのかではなく、漠然と“特撮の神様”っちゅうキャラクターとして受け止められているよね。それが一概に悪いとは言えないけれど、少なくとも特撮ファンは知ろうとすべきだと思う。
2012-10-09 02:16:06